東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)

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投稿者: haps



04 南條史生が語るマリオ・メルツ

収録日|2013年8月30日
会場|やすらぎ・ふれあい館(京都市東山区)

南條史生(なんじょう ふみお)
森美術館館長。1949年東京生まれ。1972年慶應義塾大学経済学部、1976年文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。国際交流基金、森美術館副館長などを経て2006年11月より現職。1997年ヴェニス・ビエンナーレ日本館コミッショナー、1998年台北ビエンナーレコミッショナー、ターナープライズ(英国)審査委員、2000年シドニー・ビエンナーレ国際選考委員、ハノーバー国際博覧会日本館展示専門家、2001年横浜トリエンナーレ2001アーティスティック・ディレクター、2002年サンパウロ・ビエンナーレ東京部門キュレーター、2005年ヴェニス・ビエンナーレ金獅子賞国別展示審査員、2006年及び2008年シンガポールビエンナーレアーティスティック・ディレクター等を歴任。近著に「アートを生きる」(角川書店、2012年)がある。

※プロフィールは収録当時のものです。

Can curatorial attitudes become form?」は、キュレーターが自身に大きな影響を与えたアーティストについて語るレクチャーシリーズです。

撮影・編集:山田毅

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03 神谷幸江が語るサイモン・スターリング

収録日|2013年8月24日
会場|HAPSスタジオ(京都市東山区)

神谷幸江(かみや ゆきえ)
神奈川県生まれ。ニューミュージアム(ニューヨーク)アソシエイトキュレーター、広島市現代美術館学芸担当課長を経て、ジャパンソサエティー(ニューヨーク)ギャラリーディレクター。「Re-Quest:1970年代以降の日本現代美術」展共同キュレーション、小沢剛、高嶺格、サイモン・スターリング、ス・ドホらの個展など、国内外で展覧会を企画。2011年西洋美術振興財団学術賞を受賞。共著に「Creamier」(Phaidon)がある。

※プロフィールは収録当時のものです。

Can curatorial attitudes become form?」は、キュレーターが自身に大きな影響を与えたアーティストについて語るレクチャーシリーズです。

撮影・編集:山田毅

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02 建畠晢が語る草間彌生

収録日|2013年8月3日
会場|HAPSスタジオ(京都市東山区)

建畠晢(たてはた あきら)
1947年京都生まれ。1972年に早稲田大学文学部卒業後、多摩美術大学教授、国立国際美術館長などを経て、2011年より京都市立芸術大学学長。2013年より公益財団法人京都市芸術文化協会理事長。専門は近現代美術。1990年、1993年のヴェネチア・ビエンナーレ日本館コミッショナー、横浜トリエンナーレ2001、あいちトリエンナーレ2010のアーティステイック・ディレクターなどを務める。アジアの近現代美術の企画にも多数参画。詩人としても活躍し、1991年に歴程新鋭賞、2005年に高見順賞を受賞。

※プロフィールは収録当時のものです。

Can curatorial attitudes become form?」は、キュレーターが自身に大きな影響を与えたアーティストについて語るレクチャーシリーズです。

撮影・編集:山田毅

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01 長谷川祐子が語るマシュー・バーニー

収録日|2013年8月3日
会場|HAPSスタジオ(京都市東山区)

長谷川祐子(はせがわ ゆうこ)
京都大学卒業後、東京芸術大学大学院修了。批評を基幹に据える国際派キュレイターとして、水戸芸術館現代芸術ギャラリー、NYホイットニー美術館研修、世田谷美術館、金沢21世紀美術館で活動。2006年より、多摩美術大学美術学部芸術学科教授、および東京都現代美術館チーフキュレーター。2005年のマシュー・バーニー展など斬新な現代美術の展覧会を手掛ける。2001年イスタンブール、2002年上海、2010年サンパウロ、2013年シャルジャを含む、数多くのビエンナーレを企画。2011年より犬島家プロジェクトのディレクター。単著に『キュレーション 知と感性を揺さぶる力』、『「なぜ?」から始める現代アート』他。

※プロフィールは収録当時のものです。

Can curatorial attitudes become form?」は、キュレーターが自身に大きな影響を与えたアーティストについて語るレクチャーシリーズです。

撮影・編集:山田毅

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第30回UBEビエンナーレ 作品募集


【内容】
UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)は、戦後のまちの美化と心の豊かさを求める市民運動をきっかけとして、1961年に始まった野外彫刻コンクールです。以来、世界で最も歴史ある彫刻展として発展するとともに、「アートによるまちづくり」の先駆的事業として重要な役割を果たしてきました。第30回展では、実物作品15点と入選模型30点を展覧会で公開し、その後、大賞(宇部市賞)及びUBE株式会社賞受賞作品を市内の公共空間に恒久設置する予定です。多くの方からの意欲あふれる作品の応募をお待ちしております。

【対象分野】
応募資格:個人、グループ及びプロ、アマを問いません。ただし、出品は1人(1組)1点とします。

応募作品規格:作品は未発表のものに限ります。作品の大きさは3辺(高さ・幅・奥行き、台座を含む)の合計が設置した状態で900cm以内、総重  量は10トン以内で、通常の10トントラック一台で特別な通行許可等必要なく運搬できる作品とします。屋外の公共空間での設置及び保管に耐えうるもので、耐震性・耐風圧性を有し、人が触れても  安全で破損等の危険性がなく、また頻繁にメンテナンスの必要がないものとします。第三者の権利を侵害しないものとします。
※上記規格に適していないと判断する場合は、選考の対象外とします。

【応募締切】2023年9月10日(日)17時

【WEB】https://ubebiennale.com/exhibition/biennale_2024/boshu/

【Application Overview】
UBE Biennale (International Sculpture Competition) is the nation’s first, large-scale outdoorsculpture exhibition launched in 1961 at the initiative of citizens in search for an improved post-war cityscape and richness of mind. Since its inception, the project played a significant role as the frontier of “urban revitalization through art.” For the 30th exhibition, 15 full-scale works and 30 models of the winning works will be on display, followed by the permanent installation of winning works of Grand Prize and UBE Corporation Prize in public spaces across the city. The City of Ube is very much looking forward to your ambitious works.

【Applicant Eligibility】
The competition is open to all individuals and groups, and amateurs and professionals for all types of sculptures. Each applicant can only submit one work.

Work Specifications:
A) Entries must be original works, which have not been exhibited to the public elsewhere.
B) Maximum size of the actual work is 900cm (Total dimension of height +width +depth, including pedestal should be less than 900cm). Maximum weight of the actual work is 10-ton. The actual work must be able to be transported with a 10ton truck without the special right of passage.
C) The sculpture should take into consideration the safety of the viewers. The materials and the structure must be suitable for an outdoor environment, be able to withstand wind pressure and earthquakes and be safe to touch. Works that need frequent repairs or maintenance are not desirable.
D) The work should not infringe upon the rights of third parties.
E) Works that do not meet the above terms will not be presented to the judges.

【deadline】5pm on Sunday, September 10, 2023

【web】https://ubebiennale.com/exhibition/biennale_2024/boshu_en/

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ALLNIGHT HAPS 2021「彼は誰(かわたれ)の街に立つ」

展示概要

ALLNIGHT HAPS 2021「彼は誰(かわたれ)の街に立つ」

会期   2021年8月1日(日)〜2022年2月5日(土)
企画   河原功也

出展作家
[1]鈴木昭男  2021年8月1日(日)〜9月11日(土)
[2]小川真生樹 2021年9月18日(土)〜10月30日(土)
[3]村上慧   2021年11月13日(土)〜12月18日(土)
[4]鬼海弘雄  2021年12月25日(土)〜2022年2月5日(土)

展示時間  18:00〜9:30(翌日朝)
会場    HAPSオフィス1F(京都市東山区大和大路通五条上る山崎町339)、および周辺エリア
主催    一般社団法人HAPS
支援    2021年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
助成    公益財団法人 朝日新聞文化財団

 
instagram
アカウント名:@kawatare_2021
こちらより定期的な情報発信を行います。あわせてご覧くださいませ。

関連イベント

鈴木昭男「点音」 in 六原学区・京都

HAPSオフィスでの展示と並行して、京都市東山区六原学区にて、ある場所に佇んで周辺の音に感覚を開くシリーズ「点音(おとだて)」を実施しております。「点音」のポイントは、会場で配布しているマップに掲載しております。HAPSでの展示をご覧いただいた後は、ぜひ各スポットを訪れ、「点音」をご体験ください。※「点音」ポイントは、一般の方の生活空間に隣り合って設置されています。HAPSオフィス以外のスポットについては、9:30〜19:00までの時間内にご鑑賞いただき、他の方のご迷惑とならないようご配慮をお願いいたします。

