開催情報
【期間】2025年1月14日(火)~2月22日(土)
【開館時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
【休館日等】日・祝日、1月18日(土)
【料金】一般200円、大学生150円、高校生以下無料
*大学コンソーシアム京都に加盟する大学の学生・院生は学生証の提示により無料
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳または被爆者健康手帳をお持ちの方及び付添の方1名は無料(入館の際は、手帳の提示をお願いします)
https://www.museum.kit.ac.jp/20250114.html
会場
会場名:京都工芸繊維大学美術工芸資料館
webサイト:http://www.museum.kit.ac.jp/index.html
アクセス:〒606-8585 京都市左京区松ヶ崎橋上町
電話番号:075-724-7924
概要
京都高等工芸学校シリーズ第4弾は、石膏像をとりあげます。
京都工芸繊維大学の前身校のひとつ京都高等工芸学校は、明治35年(1902)、京都の伝統産業の近代化と新しいデザインをうみだす人材育成を目的として開校しました。同校のデザイン教育の要はデッサン指導でした。伝統にとらわれない独自のデザインをうみだすための基礎能力として、実物の写生によりモノのカタチを正確にとらえることが重視されたのです。そこでモデルとして、海外から取り寄せられたのが《ミロのヴィーナス全身像》をはじめとする石膏像の数々でした。京都工芸繊維大学美術工芸資料館には、1794年開業のルーブル美術館ムラージュ工房やドイツのギプス・フォルメライ、また明治早期に東京赤坂で石膏像の製造販売を手がけた菊地鋳太郎(1859-1945)による石膏像など、開校初期に収集された11点の石膏像が残されています。これらに加え2020年には、戦後の収集品を含む40体をこえる石膏像が学内から発見されました。
開校当時、デッサンを軸とする「画学及び画学実習」を受け持ったのは、図案科の初代教授で洋画家の浅井忠(1856-1907)でした。浅井が青年期にまなんだ洋画塾、彰技堂や日本初の美術学校として知られる工部美術学校では、海外から取り寄せた石膏像をつかったデッサン指導がおこなわれており、浅井はこうした教育のノウハウを積極的に取り入れました。
本展では、ルーブル美術館ムラージュ工房による《ミロのヴィーナス全身像》や菊地による《ラオコン像》など京都工芸繊維大学が所蔵する石膏像を一挙に公開するとともに、京都高等工芸学校の生徒によるデッサンをあわせて展示し、当時のデッサン教育の一端をご覧いただきます。