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大西くるみ、長沢楓 二人展「Artificial-Natural」

開催情報

【作家】大西くるみ、長沢楓
【期間】2024年9月28日 (土) – 10月26日 (土)
【開館時間】13:00-18:00
【休館日等】日・月・祝日
【料金】無料

会場

会場名:COHJU contemporary art
webサイト:https://www.cohju.com/
アクセス:京都市中京区毘沙門町557 江寿ビル1F
電話番号: 075-256-4707

概要

COHJUでは、2024年9月28(土)から2024年10月26日(土)まで、大西くるみと長沢楓による二人展「Artificial-Natural」を開催いたします。

大西くるみは大胆な構図と炭のストローク、堆積させた色の層を削り出すことによりカラフルで生命感溢れる静物画を制作しています。長沢楓は工芸や民藝のモチーフを引用しながら、静かで落ち着いた色使いと柔らかな曲線が特徴的な平面作品を生み出します。

共に京都芸術大学大学院修士課程に在籍する二人による、学生ならではの伸びしろにあふれた企画展です。「Artificial-Natural」という展示タイトルが示すとおり、植物という共通するモチーフに対する、それぞれの個性的で瑞々しいアプローチのコントラストをぜひご高覧いただけますと幸いです。

展覧会ステートメント

大西は、絵具を積層させる、線を引く、削りだすといった複合的な技法による痕跡の効果を通して、多層的な絵画を制作します。植物の有機的な動きを参照しながら画面のなかで大胆に動く身体的な線のリズムは、即興性を内包した形式的な技法によって支えられています。物理的なスケールを伴った偶然性の軌跡としての運動は、肉体-主体と物質-客体の格闘を通して内側から外側へと拡散していく生物の成長のようです。

重力に対して垂直に逆らう中心軸から、枝分かれして踊る曲線のリズムが紡ぐ大西の絵画は、鑑賞者に身体感覚を意識させます。天に昇る生命の力と地に落ちる物質(絵具)の力が拮抗した有機的なリズムと動き続ける力学からなる絵画空間には、映像性や時間性が内在しています。

長沢は、平面的な筆致と木版で摺る工程を行き来しながら、世俗的な文化の中で育まれてきた「工芸」や「民藝」の形式的な構造を借りて、絵画の制作を行います。陶磁器の絵付けや民具、民画などの中で発展してきた非ファインアートとしての工芸の中の絵をなぞることで、オリジナルのモチーフの形態が漂白された記号的なイメージを用いた絵画を制作します。ツールに依存して行われる断片的なモチーフの採集と多様な描画形式を併せた即興的なコンポジションは、外側に遍在する既存の要素を内側で継ぎ合わせて、新たなイメージを生み出します。

生命を宿していないモノを軸にした思考から生まれる長沢の絵画は、鑑賞者の身体感覚から分離したオブジェクトとして、異なるイメージやそれが置かれる空間と関係を結びながら用途をもった道具のように存在します。皿のように天地を持たず、線で囲われた具体的なイメージが局所的に点在する絵画空間は物理的な次元が存在せず、図的な平面性と図が定着したオブジェクトとしての空間性が内在しています。
協力:岡田琉生

展覧会初日の2024年9月28日(土)には、二名の作家をお迎えして、展覧会場にてレセプションパーティを開催いたします。ぜひこの機会にお気軽にお立ち寄りください。
レセプション:2024年9月28日(土) 16:00 – 19:00

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