企画趣旨

HAPSでは、2021年8月1日(日)より、河原功也の企画によるALLNIGHT HAPS 2021「彼は誰の街に立つ」を開催いたします。本企画は、京都ゆかりの若手企画者の養成を目的とした展覧会シリーズです。例年HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただく構成となっています。
本年度より、ALLNIGHT HAPSはこれまで2名であった企画者を1名とし、展示の期間もこれまでより長期といたしました。今日の状況において、アーティストによる制作の成果を広く公開し様々な方にご覧いただくこと、またその任にあたる企画者にとって最適な形態とはどのようなものかを模索するなかで、より柔軟かつ的確なサポートとなるよう、この度の決断に至りました。
本年度の企画者である河原は、京都での学生時代より多数の展覧会企画を運営してきた実績を持ち、今後の活躍が期待される若手キュレーターです。今回の「彼は誰の街に立つ」では、他者あるいは世界に対して独自のアプローチを試みる作家が選定されました。ともすれば他者との交流が途絶えかねない昨今にあって、年代やメディアも様々な作家達とその作品が、夜間ガラスに隔てられたHAPSという場所とその周辺に、それぞれの方法で介入し、あるいは協働を試みていきます。新たなかたちでの「ALLNIGHT HAPS」の挑戦をぜひご高覧ください。

展覧会ステイトメント

薄暗く青い、張りつめた空気に満たされた明け方。まるで、そこにいるのは自分だけのように思えてしまう静寂の時間。「彼は誰=かわたれ」とは、その束の間のとき、世界と自分が向き合う場面を想起させる言葉です。「彼は誰」、つまり、その先に立つおぼろげな相手に「あなたは誰?」と問いかけ、関心を向けることも意味しています。
今なお、集うことや移動すること、出会うことなど、身体を介した活動を行いにくい傾向にあります。ひとまとめに全てを同じように捉えることで誤解や障壁が生じることもあるでしょう。一方それらは、人への配慮や不可視なものへの想像力へと変貌し、これまでのような(もしくはそれ以上の)アクションを起こす原動力になるかもしれません。
この展覧会では、人間を取り巻く世界、生活環境、他者との間柄に対して独自の距離感と方法でコミュニケーションをはかってきた4名の作家に注目します。4名は個展形式で各会期に作品展示を行い、会場であるHAPSを起点に、街の中へ展開する作品もあります。彼らのアクションやその痕跡は、遭遇者にとっては時に異質であり、奇妙なものかもしれません。しかし、そのギャップとの予期せぬ出会いの中には、他者や不可視なものへ向かい、新たな時代へと進むためのヒントが垣間見えます。コミュニケーションの変化球を投げ続けてきた彼ら。そんな彼らの作品を通して、街や自然、生活、人間、そして自分自身に向き合う、そのような場面を用意したいと思います。

(本展キュレーター:河原功也)

企画者プロフィール

河原功也(かわはら こうや)
1991年東京都生まれ。キュレーター。2017年、京都市立芸術大学大学院美術研究科芸術学専攻修了。
大学院修了後、アーツ千代田 3331を経て、現在、東京都渋谷公園通りギャラリー学芸員。

出展者プロフィール

[1]鈴木昭男(すずき あきお)

1941年平壌生まれ、京都府在住。1963年、自然界を相手に「なげかけ」と「たどり」を繰り返す「自修イベント」開始以来、「聴く」ことを探求。1996年、街のエコーポイントを探る「点音」プロジェクトを開始。1987年「ドクメンタ8」(ドイツ)をはじめ、東京都現代美術館の常設展示など、世界各地の美術展や音楽祭への参加や演奏多数。

「o to da te」 AVフェスティバル、ニューカッスル (英)、2014

[2]小川真生樹(おがわ まいき)

1987年愛知県生まれ、東京都在住。2014年、東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻壁画研究領域修士課程修了。2018年個展「Plan 14」(あをば荘|東京)を開催し、2019年「3331 ART FAIR 2019」(アーツ千代田 3331 |東京)、2020年「it’ll be a frosty Friday それは冷ややかな金曜日になります」(3F/3階|東京)などに参加。

《What will be, will be》

[3]村上慧(むらかみ さとし)

1988年東京都生まれ、同地在住。2011年、武蔵野美術大学 造形学部 建築学科卒業。2019年「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.08/社会を解剖する」(高松市美術館|香川)などに参加し、2020-2021年、個展「村上慧 移住を生活する」(金沢21世紀美術館|石川)を開催。著書に「家をせおって歩く」(福音館書店)など。

《広告看板の家 高松》2019 内部
photo : KIOKU Keizo

[3]鬼海弘雄(きかい ひろお)

1945–2020年、山形県生まれ。1973年より、東京・浅草寺で市井の人々のポートレート写真を撮りはじめる。1988年に日本写真家協会新人賞、2004年に第23回土門拳賞など、数々の写真賞を受賞。2011年、個展「鬼海弘雄写真展 東京ポートレイト」(東京都写真美術館|東京)を開催。他、国内外での写真展に数多く参加。

《遠くから歩いてきたと呟いた青年 1999》

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ALLNIGHT HAPS 2020「翻訳するディスタンシング」

アーティストの佃七緒による企画「翻訳するディスタンシング」は、人と人が接触するとき、作品と人が接触するときに発生する「翻訳」について、実際に作家と企画者、翻訳者が共同で行うことで再考を試みるものです。
作家は、作品や自身の活動についてのテキストをしばしば執筆します。そしてそれは多くの場合、データとして参照される際の必要性から、現代美術のデファクトスタンダードである英語に翻訳されます。佃は、そうしたテキストを「翻訳」したい作家を広く公募し、必ずしも美術を専門としない第三者を介入させ、約半年に渡る対話を行います。これにより、今回の「翻訳」には、単なる言語上の変換だけでない、第三者へ真意を伝えるための自己分析と対話の必要性が発生します。他者を介した「翻訳」により、作家が何をどのように鑑賞者へ提示しようとしていたのかが明らかになることで、作品そのものにも新たな息吹が吹き込まれることでしょう。

概要

ALLNIGHT HAPS 2020「翻訳するディスタンシング」

プロジェクト期間:
2020年7月~12月(翻訳のための対話)/
2021年1月~3月(HAPSギャラリー展示)
 
企画:佃七緒
出展者:小出麻代/小林太陽/西尾佳織/長谷川由貴/村上美樹
 
展覧会 会期
第1期 1月15日〜1月26日
「《形代 – constellation》 点をつなぐ」 
作家:小出麻代 協力者:山森裕毅
 
第2期 1月29日〜2月9日
「《Thinking in the Midnight》」 
作家:長谷川由貴 協力者:三林寛子・石井佑基
 
第3期 2月12日〜2月23日
「《good conversation》」 
作家:小林太陽 出演:具本媛・朴徹雄・周すみん
 

第4期 2月26日〜3月9日
《To see my reminiscence thro’ your eyes》
《あなたの目を通して故郷を見る》
作家:村上美樹 協力者:三浦隼暉
 
第5期 3月12日〜3月23日
《生活の知恵(生きる技術)》
作家:西尾佳織 協力者:小島尚人・手塚夏子・石見舟・大泉七奈子・アレハンドラ・アルメンダリズ-ヘルナンデズ・大道寺梨乃
 

 
展示時間:18:00〜9:30(翌日朝)
会場:HAPSオフィス1F(京都市東山区大和大路通五条上る山崎町339)
主催:一般社団法人HAPS
支援:2020年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
助成:公益財団法人 朝日新聞文化財団/アーツサポート関西
 

作家と対話者とのメモ、記録などは「翻訳するディスタンシング」特設ページでご覧いただけます:https://allnighthaps2020.o0o0.jp

企画趣旨

ALLNIGHT HAPS 2020の企画として、作家と翻訳に関するプロジェクトを行います。

「翻訳」という言葉は、単に一つの言語から別の言語に言葉を置き換えることだけを指しません。人と人とが接触するとき、国・文化・人種・分野・システム・考え・身体・色・形、など色々なものを超えてやりとりが生じます。呼びかけた人、呼びかけられた人は、互いに、誤解や誤訳も生じさせながら「翻訳」をたえず繰り返します。作品と鑑賞者の間でも、同様の接触・翻訳が生じていると思います。

この企画では、作家のテキストを母語から別の言語に変える、いわゆる翻訳を、作品制作を専門としない人との対話を通して試みます。作家それぞれの作品制作において、どこまで・どのような言語化が必要なのか、発表する際には、それをどこまで・どのように鑑賞者に提示するのか。日々使ってきた言葉の幅を、既存の枠になんとなく嵌めたまま使っていないか、他者や他の言語を通してあらためて意識する。

「翻訳されない言葉」も、「言語化されない表現」も、丁寧に確認し、作家にとっては次の制作・発表への準備、鑑賞者にとっては次に出会う作品・作家に興味を持つためのささやかな土台づくりとなればと思います。    

(企画者:佃七緒)

出展者プロフィール

小出麻代(こいで まよ)

1983年大阪府生まれ。2009年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程版画分野修了。
近年は様々な場所に赴き、場所そのものや、そこに関わりを持つ人とのやり取りを起点に「記憶」や「時間」にまつわるインスタレーション作品を制作している。主な個展に「黙字」(千鳥文化/大阪/2020)、「形代ーかたしろ」(オーエヤマ・アートサイト、八木酒造/京都/2020)、「うつしがたり」(枚方市立御殿山生涯学習美術センター/大阪/2019)、 グループ展に「日日の観察者」(ANTEROOM/京都/2020)、「生業・ふるまい・チューニング 小出麻代ー越野潤」(京都芸術センター/京都/2018)、「大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ2015 枯木又プロジェクト」(旧中条小学校枯木又分校/新潟/2015)、アーティスト・イン・レジデンスに「END OF SUMMER 2018」(YaleUnion/ポートランド、アメリカ/2018)など。
 

