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川内倫子・野田幸江 2人展「それを生きる」

開催情報
【作家】川内倫子、野田幸江
【期間】2026年10月31日(土) ~ 12月22日(火)
【開館時間】10:00~18:00
【休館日】日曜日
【料金】無料
詳細:https://mtkcontemporaryart.com/exhibition/sorewoikiru/

会場
会場名:mtk+
webサイト:https://mtkcontemporaryart.com
アクセス:京都府京都市左京区岡崎南御所町20-1

概要

【展覧会に寄せて】 
哲学者 篠原雅武

子供っぽさというものがあるとしたら、それを何の疑いもなく保持できるのはもしかしたら10歳前後のことなのだろう。それはおそらく、親や兄弟姉妹との関係や、学校や地域社会の中での他人との関わりのなかで、そのときの流行や、言葉遣い、考え方などの影響を受けつつ、素朴さというか、無垢さそのものにおいて存在するのが難しくなる過程で、次第に出せなくなっていく。

流行の漫画やアニメを楽しんでいるときにも、私の考えでは、それは無垢さにおいてではなく、エンターテイメントの文化産業が定めた「面白さ」の基準に適合的な状態で楽しんでいるわけで、そのかぎりでは無垢さはそこでは出てこない。文化作業の生産物を消費する、消費者としての習慣を、そこで身につけているのに過ぎない。といったところで、もちろん、このようなことを子供に向けて直接話したところで何にもならないので言わない。

ただ、その素朴さが出てくる機会もないわけでない。京都の鴨川の飛び石の上を走って渡るときや、川の中に入っていこうとするとき、それが出るのを私は感じる。吉田山山頂にある公園で木登りをするときにも、そのような素朴さにおいて、子供らは遊びに没頭しているのだろう。自然との関わりの中で遊びに没頭する子供たちは、自然とは「そこで何かが生じてくる」ところで、そこで生じた何かを相手に私たちは何かを作ったりしてもそれは所詮、私たちの意志を超えた、意志を逃れた次元に関わるということを、体感で知っているのだろう。反省的に意識する必要もなく、言語化しなくても、子供たちにはまだそれを生きることができている。

その観点から、芸術作品について、考えることができるのではないか。子供たちがその素朴さにおいて存在するのを促してくれる芸術作品は存在しうるのか。

川内 倫子|KAWAUCHI Rinko

1972 年、滋賀県生まれ。2002 年に『うたたね』『花火』で第27 回木村伊兵衛写真賞受賞。 国際的に高い評価を受け、2025 年には、大規模な個展「a faraway shining star, twinkling in hand」が世界各国の Fotografiska(ストックホルム、タリン、ベルリン、上海)を巡回したほか、国内外で数多くの展覧会を行う。 主な著作に『Illuminance』(2011 年)、『あめつち』(2013 年)、『Halo』(2017 年)など。近刊に写真集『やまなみ』 『いまここ』(谷川俊太郎との共著)、『M/E』、『Inhabiting Light』(哲学者・篠原雅武との共著)がある。

野田幸江|NODA Sachie

1978年、滋賀県生まれ。絵画、植物、庭、花屋「ハナノエン」経営。土地、人、周囲との関わりの中で、絵画や手仕事、植物や現象などを用いて、風景についての創作を行っている。インスタレーション、フィールドワーク、庭づくりなど、屋内、野外での様々な実践から、日常を通して、終わりながら循環するモノの感触を探っている。

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