開催情報
【作家】谷本真理
【会期】2025年1月10日(金)~2月3日(月)
【時間】10:00~20:00 ※最終日のみ18:00まで
【料金】無料
https://store.tsite.jp/kyoto/event/t-site/44532-1759201211.html
会場
会場名:京都 蔦屋書店 6F アートスクエア
webサイト:https://store.tsite.jp/kyoto/
アクセス:〒600-8002 京都府京都市下京区四条通寺町東⼊⼆丁⽬御旅町35 京都髙島屋S.C.
電話番号:075-606-4525(営業時間内)
概要
谷本真理は、具象的なイメージや場面を描いた彫刻・陶・絵画などを手掛けています。それらは、自分の意志ではコントロールできない釉薬や絵の具の偶然性がもたらす多様な表情が特徴です。谷本は、釉薬の反応の違いや表情の変化、描くイメージ、造形まで、様々な要素が塊として頭の中に浮かんでくるといいます 。
その思考のリズム感と制作中の感覚を「ぶつ切り、潜水」と表した本展では、今までほとんど使うことがなかった化粧土(※)を用いた新作を発表します。赤土の上から白い土で化粧を施し、白い部分と素地の色の差を活かした絵付けをすることで、同じ陶器の表面上に異なる質感が生まれます。手のひらサイズの小作品から高さ約60cmの大型作品まで約30点を展示します。
※化粧土…成形につかわれた土とは異なった質と色の化粧掛け用の土
アーティストステートメント
タイトルにある『ぶつ切り』とは、私の思考のリズム感であり、『潜水』は制作中の感覚を表している。作りながら現れる自分の思考パターンや癖が今回の作品に反映されている。
たまに作品に描かれているモチーフやイメージソースの由来を聞かれることがあるが、自分でも説明がつかず煮え切らない説明をもごもごと言うことが多い。いつもなんとなくパッと思いついたモチーフをバッと描き出し、そこから連想ゲームのように続いていくのだが、その連想は川の流れのような滑らかさではなくて、ぼつ、ぶつ、どんっ!と塊のようなイメージがぶつ切りで現れる。これは制作中に限らず普段の暮らしの中でもそうで、小さな断片と言うよりはある程度の大きさになったものが思いつきやアイディアとして浮かんでくる。浮かんだ頃にはもう既に塊になっているので、なぜこうなったのかと問われると説明が難しい。もう最初からそうだったんですよとしか言いようがない。輪切りや千切りのようなお行儀のいい切り方ではない。切る前の原型が分からないような、どんどんどん!という勢いのあるぶつ切り、それが頭の中にたくさん用意されている。
頭の中は忙しいが、作っている時は水の中に潜っているような感覚。いつもより少し静かで、暑くも寒くもない。水に潜り終わったら、いつの間にか頭の中の塊がひとつ消えている。
谷本真理