小林太陽(こばやし たいよう)

1995年生まれ。東京都出身、神奈川県在住。美術家、映像作家。国際基督教大学卒。自身と遠く離れていると感じる人・もの・出来事を、自分と適切な距離に置き直すための作品を映像を使用して制作する。主な展示・プロジェクトに、個展「ぼくらは今のなかで」(画廊跡地、2019年)、「RAM PRACTICE 2020 – Online Screening」(オンライン、2020年)、中央本線画廊/画廊跡地(2017~2019年)。

 

西尾佳織(にしお かおり)

劇作家、演出家、鳥公園主宰。1985年東京生まれ。幼少期をマレーシアで過ごす。東京大学にて寺山修司を、東京藝術大学大学院にて太田省吾を研究。2007年に鳥公園を結成以降、全作品の脚本・演出を担当。「正しさ」から外れながらも確かに存在するものたちに、少しトボケた角度から、柔らかな光を当てようと試みている。『カンロ』、『ヨブ呼んでるよ』、『終わりにする、一人と一人が丘』にて岸田國士戯曲賞にノミネート。鳥公園の活動とは別に近年のプロジェクトとして、マレーシアのダンサー、振付家のLee RenXinと共にからゆきさんのリサーチなどにも取り組んでいる。2015年度よりセゾン文化財団フェロー。

長谷川由貴(はせがわ ゆき)

ペインター・大阪府在住。京都市立芸術大学大学院修士課程絵画専攻油画修了後、京都の共同スタジオ「punto」を拠点に制作を行なっている。人間が、自分以外のものを取り込んできた文化・歴史を参照しながら、対象への敬意と畏れの感覚を絵画に落とし込んでいる。近年の主な活動に、2020年個展「あなたの名前を教えてほしい」(ギャラリーモーニング/京都)、ARTIST’S FAIR KYOTO:BLOWBALL punto×副産物産店+仲地志保美「Wunderkammer 」(GOOD NATURE STATION/京都)、2019年個展「VANISHING FRAGMENTS」(CLEAR GALLERY TOKYO/東京)  など。

村上美樹(むらかみ みき)

1994年秋田県生まれ。2013年秋田公立美術工芸短期大学附属高等学院卒業。2017年京都造形芸術大学美術工芸学科総合造形コース卒業。2019年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。近年の主な展覧会に、2020年「道にポケット」京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA|京都、2016年「とりとめのないもの」ギャラリーマロニエ|京都、2017年「集団_展示」コーポ北加賀屋・千鳥文化|大阪、2019年「群馬青年ビエンナーレ2019」 群馬県立近代美術館|群馬などがある。
記憶をテーマに人々との対話や物の由来に関するリサーチを通して、鑑賞者と相互し合う体験の拡張の研究。 他者を含む個人的な経験や記憶の忘却、それらにまつわる物の廃棄に対する抵抗として、風景や社会的状況の中で忘れ去られた出来事や物を拾い出し、忘却・廃棄に対する抵抗を通して現れる愛着を重要な要素としながら、記憶の場となるような立体造形・インスタレーション作品の制作・発表をしている。

対話・翻訳協力者プロフィール

山森裕毅(やまもり ゆうき)

1980年兵庫県生まれ。
大阪大学COデザインセンター特任講師(常勤)。フランス現代哲学を軸に記号論やメンタルヘルス、呪術などを研究中。最近の関心は「ダイバーシティの時代におけるマジョリティの倫理」。著書に『ジル・ドゥルーズの哲学』(2013年、人文書院)。
 

三林寛子(みばやし ひろこ)

園芸家。東京都在住ブラジルのベラビスタオーキッドの日本支店として独立し、南米の洋蘭を日本やアジア各国に輸入販売している。ブラジルの自生地も探訪し、現地の野生の蘭を観察記録している。
 

石井佑基(いしい ゆうき)

東京都在住。筑波大学大学院生命環境科学研究科博士前期課程修了。会社員の傍らランの品種改良や栽培に取り組む。特にパフィオペディルムやアツモリソウといったランを愛好する。栽培に関しては高山性のラン栽培用にワインセラーを活用するなど、その植物に最適な環境で育てる事を信条とする。全日本蘭協会学術委員、ラン懇話会幹事、東京山草会ラン・ユリ部会幹事。小型野生ランを楽しむ(栃の葉書房)、植物工場とラン(自然と野生ラン連載 エスプレスメディア出版)、BRUTUS特別編集珍奇植物(マガジンハウス)など著書多数。
 

具本媛 Koo Bon-Won
 

朴徹雄 Park chulwoong

1982年生まれ。韓国ソウル出身。日本語教育を韓国の大学で専攻。2011年に来日。現在、神戸の王子公園の近くで世界の旅人と地域をつなぐための、地域密着型「ゲストハウス萬家」を運営中。
 

周すみん CHOU Sumin

1991年生まれ。京都市在住のフリーランス訳者、プロデューサー。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。中国語・広東語のネイティブスピーカー、日本語・英語・韓国語の使用者。言語に強い関心を持つとともに、言語を介さないコミュニケーション方法を日々研究中。
 

三浦隼暉(みうら じゅんき)

1991年 埼玉県所沢市生まれ。現在、東京大学大学院人文社会系研究科哲学専門分野博士課程に在籍中。
十七世紀の哲学者G.W.ライプニッツを中心に近世における実在の概念に着目しつつ、当時の「生きもの」観と彼の哲学の結びつきを研究している。幼い頃から他人の世界観を知りたい気持ちに溢れており、いつの間にか、300年以上前の人間の研究者になっていた。主な論文に「後期ライプニッツの有機体論—機械論との連続性および不連続性の観点から—」(日本ライプニッツ協会研究奨励賞受賞)等がある。

小島尚人(こじま なおと)

1983年埼玉県生まれ。2001年からバンドマン。2007年からアメリカ文学研究者にもなり、2016年から法政大学文学部英文学科専任教員にもなって現在に至る。
 

手塚夏子(でづか なつこ)

ダンサー/振付家。1996年よりソロ活動を開始し、マイムからダンスへと以降しつつ、既成のテクニックではないスタイルの試行錯誤をテーマに活動を続ける。2001 年より自身の体を観察する『私的解剖実験シリーズ』始動。2018年4月からベルリンでのダンス活動を開始。同年10月にKyoto ExperimentにおいてFloating Bottle Project「点にダイブする」を上演。2020年10月、言葉の壁と格闘する作品『壁と戯れる/Mauerspiel』をFFTとKölnの日本文化館の共同企画にて上演し、12月にそれを参加型のzoomバージョンとして日独センター企画として発表。
 

大泉七奈子(おおいずみ ななこ)

多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業後、アシスタントを経て舞台美術家として活動。アマヤドリ、鳥公園、冨士山アネットなどの美術を手がける。2013年、文化庁の新進芸術家海外派遣制度によってドイツ・ミュンヒナーカマーシュピーレにて研修。研修後2014年から2019年まで、ブレーメン市立劇場に勤務。レパートリー作品の美術・衣装を手がける。現在はフリーランスの舞台美術・衣装家として活動中。ブレーメン在住。
 

石見舟(いしみ しゅう)

ライプツィヒ大学演劇学研究所博士課程在籍。専門は演劇学、ドイツ文学。現在、ハイナー・ミュラーの劇作と能楽の触発を風景の位相から再検証する博士論文を準備中。平田栄一朗、針貝真理子、北川千香子共編『文化を問い直す』(彩流社、2021年)の第5章「〈今ここ〉からずれる風景――ハイナー・ミュラー『ハムレットマシーン』を例に」を執筆。
 

大道寺梨乃(だいどうじ りの)

1982年東京生まれ。劇団FAIFAIの創立メンバーとして国内外での作品に俳優として参加。2014年よりソロでの活動を開始し『ソーシャルストリップ』を東京・横浜・北京・香港・バンコクにて上演。2015年よりイタリアに移住し以降は日本とイタリアを拠点に活動。自分や身の回りの人々の日常からつながる物語を現代のファンタジーとしてパフォーマンスに起こし上演する。主な作品に『これはすごいすごい秋』など。
 

アレハンドラ・アルメンダリズ – ヘルナンデズ(Alejandra Armendariz-Hernandez)

スペイン出身の日本映画研究家。現在、マドリードのレイ・ファン・カルロス大学で博士課程に在籍中。論文では日本映画における女性映画人と女性の表象を研究。文部科学省研究生として東京の明治学院大学に留学。2017年から、ロンドンのジャパンソサエティで勤務。

企画者プロフィール

佃七緒(つくだ ななお)

