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粂原愛「静寂の聲」

開催情報

【作家】粂原愛
【期間】2024年7月20日(土)~8月6日(火)
【開館時間】11:00~20:00 ※最終日のみ18:00まで
【料金】無料

https://store.tsite.jp/kyoto/event/magazine/41251-1018380627.html

会場

会場名:京都 蔦屋書店 6F ギャラリースペース
webサイト:https://store.tsite.jp/kyoto/
アクセス:〒600-8002 京都府京都市下京区四条通寺町東⼊⼆丁⽬御旅町35 京都髙島屋S.C.
電話番号:075-606-4525

概要

粂原愛は多摩美術大学大学院日本画研究領域を修了後、海外での滞在制作を経て、現在は長野にアトリエを構え活動しています。透過度の高い絵の具で下図を制作した後、画面全体に薄い和紙を貼り岩絵の具で彩色するという、日本画の技法と独自の感性が融合したスタイルを特徴としています。

幼い頃から自然に興味を持っていた粂原は、近代日本を代表する自然科学者‧寺田寅彦の自然観に影響を受け、2019年から2020年前半にかけてデンマークにわたり、庭、自然保護区、コロニヘーヴなど人為的に自然が作られた場所での滞在制作を行ってきました。コロナウイルスによるロックダウンによって思いがけず現地での滞在が長くなり、あるとき手付かずになった自然環境の中に突然出現した動物と対峙した経験から、動物を「何かを示唆するもの」として描きはじめ、以後は生と死を行き来するような虚構の世界を表現しています。

粂原が2020年に書いた日記から抜粋した言葉、「静寂(しじま)の聲(こえ)」と題した本展では、屏風や裏箔を使用した画面等、日本美術が承継してきた形式に落とし込まれた作品などを展示します。
※コロニヘーヴ=デンマーク式のコミュニティガーデン

アーティストステートメント

今私たちはそれぞれの事情をかかえつつも、平穏な日常を過ごしている。しかし強制的に日常を制限される、あるいは改変される出来事を紛れもなく経験した私たちは、はたして、次に起こる「何か」の厄災はどのような態度で臨むのだろうか。私はふとした時に庭園で過ごした日々を思い出す。あの日々はまるで夢でもみていたかのようであるが、まぎれもない現実だ。今後も「何か」は起こる。「何か」は起きるか起きないかではなく、いつ起きるのか、ということを考えていかなければならない。私は覚えている。「何か」の予兆は、誰も気が付かないような静寂の中で起こっているということを。

粂原愛

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