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長嶋祐成「川」展

開催情報

【作家】長嶋祐成
【期間】2024年6月11日(火)~7月14日(日)
【開館時間】10:00~20:00 ※最終日のみ17時閉場
【料金】無料

https://store.tsite.jp/kyoto/event/t-site/40561-1109280521.html

会場

会場名:京都 蔦屋書店 5階BOOKアートウォール
webサイト:https://store.tsite.jp/kyoto/
アクセス:〒600-8002 京都府京都市下京区四条通寺町東⼊⼆丁⽬御旅町35 京都髙島屋S.C.
電話番号:075-606-4525

概要

長嶋祐成は、さまざまな水辺に生息する生きものを緻密な観察のもとに表現する画家です。その作品は書籍や図鑑の挿画、水族館など、魚を表現する多くの場面に採用され、支持されています。このたび、京都で初めて開催する原画展では、「川」をテーマに鮮やかで、透明感のある淡水魚を描いた作品を約20点ほど展示します。
京都には、鴨川をはじめ幾つもの河川があり、その穏やかな流れから季節の移ろいや、そこに棲む生物の生態を見ることができます。そんな京都の川の自然を意識して描かれた展示をお楽しみください。

アーティストステートメント

2年前の夏、美しい細流に出会った。
水面のゆらぎを透った木漏れ日が、繁茂した水草や希少な小魚の影をゆらめかせる。特別な場所を見つけたのが嬉しくて足しげく通った。

季節が深まるにつれ水草が減り、魚の影もまばらになった。北風が吹く頃には、冷たく硬い水が砂底を洗うだけの景色に様変わりしていた。
夏を懐かしむうちに水がゆるみ、樹々の緑も勢いを取り戻したけれど、水中は静かなまま。

そうして気づけば初めて訪れた日付も過ぎて、賑わいは戻らぬまま再び冬になった。
今もかすかな期待を抱いて立ち寄るたび、小さく落胆している。

川は動的で、いつもどこかつかみどころがない。

陸と海によって範囲を限られながら、水も砂も生き物たちも、たえず流れて入れ替わる。
そんな中での魚たちとの出会いは、互いに「いま、ここに自分がいる」という必然の針の先ほどに小さな交わりが、広大な不安定の上に漂う偶然であるという事実を思い知らせる。

川の魚の美しさは繊細だ。
それはひとつには、川という場の不安定への感受性が、知らず知らずのうちに投影されるからではないかと思う。
それゆえその姿を描くのにはかすかなもどかしさを含んだ甘い緊張——美しい夢から醒めた朝、その光景がさらさらとこぼれてゆくのを必死にすくい止めて書きつけるのに似た——がある。

長嶋祐成

アーティストプロフィール

長嶋祐成(ながしま ゆうせい)

1983年、大阪生まれ。魚や水棲生物を専門に描く画家。大学では思想を専攻し、卒業後は服飾分野でクリエイティブを学ぶ。デザイン会社でディレクターを務めた後、画家として独立。著書に『きりみ』『THE FISH 魚と出会う図鑑』(ともに河出書房新社)。定期的な個展の他、水族館・博物館の館内イラストや書籍の挿画等を手がけている。

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