美術作家・大阪在住。それぞれの土地に住まう人々の、日々の生活を構成する道具・家具・住居などの住環境や、その中での営みの情報を取り入れ、ドローイングや、日常でなじみのある素材を用いての立体および空間制作を行う。近年の活動に、2019年、飛鳥アートヴィレッジ参加、2018年「Artspace」(シドニー)で滞在制作(京都芸術センター

ALLNIGHT HAPSについて

本企画は、若手アーティストおよび若手キュレーターの養成を目的とする、年間2名の企画者による展覧会シリーズです。HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただきます。

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ALLNIGHT HAPS 2020「Probable Cause」

アーティストの小松千倫による企画「Probable Cause」には、7名の作家が参加します。今後は、小松が作家らとオンラインでのやり取りを重ね、どのような形で「グループ展」を行うかが決定されます。「新しい生活様式」が喧伝される最中、HAPSというケースを用いて展示をするとすれば、それはどのような形を取るのでしょうか。展覧会は、公衆衛生の名の下に変化しようとしています。鑑賞者は密にならない程度に集うことを求められ、そのために個人情報を主催者に提供しなければならなくなるかもしれません。ALLNIGHT HAPSは、京町家を改装したHAPSのオフィス1階の道路に面したガラス張りの扉越しに、作品を鑑賞します。人と人とを隔てる透明な仕切り、これは今や新たな意味を帯びています。人と人が互いを防衛するための仕切りの中に作品が集う。「密」になることが躊躇われる中、新たなの「集い」のかたちを再考し、実装していく予定です。

 

展覧会特設ウェブサイト:https://probablecause.space

※本企画は8月16日からスタートしますが、その時点でHAPSギャラリースペースでのグループ展が完成しているわけではありません。16日から随時、グループ展示の実現を目指して行われる様々なデモンストレーションやテスト、それらのアーカイブが公開され、蓄積していく予定です。最新の情報はHAPSウェブサイト、SNSなどで順次お知らせいたします。

※追記(2020年12月15日):12月15日より、参加作家の作品をHAPS1階に集めた展示を実施します。会期はこれまでの通り、12月31日までとなります。ぜひご高覧ください。なおお出かけの際は、新型コロナウィルス感染症に関する各自治体からの最新情報をご確認の上、マスクの着用など感染防止にご留意いただきますようお願い申し上げます。

概要

ALLNIGHT HAPS 2020「Probable Cause」
 

会期:2020年8月16日(日)~12月31日(木)
企画:小松千倫
出展者:石毛健太/土井樹/中谷優希/濱田明李/原淳之助/松元悠/Ψυχή
展示時間:18:00〜9:30(翌日朝)
会場:HAPSオフィス1F(京都市東山区大和大路通五条上る山崎町339)
ロゴデザイン:石塚俊
主催:一般社団法人HAPS
支援:2020年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
助成:公益財団法人 朝日新聞文化財団
本事業は「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う京都市⽂化芸術活動緊急奨励⾦」の採択事業です。

関連イベント

キックオフイベント『LIVING ROOM 8(焚き火)』※終了しました。

日時:2020年8月16日(日)18:00〜20:30
出演:AK/Ψυχή/松元悠/原淳之助/⼩松千倫
⾳響・配信:植松幸太
タイムテーブル:
18:00〜18:30 焚き火開始/⼩松によるDJ配信+アーティスト・トーク
18:30〜20:00 AK/Ψυχή によるDJ配信
20:00〜20:30 アーティスト・トーク、焚き火終了

「Probable Cause」の初日に、キックオフイベント『LIVING ROOM 8』を開催します。
この日京都では、いわゆる五山送り火が予定されています。しかしながら、新型コロナウィルス感染症の影響により、今年はその規模が大幅に縮小されます。
そこで、この日の夕方から点火の時間帯まで、 HAPSの中庭で「焚き火」を行い、その炎を映像配信します。この燃料には、「Probable Cause」展の参加作家が持ち寄った素材を使用します。焚き火の映像にあわせて、企画者である⼩松が2015年より定期的に行なっている、出張型BGM配信ステーション企画「LIVING ROOM」による音楽と、参加アーティストによるトークも並行して配信します。真夏の夜に京都からお送りする、「Probable Cause」展の幕開けをお楽しみください。 

配信映像を公開しました:https://www.youtube.com/embed/eRJYHKELasg

『LIVING ROOM 9(焚き火その2)』※終了しました。

日時:2020年12月20日(日)15:00〜18:00
出演:AK/Ψυχή/荒井優作/石毛健太/⼩松千倫/沢田朔(HAPS)/濱田明李/原淳之助/布施琳太郎
⾳響・配信:⼩松千倫
タイムテーブル:
15:00〜 焚き火開始/AK/Ψυχή によるDJ配信
16:00〜 荒井優作 Live
16:19:15 日没
16:30〜 濱田明李パフォーマンス
17:00〜 雑談

※本イベントは配信のみとなります。当日HAPSへの入場はできませんのでご了承ください。

前回の焚き火配信はコロナウイルス流行により縮小して行われた五山送り火の日に、夕刻から点火の時間帯まで、HAPSの中庭にて行われた。前回同様HAPSの中庭で焚き火を配信する。また同じく企画者である小松が2015年より定期的に行っている出張型BGM配信ステーション企画「LIVING ROOM」を並行して行う。(https://livingroom2015.tumblr.com/)
雑談コーナーでは夏からおよそ4ヶ月に渡って継続してきたプロジェクトを反省的に振り返りつつ、年末や2021年に向けて集い(イベント)を行うことなどについて話したい。
-⼩松千倫

企画趣旨

もし「コロナ禍」がなければ普通に好きな作家を集めたグループ展を開催して終わっていたかもしれない。「普通に」というのはこれまで通りという意味で、まとまったテーマがなかったわけではない。そのテーマは「距離」(ご存知ネットの問題)で、ふわふわしたものだった。だが、2020年に入って、これはたちまち身に沁みる問題となった。見えないウイルスについて私はろくに知らない。だから恐れ、線(自己免疫*1)を引いて、ウイルスの姿を透かし見ている。欧米/アジア、彼の国/この国、県境、濃厚接触/ソーシャルディスタンス。これらの境界線越しに。
 2020年5月17日、日本国内の様々な場所で表現活動の自粛が続いていた。リアルにイベントの企画やDJの予定が消えた。企画書を修正している5月30日現在、カテゴリーごと(例えば「特定警戒」-「感染拡大注意」-「感染観察」)の段階的な緩和に応じて美術館や博物館は再開を発表しつつある。

しかしそれは、4月28日の国際美術館会議の発表*2に代表されるような、制限付きの「新しい鑑賞様式」のもとで、だ。それは第一に監視の目によって実装される。公共の場での相互監視、「自粛警察」の目。この目のなかに、まっすぐ引かれた<2m>という線があり、クラブやライブハウスや実家やその他いろいろな場所のあやふやな距離はこれまで以上に消えるか隠されていく。ここには「他人の命を害する可能性を高めてまですべき事などあるのだろうか?」という問いがある。そしていま「命を害する可能性」のある距離<2m>が新たに定着しようとしている。しかし少なくとも私は、その距離によって生活できなくなる可能性がある。世界もそのようには出来ていないと思う。つまり、近くのものと遠くのものを「同時に」見ることができないように、空間的距離のリスクを焦点化しすぎているときには、時間の距離は見えづらい。

*1 Yuk Hui “One Hundred Years of Crisis”
https://www.e-flux.com/journal/108/326411/one-hundred-years-of-crisis/
*2 4月28日、国際美術館会議(CIMAM)は「新型コロナウイルスが蔓延する状況」において美術館が注意すべき「Precautions for Museums during Covid-19 Pandemic」と題された20の項目を発表。
https://cimam.org/news-archive/precautions-museums-during-covid-19-pandemic/
特に項目2に注目。
2.Implement visitor registration and contact tracing measures at the entrances and admission points to events and venues, such as obtaining the contact details of visitors and participants (name, phone number, and email address).
二、会場入口で、来館者やイベント参加者の連絡先(氏名、電話番号、メールアドレス)を把握するなどし、来場者を記録。連絡先を追跡できるよう対策を実施すること。
(美術手帖、https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/21807)
この場合、来場者は美術館に「ログイン」する必要があり、匿名の鑑賞者は存在しない。

(企画者:小松千倫)

出展者プロフィール

石毛健太(いしげ けんた)

1994年生まれ。2018年東京藝術大学大学院修了。アーティスト、インディペンデントキュレーター。主な参加展覧会に、「Scan The World」 (STAGE:CORECRIVE BEHAVOR、東京、2018)、「生きられた庭」(京都,2019)、「東京計画vol.3」(URG NEW ADDRESS、東京、2019)。
主なキュレーションに、「変容する周辺 近郊、団地」(東京、2018)、「高橋臨太郎個展 スケールヒア」(東京、2019)、「working/editing 制作と編集」(東京、2020)。

 
 
土井樹(どい いつき)

