ALLNIGHT HAPS 2018後期「信仰」

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)では、2018年11月23日(金・祝)より、アーティスト・谷澤紗和子のキュレーションによるALLNIGHT HAPS 2018後期「信仰」を開催いたします。

概要

ALLNIGHT HAPS2018後期「信仰」

会期:2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月24日(日)
キュレーション:谷澤紗和子
出展作家: 
 #1 碓井ゆい 2018年11月23日(金・祝)~2019年1月6日(日)
 #2 温田山  2019年1月12日(土)~2月11日(月)
 #3 谷澤紗和子×藤野可織 2019年2月16日(土)~3月24日(日)
展示時間 18:00〜9:30(翌日朝)
会場 HAPSオフィス1F(京都市東山区大和大路通五条上る山崎町339)
主催 東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
支援 平成30年度 文化庁文化芸術創造活用拠点形成事業
助成 公益財団法人 朝日新聞文化財団

関連イベント

アーティストトーク(碓井ゆい×谷澤紗和子)&オープニングパーティー
2018年11月23日(金・祝)
18:00〜(17:50開場)アーティストトーク
19:00〜 オープニングパーティー 予約不要・入退場自由
トーク定員:20名(先着順)※会場の広さから着席数に限りがございます。ご了承ください。
会費:無料

企画趣旨

「信仰」とは、神・仏などの神聖なもの、または何らかの対象を絶対のものと信じて、疑わないことである。何かを信じるということは、私達がこの世界で生きていくための礎である。家族、コミュニティー、国家、地球。世界と関わって生きていくために、人は目には見えない何かを創造し、信じる。そうすることで、この世界で生きるための素地を手に入れたかのように感じることが出来る。今、ここに存在すると信じることですら、「信仰」と言えるのではないだろうか。
しかし、それらはとても移ろいやすいものであり、信じることや、信じる対象自体が、政治や天災、もしくはもっと些細な日常の何かによって、いとも簡単に破綻することがある。
また、何かを強く信じる力は、数多の創造をもたらし、同時に途方も無い争いごと、戦争や破壊にも関与して来た。
この展覧会は、 そういった人の危うさや儚さを伴った「信仰」についての再考の旅である。
 
信仰 vol.1 碓井ゆい

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碓井ゆい《shadow work》2012-16|オーガンジー・刺繍糸|撮影:木暮伸也

クレイジーキルトの技法を用いて、日の丸のイメージを解体、再構成した作品《our crazy red dots》で2018年のVOCA賞を受賞したことが記憶に新しい碓井は、これまでも政治的含意に富んだ作品を創り続けてきた。
刺繍やパッチワーク、日用品などを用いて展開されてきた《shadow work》や《shadow of a coin》、《empty names》などのシリーズでは、現代社会において、さも当然のように扱われてきた社会的性差による差別が大きなテーマである碓井の制作への態度が現れている。特に近年の碓井作品は、これまで信じられきた価値観を自分ごととして打ち砕きながら、自らを取り囲む社会への鋭い指摘に満ちている。
「信仰」をテーマとした碓井による現代社会への眼差しは、本展の皮切りに、大きなゆさぶりを与える。

信仰 vol.2 温田山

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温田山《DMちゃん》2018

漫画家・イラストレーターとして多方面で活動する温田庭子(ぴょんぬりら)と、現代美術家 山下拓也による現代美術・新造ユニット「温田山」。2017年結成時の展覧会では、「未来の展示の告知をする展示」というコンセプトにより、2025年の展示告知用に印刷された巨大なポスターが空間を埋め尽くした。
温田、山下それぞれの活動には、異分野ながら共通点が見られる。既存のモチーフ(温田にとっては植物や石、山下にとっては、使用されなくなったマスコットなど)をラディカルに利用しながら、鑑賞者を想定外の世界観へと導く手法がそれである。異界へ導くためのトリガーとしてそれらを活用しているのではないだろうか。
温田山作品は、そういった私達の無意識に気付かぬうちに入り込む。そして、ある瞬間にはっとさせられる、仕掛け装置のようだ。

信仰 vol.3 谷澤紗和子×藤野可織

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谷澤紗和子×藤野可織《無名》2016|陶、貝、紙にシルクスクリーン|写真:賀集 東悟

妄想する力を拡張することをテーマとし、美術館や芸術祭などで作品発表を続ける美術作家の谷澤紗和子と小説家の藤野可織によるコラボレーション。
この2名によるコラボレーション《無名》は、2015年に京都で発表され、「名前をつけてはいけない。名前をつけたとたんにお前は死ぬ」といった宣告ではじまる藤野の短編小説と、谷澤の陶と貝によって作られたフィギュアが呼応するように展示された。
小説と美術作品という異分野のコラボレーションは、強力な調和を果たし、他に類の無いものになった。
本展では、2作目となる新作の発表を予定している。

プロフィール

碓井ゆい(うすい ゆい)
1980年東京都生まれ。2006年京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。
社会制度や文化への批評を、身近な素材や手芸の手法を用いて表現する。
主な展覧会に2018年「VOCA展2018 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」上野の森美術館・東京、「現代地方譚5 想像の葦」すさきまちかどギャラリー他・須崎、2017年「FROM OUR ROOM」学習院女子大学文化交流ギャラリー・東京、「碓井ゆい展」ギャルリー志門・東京など。
 

温田山(おんたやま)
漫画家、イラストレーターとして多方面で活動する温田庭子(ぴょんぬりら)と様々な国際展にも参加し精力的に活動を続ける現代美術家山下拓也による現代美術・新造ユニット。
 

谷澤紗和子(たにざわ さわこ)
1982年大阪市生まれ。京都市在住。「妄想力の拡張」をテーマに、原始宗教や土着的な寓話などを参照し、切り紙、陶などの手法によって、巨大なインスタレーションや小さな人形などを制作する美術作家。
主な展覧会に「東アジア文化都市 2017 京都ーアジア回廊 現代美術展」(二条城、京都、2017年)「高松コンテンポラリーアートアニュアルvol.5見えてる景色/見えない景色」(高松市美術館、2016年)、「化け物展」(青森県立美術館、2015年)などがある。
 

藤野可織(ふじの かおり)
現実と非現実が交差したフェティッシュな物語は、現代のホラーとも受け取れる、奇妙な感覚を呼び覚ます。
2006年『いやしい鳥』で第103回文學界新人賞受賞。2013年『爪と目』で第149回芥川龍之介賞受賞。2014年『おはなしして子ちゃん』で第2回フラウ文芸大賞を受賞。最新刊は『ドレス』(河出書房新社)
 

ALLNIGHT HAPSについて

本企画は、若手アーティストおよび若手キュレーターの養成を目的とする、年間2名の企画者による展覧会シリーズです。HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただきます。

これまでのALLNIGHT HAPSアーカイブはこちらhttp://haps-kyoto.com/allnight-haps-archive/




助成: