東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)

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岩田智代「あいまいにしか思い出せない。」

開催情報

【日付】2024年7月17日(水)~7月28日(日)
【時間】13:00〜19:00(最終日は17:00まで)
【休館日等】22日(月)・23日(火)
【料金】無料

http://www.voicegallery.org/exhibition_event.php#iwata2024

会場

会場名:MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w
ウェブサイト:http://www.voicegallery.org/home.php
アクセス:〒600-8061 京都市下京区筋屋町147-1
電話番号:075-341-0222

概要

 織技術を用いて、時の経過や漠然とした記憶を表現しています。
 作品制作において、経(たて)糸は時間軸であると考えています。織物ができる過程は、私が実際に体験する時間そのものだからです。
 しかし、過去の出来事や感情というものは、時が経つにつれて不鮮明になっていきます。時間そのものも、記憶の中で分岐したり、収縮したりします。
よって、このたびの展示作品では、その感覚に基づいて、自分自身の過去の写真を素材にしています。
 写真をプリントした綿布を1cm幅に切り分けて緯(よこ)糸に・白色の綿糸を経(たて)糸に用い「平織」で織ります。織り上げたものは、撮影し、その写真を綿布にプリントします。それをまた1cm幅に切り分けて緯(よこ)糸にし、次の織物を織ります。この作業を幾度か繰り返すと、元の図像は、曖昧な遠い記憶のように不鮮明になっていきます。記憶とは、やがて、映像が暗転するように暗闇へ溶けていくのかもしれません。徐々に消失する記憶は、「絣」によって表現しています。白色から黒色に染め分けた経(たて)糸を用いることで、糸の黒い部分が不鮮明な図像をさらに切れ切れにするのです。
 本展では、記憶の留め方、あるいは、記憶を曖昧にする方法として、基本的な構造の異なる織物と描画を対峙させた試みや、通常は同時に見ることのない織作品の表裏を並列に見せる写真も提示します。(岩田智代)

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