1989年兵庫県生まれ。2019年東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻修了。学術博士。社会性生物の群れの運動や人工システム内に創発する主観的時間などのテーマで研究をするとともに、アート/音楽作品の発表を行っている。主な展示に「Blues」(Place by method、東京、2017)、「Bee Wee」(TALION GALLERY、東京、2020)。
主な作品に《Uonotayu》(CD、2010)、《Peeling Blue》(CD、2018)。また、CM、インスタレーション、展示のサウンド制作及びソフトウェアプログラミングも手がけており、主な近作には『Jens|PREVIEW 17SS』(音楽)、『Yuna Yagi: NOWHERE』(音楽/サウンドプログラミング)、『Alter』(音楽/サウンドプログラム、Ars Electronica Award of Distinction)などがある。

中谷優希(なかや ゆうき)

1996年北海道生まれ。2020年東京藝術大学美術学部先端表現学科卒業。ここのがっこう・文化服装学院在籍中。
主な展示に、「Rêver 2074」(主催:COMITÉ COLBERT コルベール委員会、東京藝術大学、2017)、「京都:Re-Search 2018 in 亀岡」レジデンス参加(主催:京都:Re-Search実行委員会、2019)、同成果展「大京都 2020 in 亀岡 移動する有体」(COVID-19のため中止、2020)、「68回東京藝術大学卒業・修了作品展」(主催:東京藝術大学、2020)。

濵田明李(はまだ みり)

1992年高知県生まれ。武蔵野美術大学油絵学科卒業。パフォーマンスで作品をやり始めてしっくり来る。パフォーマンスでは、達成を目指さなかったり、中止したり、その場所の特性を取り入れたり、オブジェを持ってきて、15分とか20分とかのあいだに起きる一連のことを観客と共有するというのが特徴。2017年から2019年位までのメキシコに住み、好奇心の赴くままに学ぶ。他のアーティストとの有形無形の恊働や自主企画にも積極的。

原淳之助(はら じゅんのすけ)

1993年群馬県生まれ、京都在住。アーティスト、エンジニア。主な展覧会に「タウンワークス ―街と創造の間―」渋谷PARCO GALLERY X、2020年1月。個展「≃」(ANAGRA、2019年3月)など。

 
 

松元悠(まつもと はるか)

1993年京都府生まれ。主にリトグラフ技法を用いて多版多色の版画を制作する。新聞、テレビ、ウェブ、伝聞などで偶然知ったニュースを取り上げ、当事者に関する周辺の現地訪問をした後に版におこす。マスメディアの向こう側で起こる出来事から、共感でもなければ消費でもない、当事者不在のコミュニケーションを試みる。主な個展に、「独活の因縁」(MEDEL GALLERY SHU、東京、2020)、「活蟹に蓋」(三菱一号館美術館、東京、2019)、「血石と蜘蛛」(YEBISU ART LABO、愛知、2019)、「カオラマ」(京都芸術センター南・北、京都、2018)などがある。

Ψυχή

1991年福島市生まれ、京都市在住。DJ、アーティスト、グラフィックデザイナー。2016年頃より大阪、東京を中心にクラブイベントを多数オーガナイズ。主なイベントにDARKJINJA(東京・大阪・上海、2017~2019)、FREE RAVE(渋谷WWW、2018・2019年)等。

企画者プロフィール

小松千倫(こまつ かずみち)

1992年高知県南国市生まれ。京都市在住。音楽家、美術家、DJ。2009年よりコンピューターを使った作曲をはじめる。angoisse、BUS editions、flau、Manila Institute、psalmus diuersae、REST NOW!等のレーベルやパブリッシャーよりアルバム・EPを多数リリース。Arca、Tim Hecker、Mark Fell、Julia Holter、Die Reihe、Mount Kimbie、The Field、Clarkらの来日公演をサポートしている。SNSにおけるアカウント間のコミュニケーションのコードなどに注目しつつ、それらを自己の身体感覚でフィルターするような音響・映像作品を展開する。
主な展覧会に「FAKEBOOK」(Workstation.、東京、2016)、「oF -Katsue Kitasono-」(福岡アジア美術館、2017)、「Tips」(京都芸術センター、2018)、「ニューミューテーション #2「世界のうつし」展」(京都芸術センター、2019)、「Bee Wee」(TALION GALLERY、東京、2020) など。
主なパフォーマンスに「ZEN 55」 (SALA VOL、バルセロナ、2018)、「Untitled」(Silencio、パリ、2018)、「Genome 6.66 Mbp VS Dark Jinja」(ALL、上海、2019)、テオ・カシアーニ「LECTURE (02) 」(京都芸術センター、2019)、「悲哀总会」(Senggi Studio、ソウル、2019)、イシャム・ベラダ「Présage」(横浜トリエンナーレ2020 エピソード00、横浜、2019)など。

ALLNIGHT HAPSについて

本企画は、若手アーティストおよび若手キュレーターの養成を目的とする、年間2名の企画者による展覧会シリーズです。HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただきます。

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ALLNIGHT HAPS 2019前期「PORTABILITY」

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)では、2019年6月1日(土)より、
藤本悠里子の企画によるALLNIGHT HAPS 2019前期「PORTABILITY」を開催いたします。

概要

ALLNIGHT HAPS 2019前期「PORTABILITY」

会期:2019年6月1日(土)〜2019年9月30日(月)
企画:藤本悠里子
企画協力:新井優希
 
出展作家: 
#1 長門あゆみ 2019年6月1日(土)~7月8日(月)
#2 西永怜央菜 2019年7月13日(土)~8月19日(月)
#3 須賀亮平 2019年8月24日(土)~9月30日(月)

展示時間:18:00〜9:30(翌日朝)
会場:HAPSオフィス1F(京都市東山区大和大路通五条上る山崎町339)
主催:一般社団法人HAPS
支援:2019年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
助成:公益財団法人 朝日新聞文化財団
デザイン:三宅航太郎(うかぶLLC)

関連イベント

アーティストトーク

入場無料・予約不要 
※会場の広さから着席の定員は20名となります。ご了承ください。

2019年6月15日(土) 18:30〜20:00 長門あゆみ
2019年7月13日(土) 18:30〜20:00 西永怜央菜
2019年8月24日(土) 18:30〜20:00 須賀亮平 ※終了しました

クロージングイベント
「Life is spark joy!」

入場無料・予約不要 
※会場の広さから着席の定員は20名となります。ご了承ください。

2019年9月28日(土)18:30〜21:00
※終了しました

ALLNIGHT HAPS2019「PORTABILITY」の企画協力、新井優希がママとなって、一晩だけの焚火barを開きます。 焚火の揺らぎと、鳥取や秋田の美味しいもの、ギターの音色と歌声で、 夏と秋の隙間のひとときを一緒に味わいませんか?

企画趣旨

ローカルからローカルへ移動する。

本展に出展する3名の作家と2名の企画者が拠点とする鳥取・沖縄・秋田・京都へその他の作家/企画者と共に移動しながら、そのひとつひとつ違った営みの多様さを確かめる。同じ世代に属する彼・彼女らとは、これから訪れる時代の明るい風景や暗い風景を共にみつめ、立ち会うことになる。互いにどんな場所で、どんな環境に囲まれて、どんな暮らしの中で活動しているのかを知って、同時代のこと、お互いの活動のこと、そして未来のことについて言葉を交わす。本展覧会では、3名の若い作家たちがそれぞれの暮らしの中から掬い取った同時代の営みをウィンドウの中に展示する。同時に、作家/企画者による移動の記録をウィンドウの外に置いておく。作品と対峙するウィンドウ越しのその場所から、別のローカルへと旅する展覧会。

アーティストプロフィール

長門あゆみ(ながと あゆみ)

1996年、岩手県生まれ。2015年、秋田公立美術大学への進学を機に秋田県へ移り、震災で崩壊した三陸の防波堤や秋田県の限界集落・廃集落についてのフィールドワーク及び作品制作活動を行う。2019年には、岩手県でマッコウクジラ捕鯨の歴史に触れたことをきっかけに、日本の捕鯨文化へ興味をもち、卒業制作として《harboring-鯨を抱く-》を制作・発表する。今春、京都市立芸術大学大学院に進学し、捕鯨研究を継続しながら、日本独特の漁法の発祥の地である西日本を拠点に更なる追求・彫刻表現の展開を目指す。

《route X》制作年:2018年 素材:東日本大震災被災木材・廃木材の薪、ペンキ

西永怜央菜(にしなが れおな)

1995年、沖縄県生まれ。沖縄、朝鮮半島、台湾、九州、東京、北アメリカ等の環太平洋沿いに生きた先祖達の足取りを辿り、自身のファミリーヒストリーを再構築することをテーマに制作を行う。自身は鹿児島と沖縄にルーツを持ち、2010年まで沖縄本島から宮古島、ホーチミンなどを移りながら過ごす。自宅から最も遠い国内の美術大学へ行きたいという理由で、秋田に移り住む。2018年に秋田公立美術大学を卒業。現在は沖縄県立芸術大学大学院に在籍しながら、自身の家族史収集を行っている。

《私の家族のはなし》制作年:2019年 作品形態:インスタレーション

須賀亮平(すが りょうへい)

1993年、北海道生まれ。生まれ育った札幌市という都市が小さく感じられ、そこでの活動の円環から出るため、秋田公立美術大学へ進学。秋田での暮らしと制作を継続するため同大学大学院に進学。大学院在学中、居住地付近の海岸に北朝鮮から船が漂着したこと、またその近隣にある自衛隊演習場がイージス・アショアの配備候補地として選ばれたことで政治的な意味が加わり、自身の住む場所が特異な場所として意識される。2019年、大学院修了後もその変化の行く末を長期的に観察するため、秋田を拠点に活動を行う。

《凪の国》制作年:2019年 作品形態:映像(57分)

企画者プロフィール

藤本悠里子(ふじもと ゆりこ)企画
1994年、京都府生まれ。京都造形芸術大学在学中、展覧会企画・若手アーティスト支援事業などに関わりながら、国内外の様々なアートスペースを巡る。その後、東北で一人暮らしをしてみたいと思い、秋田公立美術大学大学院に進学。そこで芸術を取り巻く環境が急速に変化していく様を目の当たりにし、修了後も秋田に生活拠点を置くこととする。現在は、京都と秋田の2つの拠点を行き来しながら主に展覧会やイベントの企画を行う。

新井優希(あらい ゆうき)企画協力
1993年、埼玉県生まれ。京都でアートプロジェクトやアーティストのマネジメントを学ぶ。京都造形芸術大学卒業後、京都にとどまるために大学院に進むが、より実践的に学べる場を求めて休学し、アートプロジェクトのアシスタントとして名古屋に移り住む。アートの現場を経験していく中で、自分自身の働き方や生活についても考えたいと思うようになり、現在は鳥取にあるゲストハウスにて、訪れては去っていく旅人の時間に寄り添い、シェアハウスのゆかいな人たちと暮らしながら、人と自分に向き合ったり、表現について考えたり考えなかったりしている。

ALLNIGHT HAPSについて

本企画は、若手アーティストおよび若手キュレーターの養成を目的とする、年間2名の企画者による展覧会シリーズです。HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただきます。

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ALLNIGHT HAPS 2019後期「Kangaru」

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)では、2019年10月20日(日)より、黒木結の企画によるALLNIGHT HAPS 2019後期「Kangaru」を開催いたします。

 

Kangaru展特設ウェブサイトはこちら

概要

ALLNIGHT HAPS 2019後期「Kangaru」

 

会期:2019年10月20日(日)〜2020年3月27日(金)
企画:黒木結
出展者: 
[1]
黒木結・中熊友之
「展示空間 Kangaru」
2019年10月20日(日)~11月22日(金)
※HAPS内に設置された展示空間において、以下の展示を開催。

石村行「いしむらあゆむ展」企画:中熊友之 2019年10月29日(火)〜11月1日(金)

illbull「After the morning」
2019年11月2日(土)〜8日(金)

吾郷佳奈「よるのみちすがら」
11月9日(土)〜14日(木)

RumiOosawa
2019年11月16日(土)〜22日(金)

[2]大西晃生・林美月
「Hedgehog’s dilemma」
2019年12月1日(日)~2020年1月3日(金)

[3]
熊野陽平・荒木健志「忌憚のない会話 ver.KA」
2020年1月12日(日)~2月14日(金)

[4]
YANKEECONG・村田のぞみ「Yamabiko」
2020年3月1日(日)〜3月27日(金)

※終了しました

展示時間:18:00〜9:30(翌日朝)
会場:HAPSオフィス1F(京都市東山区大和大路通五条上る山崎町339)
主催:一般社団法人HAPS
支援:2019年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
助成:公益財団法人 朝日新聞文化財団
フライヤーデザイン:大村つづみ

関連イベント

よき隣人のことを考えながら鯛をつつく会
2019年11月2日(土)19:00〜21:00
会場:HAPSオフィス1F 会費:無料 予約不要
トークゲスト:黒木結、山本麻紀子、黒木の弟

どうしても分かり合えない状況や人々とどうやって向き合っていくか、向き合ってきたかについて、展覧会企画者の黒木結とその妹弟、アーティストの山本麻紀子さん、来てくださったみなさんとお話をしながら鯛をつつく会です。大きな鯛をご用意しますのでぜひいらしてください。

アーティスト・トーク
2019年11月9日(土) 19:00〜21:00 黒木結・中熊友之
2020年3月19日(木)19:30〜21:00 YANKEECONG・村田のぞみ 

ギャラリートーク
「作品を鑑賞するプロセス」
2019年12月21日(土)19:00-21:00
会費:無料 要予約

「作品鑑賞」とは、どうすればいいか分からないと思っている方向けのギャラリートークです。
作品を鑑賞した時に何が見えているのかを言語化すること、その視点をもとに作品のコンセプトや構造について言及していくことで理解を深める、次の鑑賞体験につながる機会になればと思います。
展覧会企画者の黒木が作品鑑賞のサポートをいたします。ぜひご参加ください。

忌憚のない会話
ver.KA ゲーム会
2020年2月1日(土)15:00〜17:00
定員:6名 参加費無料

今回制作された「忌憚のない会話ver.KA」をプレイするゲーム会を行います。
「食習慣」についての質問が書かれたカードを用いて多数決を行い参加プレイヤー全員でクリアを目指す協力型ゲームです。自分以外の参加プレイヤーがどんな食習慣なのかを想像してお互いに質問を投げかけることを通してステレオタイプや偏見について考えます。

クロージング上映会
「忌憚のない会話ver.KA 制作のための会話」
2020年2月14日(金)①15:00〜 ②17:00〜

ALLNIGHT HAPS 2019後期 “Kangaru”「忌憚のないver.KA」にて、作品制作のための会話を収めた約17分の「制作動画」が展示されています。この展示用動画の前後のやり取りなども含めたかたちで再編集した動画を上映します。
・上映時間:55分
・途中入退場可能 無料

企画趣旨

映画「Arrival(邦題:メッセージ)」の作中で、カンガルーの名前の由来についての話が登場します。ジェームズ・クックの探検隊がオーストラリアを訪れた際、先住民にカンガルーを指して「あの動物はなんだ?」と尋ねたところ、「カンガルー」と返ってきたのでそう名付けますが、「カンガルー」とは現地の言葉で「あなたが何を言っているか分からない」という意味だったという話です。
主人公の言語学者ルイーズがエイリアンとのコミュニケーションを依頼してきたウェバー大佐に対して、異文化間でのコミュニケーションの難しさを語るため、これを例え話として話します。
しかしこの話は嘘で、誰が広めたのかもはっきり分からないジョークだというのが真実です。

わたしたちは同じ場所にいながらも、異なる文化を持って生活をしています。けれどときに生活を同じくしたり、同じ方向を向いて協力することが可能です。その中でカンガルーの逸話のように真偽が分からず進んでいくこともあると思います。勘違いが楽しい発見に繋がることもあるかもしれません。
自分と関わりがある対象が異なる文化を持っていることや自分とその対象の距離に気付いたとき、何か行動を起こさなければならないことがあるかもしれません。そのとき大事なのは、その行動を取ったときに、それぞれがそれぞれのままでいながら、お互いのよき隣人でい続けられるのかということだと思います。

2018年11月18日
黒木結

今回の展覧会では、出展作家には次のような条件で制作を行っていただきます。

Kangaruのためのスコア
1.
同じ場所にいて違う方向を向いている人
または
違う場所にいて同じ方向を向いている人
をひとり選んで、制作・展示を行うこと
(人間であれば、美術作家でなくても構わない)
 

2.1に当てはまる人と制作をする際に、必要最小限の人数で作品制作・展示を行うこと。
 

3.1・2の条件で制作続行が不可能になった場合、新たな条件を考え、追加できる。

出展者プロフィール

黒木結(くろき ゆい)
1991年生まれ。京都市立芸術大学美術研究科彫刻専攻修了。個人的な対話から日常的・社会的な問題や、その解決に対してそれぞれが解答を持つための機会を作ることを目的にして制作を行っている。展覧会企画・作品制作以外に、ご飯を作る代わりにご飯を食べさせてもらう「FOOD」という活動や、「おばけの連判状」という共同制作も行っている。
 

主な展示・活動
金沢彫刻祭2019(金沢アートグミほか金沢市内各所、金沢、2019)
おばけのジレンマ(ウェブサイトで公開、2019)
おばけのジレンマ(町家ガッツ、京都、2018)
2016年度京都市立芸術大学作品展(京都市美術館、京都、2017)
Open Diagram(元崇仁小学校、京都、2016)
ARTIST WORKSHOP @KCUA “The Open Score” by Lucky Dragons 成果発表展/SHOWCASE(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、京都、2015)

おばけのジレンマ展覧会会場間取り図 2019

中熊友之(なかくま ともゆき)
1990年生まれ。文化服装学院中退。学生時代は服飾を学び、その後京都に暮らす。6年前から平均化訓練・舞踏などのボディワークをはじめ、さまざまなアプローチから身体・服について考えている。平均化訓練で出会った4人と2年間シェアハウスをして、メンバーのひとりであった大木の舞踏公演と共に終えた。最近は服のお仕事もいただいている。釣りバイクが趣味。東京生まれヒップホップ育ち。
 

