開催情報
【作家】イケナナ
【期間】2026年9月17日(木) – 10月13日(火)
【開館時間】11:00 – 18:00
【休館日等】会期中無休
【料金】無料
会場
会場名:YOD KYOTO
webサイト:http://yoded.com
アクセス:〒604-8073 京都府京都市中京区大黒町80−3
電話番号:075-213-0877
概要
この度YOD KYOTOでは、イケナナ個展『へだたり』を開催いたします。
イケナナは九州産業大学博士課程に在学し、福岡を拠点に活動しています。食品を媒体として、興味のある事象について考えたり理解するための手段として制作を続けています。
本展では、クッキーをモチーフとした平面作品に加え、新たな立体作品も展示いたします。描かれたクッキーは、記憶や痕跡を通してしか触れることのできない「存在」の曖昧さを映し出しています。
この機会にぜひご高覧ください。
アーティストステートメント:
愛犬が死んだ時、私はその子のことを本当には理解できていなかったのではないかと思った。幸せだったのか。何を考えていたのか。私には最後までわからなかった。そして、時間が経つにつれて愛犬との記憶も少しずつ遠のいている気がした。
北九州の軍馬塚に供えられていたりんごを見た時に浮かんだ「供えた人はその馬を知らないはずなのに、なぜ供えたのだろう」という疑問。それらには共通して「わからないけど、そういうものなんだろう」という感覚がある。
私が描くクッキーは、本来そこにあった存在を、おおまかな形へと変換したものである。それが何を模しているのかは認識できるが、細部や個体差など、本来の姿は見て取れない。その曖昧さは、時間の経過によって記憶が少しずつ遠ざかっていく感覚にも似ている。例えば人間や動物、過去の出来事や歴史について、どれだけ深く関わろうとしても、本当のことを完全に理解することはできないだろう。
対象とのあいだに存在する距離。そこにはすでに存在しておらず、写真や石碑、言葉など、なんらかの痕跡だけでこの世界に留まっているものたち。それらを見つめることで出来上がったかたちは、目に見えない「へだたり」を内包しているのかもしれない。
―イケナナ