主な展示・活動
展覧会「私戦と風景」市川太郎の作品「あなたは悪くない」にパフォーマーとして参加(原爆の図丸木美術館、埼玉、2016)
大木雄太 舞踏公演「karada-no-fukei」衣装製作(Social Kitchen 2F、京都、2019)

大西晃生 (おおにし あきお)
1996年生まれ、岡山県出身。京都精華大学デザイン学部イラスト学科卒業。現在は東京でデザイナーとして活動しながら制作をしている。孤独や不安、アイデンティティの喪失について考え、自身を通じて現代の日本が抱える社会問題を表現している。CAF賞2018 入選。

主な展示・活動
京都精華大学展(京都精華大学内、京都、2019)
幽体的浮遊感(Gallery Lv.10、大阪、2019)
恐慌前夜(三三九(旧氷倉庫)、京都、2018)

《fake smile》 2018 800×670mm キャンバス、アクリル

林美月(はやし みづき)
1998年鹿児島県生まれ。兵庫県育ち。京都造形芸術大学美術工芸学科油画コース在籍中。母性の持つ過干渉さと守護、共同体について考えて制作をしている。
 

主な展示・活動
展覧会「浮遊する変体」企画(アートベース石引、石川/KAGAN HOTEL、京都/東京藝術大学内、東京での3会場、2019)
個展「ambivalent」(ルンパルンパ、石川、2018)
こぼさないように、笑った(京都造形芸術大学内、京都、2018)
恐慌前夜(三三九(旧氷倉庫)、京都、2018)

《mother》 2018 1000×4000mm 綿布、木炭、スプレー

熊野陽平(くまの ようへい)
1986年生まれ、京都市出身。2016年京都市立芸術大学美術研究科絵画専攻構想設計修了。アーティスト。
ワークショップの開催やマンガ、ボードゲーム制作などを表現形態とし、「技能に依らない対応の仕方」をテーマに制作を行う。近年は共同制作を中心とし、「おばけの連判状」と「カサルーデンス」の二つのグループで活動を行なっている。
 

主な展示・活動
カサルーデンスのDIY探訪記(KYOTO ART HOSTEL Kumagusuku、京都、2019)
京芸transmit program 2018(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、京都、2018)
1floor2016「何かの奇遇」(神戸アートビレッジセンター、兵庫、2016)
みんな みにいく み・な・み・く エキシビション(ヒスロム作業場、京都、2016)
Open Diagram(元崇仁小学校、京都、2016)

《忌憚のない会話》(at Open diagram)2015–16

荒木健志 (あらき たけし)
1986年生まれ、京都市出身。2009年大阪大学文学部人文学科(日本語学専修)卒業。住宅メーカー営業を経て、現在は私立大学職員(入試広報担当)。
熊野とは高校の同級生であり、2007–08年に熊野宅で行われたトークライブシリーズ「超密室トークライブfromくまの巣」に出演。

YANKEECONG
兵庫県出身。京都精華大学では日本画を専攻するものの卒業間際まで老人達と対立、その当て付けかライブペインティングを始め現在に至る。動物や人物などの具象モチーフからスプレーを用いた抽象画までその表現は多岐に渡る。
 

主な展示・活動
2人展「the high street」(hatoba cafe/gallery、京都、2019)
個展(出町柳momurag、京都、2018)
個展(百万遍MUM、京都、2017)

《Banquet》 350×410mm キャンバス、アクリル

村田のぞみ(むらた のぞみ)
1994年奈良県生まれ。2017年京都精華大学芸術学部テキスタイル専攻卒業。2019年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程(染織)修了。現在、京都精華大学大学院芸術研究科博士後期課程在籍中。
細いステンレス線を用いて、存在や気配を空間にドローイングするように造形している。

 

主な展示・活動
瀬戸内国際芸術祭2019(高見島、香川、2019)
Through the lines (KUNST ARZT、京都、2018)
GRADUATE STUDENTS SHOW TEXTILE COURSE KYOTO SEIKA UNIVERSITY 2018(Gallery Maronie、京都、2018)
創造的ドローイング展(京都精華大学GALLERY FLEUR、京都、2018)
村田のぞみ展(trace、京都、2017)

《魂の境界》 2018 1700×1500×1500mm ステンレス線、カラースプレー

ALLNIGHT HAPSについて

本企画は、若手アーティストおよび若手キュレーターの養成を目的とする、年間2名の企画者による展覧会シリーズです。
HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただきます。

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ALLNIGHT HAPS 2018前期「呼び出し、交換」

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)では、2018年7月31日(火)より、批評家・黒嵜想の企画によるALLNIGHT HAPS 2018前期「呼び出し、交換」を開催いたします。

概要

ALLNIGHT HAPS 2018前期「呼び出し、交換」

会期: 2018年7月31日(火)〜2018年11月10日(土)
企画: 黒嵜想
出展作家: 
 #1 蕗野幸樹 2018年7月31日(火)~8月24日(金)
 #2 奥祐司  2018年9月7日(金)~9月29日(土)
 #3 岡田真太郎 2018年10月12日(金)~11月10日(土)

展示時間 18:00〜9:30(翌日朝)
会場 HAPSオフィス1F(京都市東山区大和大路通五条上る山崎町339)
主催 東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
支援 平成30年度 文化庁文化芸術創造活用拠点形成事業
助成 公益財団法人 朝日新聞文化財団

関連イベント

黒嵜想&奥祐司クロージングパーティー「kitchen」
2018年9月28日(金)19:00〜21:00
※終了しました。
定員:10名(先着順)
入場料:¥1,000
会場:HAPSオフィス1階(京都市東山区大和大路五条上る山崎町339)

ALLNIGHT HAPS2018前期「呼び出し、交換」企画者の黒嵜想と第2弾の出展者奥祐司が、搬出を前にして、展示作品《HYPER FOOD PROCESSOR》および本企画について振り返ります。

お申し込みはHAPSのメールアドレス(info@haps-kyoto.com)まで、件名を「9/28クロージングパーティー申し込み」とし、①お名前/②電話番号/③メールアドレス/④人数をご明記のうえご送信ください。

企画趣旨

friendshipとtrustとの間には、分割線が引かれた。
私たちは、SNSによってコミュニケーションはそれ自体を目的として行うことができ、公開されている情報は交渉なしに取得することが容易になった。例えば、一冊の本を手に入れるために古本屋の店主と話すことも、私たちにとって今や、無用の煩わしさとなった。店主との対話はそれ自体を楽しめばよく、また、本はそれ自体を検索して手に入れればよい。

友情と信用は別物。だからこそ、それぞれ個別の「情報」として呼び出すことができる。かくして「情報流通」は可能となった。この広大な流通網の中で、私たちは、友情を結ぶべき好ましい相手、信用に足る知識と、直接に関係を結ぶことができる。メディアは限りなく透明になり、孤独も関心も、即座に満たすことができる。

呼び出しと交換の可能性に開かれた、圧倒的な流通網。好悪の市場と、真偽の評価は、それぞれに棲み分けられた。だが、一方で失われつつあるのは、「取次」のイメージだ。かつてfriendshipとtrustの間に立っていた障壁であり、しかし、その両者を取り次いでいた存在。例えば、古本屋はほとんど見かけなくなった。

批評家もまた、その「取次」の一つなのだろうと、筆者は考えている。「好き」の感情へ言葉によって水を差し、真偽の別なる評価を作る。好悪を操る政治と、真偽の判断が分断された情報環境を前にして、まさにそのような批評という「取次」が必要なのだと信じて、筆者も活動している。だがこれもまた、時代の要請と逆行する、不要の行いなのだろうか。

本展では、筆者とは別のかたちで「取次」を実践しているように思えた三人を紹介する。聞けば、アートは今、コレクティブ(集団)での制作が新たなムーブメントとして喧伝されているようだ。みんなで作ること、あるいは、みんなが作品になること。それはそれで良いとして、ならばその「みんな(の制作)」はどのように流通しているのか。コレクターはその一員なのか。

手動式交換電話は、電話交換手を必要とした。発呼者は、希望する接続先を交換手に伝え、彼ら彼女らが相手を呼び出し、回線を交換するまでに、この取次者の声とコミュニケーションをする必要があった。情報流通の間にある取次そのものが、不透明な人格として露出していた。筆者はそのような、不必要な連絡が担っていたものをこそ、捉え直したい。私たちが手にした「情報流通」は、果たして透明なものだろうか?

物理的な流通網には、未だ無数の取次業者が潜在している。取次者なくして流通網は存在しない。インターネットで本を買ったとしても、配達者は介在する。真偽を定める情報にも、その背景には特定の集団の裁定が介在している。好悪を交換する親密圏には、それをとり結んだハブとなる人物が介在している。本展で紹介する三人は、筆者が活動するなかで見つけた、名前を持った「取次者」たちである。

彼らは呼び出しと交換の間にいる。friendshipを交換し、trustを呼び出す、不透明な取次者たち。本展は、彼らにストックされたものを筆者が呼び出し、交換する、コレクション展である。

(黒嵜想)

出展作家

[1]蕗野幸樹(ふきの こうき)

1975年生まれ。「高友社」所属の書家。古典を重んじつつ新たな表現を模索している。テレビCM、ドラマへの筆文字提供多数。
主なグループ展に「高友社書展」上野の森美術館(東京/2012~2018年)、「カオス*ラウンジ怒りの日」(いわき/2015年)など。

[2]奥祐司(おく ゆうじ)

1980年生まれ。金沢市在住。フライヤーおよびポスターのイメージ撮影、展覧会導入ビデオ制作、トーク撮影およびドキュメント映像制作のほか、料理や物の移動を行なっている。

「アートドキュメント2017 河口龍夫 ― 眼差しの彼方」金津創作の森(福井/2017年)
「泉太郎 突然の子供」金沢21世紀美術館(石川/2017年)
「クロニクル、クロニクル」 CCOクリエイティブセンター大阪 (大阪/2017年)
「写真的曖昧」金沢アートグミ(石川/2018年)
「扇田克也 光のカタチ」富山ガラス美術館(富山/2018年)

[3]岡田真太郎(おかだ しんたろう)

美術商。アートフェア東京2013にて、渋家を不動産ごと入手できる作品《Owner Change》設計、様々な作者による歌留多の札を販売。批評誌アーギュメンツ#1#2発行。編集事務所ターメルラーン企画担当。伏見地下街協同組合専務理事、アートマネージャー。布団祭。浅草長屋アトリエ在住。

企画者プロフィール

黒嵜想(くろさき そう)

1988年生まれ。批評家。音声論を中心的な主題とし、批評誌の編集やイベント企画などの、論考執筆に限らない多様な評論活動を自主的に展開している。著者自身による手売り」のみに販路を絞った批評誌『アーギュメンツ#2』では編集長を、続刊『アーギュメンツ#3』では批評家・仲山ひふみと共同編集を務めた。

ALLNIGHT HAPSについて

本企画は、若手アーティストおよび若手キュレーターの養成を目的とする、年間2名の企画者による展覧会シリーズです。
HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただきます。

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ALLNIGHT HAPS 2018後期「信仰」

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)では、2018年11月23日(金・祝)より、アーティスト・谷澤紗和子のキュレーションによるALLNIGHT HAPS 2018後期「信仰」を開催いたします。

概要

ALLNIGHT HAPS2018後期「信仰」

会期:2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月24日(日)
キュレーション:谷澤紗和子
出展作家: 
 #1 碓井ゆい 2018年11月23日(金・祝)~2019年1月6日(日)
 #2 温田山  2019年1月12日(土)~2月11日(月)
 #3 谷澤紗和子×藤野可織 2019年2月16日(土)~3月24日(日)

展示時間 18:00〜9:30(翌日朝)
会場 HAPSオフィス1F(京都市東山区大和大路通五条上る山崎町339)
主催 東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
支援 平成30年度 文化庁文化芸術創造活用拠点形成事業
助成 公益財団法人 朝日新聞文化財団

関連イベント

谷澤紗和子×藤野可織 オープニングパーティ

2019年2月16日(土) 18:00~20:00
会場:HAPSオフィス1F
会費:無料
信仰展の最後の企画、谷澤紗和子×藤野可織 による展覧会の初日に、ささやかなパーティを開催します。ぜひお運びください。


アーティストトーク(温田山×谷澤紗和子)&オープニングパーティー
2019年1月12日(土)
18:30〜 アーティストトーク
19:00〜 オープニングパーティー 予約不要・入退場自由
トーク定員:20名(先着順)※会場の広さから着席数に限りがございます。ご了承ください。
会費:無料

イベント:「温田山のオールナイトハップスタンプ」
2019年1月26日(土) 17:00〜20:00
ハップスの展示壁を版木にして、ちょっと眠たい版画を摺ります。(Zzz..)

※即売します。画像はスタンプの一例です。

企画趣旨

「信仰」とは、神・仏などの神聖なもの、または何らかの対象を絶対のものと信じて、疑わないことである。何かを信じるということは、私達がこの世界で生きていくための礎である。家族、コミュニティー、国家、地球。世界と関わって生きていくために、人は目には見えない何かを創造し、信じる。そうすることで、この世界で生きるための素地を手に入れたかのように感じることが出来る。今、ここに存在すると信じることですら、「信仰」と言えるのではないだろうか。
しかし、それらはとても移ろいやすいものであり、信じることや、信じる対象自体が、政治や天災、もしくはもっと些細な日常の何かによって、いとも簡単に破綻することがある。
また、何かを強く信じる力は、数多の創造をもたらし、同時に途方も無い争いごと、戦争や破壊にも関与して来た。
この展覧会は、 そういった人の危うさや儚さを伴った「信仰」についての再考の旅である。

信仰 vol.1 碓井ゆい

クレイジーキルトの技法を用いて、日の丸のイメージを解体、再構成した作品《our crazy red dots》で2018年のVOCA賞を受賞したことが記憶に新しい碓井は、これまでも政治的含意に富んだ作品を創り続けてきた。
刺繍やパッチワーク、日用品などを用いて展開されてきた《shadow work》や《shadow of a coin》、《empty names》などのシリーズでは、現代社会において、さも当然のように扱われてきた社会的性差による差別が大きなテーマである碓井の制作への態度が現れている。特に近年の碓井作品は、これまで信じられきた価値観を自分ごととして打ち砕きながら、自らを取り囲む社会への鋭い指摘に満ちている。
「信仰」をテーマとした碓井による現代社会への眼差しは、本展の皮切りに、大きなゆさぶりを与える。

碓井ゆい《shadow work》2012-16|オーガンジー・刺繍糸|撮影:木暮伸也

信仰 vol.2 温田山

漫画家・イラストレーターとして多方面で活動する温田庭子(ぴょんぬりら)と、現代美術家 山下拓也による現代美術・新造ユニット「温田山」。2017年結成時の展覧会では、「未来の展示の告知をする展示」というコンセプトにより、2025年の展示告知用に印刷された巨大なポスターが空間を埋め尽くした。
温田、山下それぞれの活動には、異分野ながら共通点が見られる。既存のモチーフ(温田にとっては植物や石、山下にとっては、使用されなくなったマスコットなど)をラディカルに利用しながら、鑑賞者を想定外の世界観へと導く手法がそれである。異界へ導くためのトリガーとしてそれらを活用しているのではないだろうか。
温田山作品は、そういった私達の無意識に気付かぬうちに入り込む。そして、ある瞬間にはっとさせられる、仕掛け装置のようだ。

温田山《DMちゃん》2018

信仰 vol.3 谷澤紗和子×藤野可織

妄想する力を拡張することをテーマとし、美術館や芸術祭などで作品発表を続ける美術作家の谷澤紗和子と小説家の藤野可織によるコラボレーション。
この2名によるコラボレーション《無名》は、2015年に京都で発表され、「名前をつけてはいけない。名前をつけたとたんにお前は死ぬ」といった宣告ではじまる藤野の短編小説と、谷澤の陶と貝によって作られたフィギュアが呼応するように展示された。
小説と美術作品という異分野のコラボレーションは、強力な調和を果たし、他に類の無いものになった。
本展では、2作目となる新作の発表を予定している。

谷澤紗和子×藤野可織《無名》2016|陶、貝、紙にシルクスクリーン|写真:賀集 東悟

プロフィール

碓井ゆい(うすい ゆい)

1980年東京都生まれ。2006年京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。
社会制度や文化への批評を、身近な素材や手芸の手法を用いて表現する。
主な展覧会に2018年「VOCA展2018 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」上野の森美術館・東京、「現代地方譚5 想像の葦」すさきまちかどギャラリー他・須崎、2017年「FROM OUR ROOM」学習院女子大学文化交流ギャラリー・東京、「碓井ゆい展」ギャルリー志門・東京など。 
  

温田山(おんたやま)

漫画家、イラストレーターとして多方面で活動する温田庭子(ぴょんぬりら)と様々な国際展にも参加し精力的に活動を続ける現代美術家山下拓也による現代美術・新造ユニット。
 
 

谷澤紗和子(たにざわ さわこ)

1982年大阪市生まれ。京都市在住。「妄想力の拡張」をテーマに、原始宗教や土着的な寓話などを参照し、切り紙、陶などの手法によって、巨大なインスタレーションや小さな人形などを制作する美術作家。
主な展覧会に「東アジア文化都市 2017 京都ーアジア回廊 現代美術展」(二条城、京都、2017年)「高松コンテンポラリーアートアニュアルvol.5見えてる景色/見えない景色」(高松市美術館、2016年)、「化け物展」(青森県立美術館、2015年)などがある。
 
 

藤野可織(ふじの かおり)

現実と非現実が交差したフェティッシュな物語は、現代のホラーとも受け取れる、奇妙な感覚を呼び覚ます。
2006年『いやしい鳥』で第103回文學界新人賞受賞。2013年『爪と目』で第149回芥川龍之介賞受賞。2014年『おはなしして子ちゃん』で第2回フラウ文芸大賞を受賞。最新刊は『ドレス』(河出書房新社)
 

ALLNIGHT HAPSについて

本企画は、若手アーティストおよび若手キュレーターの養成を目的とする、年間2名の企画者による展覧会シリーズです。
HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただきます。

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