東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)では、2013年より毎年「ALLNIGHT HAPS」を開催し、今年で4年目となります。本企画は、HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただく独自の構成となっております。また同時に、若手アーティスト・若手キュレーターの養成を目的としております。
2016年度前期は、詩人としての活動とともに、若手作家を起用した展示企画を数多く行っている野口卓海の企画による「人と絵のあいだ」を開催いたします。各展示期間中にはアーティスト・トークも開催します。
概要
会期:2016年4月22日(金)〜8月14日(日) 会期中無休
企画:野口卓海
出展作家:鬣恒太郎/加藤方彦/しまだそう/田中秀介(会期順)
展示時間:19:00~10:00(翌日朝)
会場:HAPSオフィス1F(京都市東山区大和大路五条上る山崎町339)
主催:東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
支援:平成28年度文化庁文化芸術による地域活性化・国際発信推進事業
助成:公益財団法人 朝日新聞文化財団
展示期間
鬣 恒太郎 2016年4月22日(金)満月 ~ 5月17日(火) トーク 5月13日(金)19:00-
加藤 方彦 2016年5月22日(日)満月 ~ 6月15日(水) トーク 6月10日(金)19:00-
しまだそう 2016年6月20日(月)満月 ~ 7月15日(金) トーク 7月15日(金)19:00-
田中 秀介 2016年7月20日(水)満月 ~ 8月14日(日) トーク 8月5日(金)19:00-
*トーク予定日は都合により変更する場合があります。
企画
【企画:野口卓海】
1983年京都市生まれ。2007年近畿大学文芸学部芸術学科造形美術専攻芸術理論コース卒業。
大学卒業後、批評活動を展開しながら、サウンドアーティストである金崎亮太とのユニット”Yoha Public.”として美術展示・演奏会などの企画を行う。主な企画として、「Tasting Art Exhibition」阪急メンズ大阪(2009年より複数回)、「Hankyu meets Art -summer-」阪急うめだ本店(2011年)、「根底の響きを探って」京都芸術センター(2012年より複数回)、「5 Artist Exhibition」阪急メンズ大阪(2013年)、「有馬温泉路地裏アートプロジェクト」(2013年)、「まよわないために -not to stray-」the three konohana(2014年)、「松見拓也 写真展 | KASET」hinemos(2015年) など。また現代美術へのアプローチと平行し、デザイン・ストリートカルチャー・音楽といった同時代的な他領域へ積極的に携る活動として、hinemosにも参加している。
企画にあたって
「絵は、それ自体が発光しないという点において、月と似ている。」
私の友人の画家が、ある平凡な夜にそんな風なことをぽつりと漏らした。
私たちの視覚は、普段どれほどの自律発光体に晒されているだろう。あれらは便利だ。目と心を簡単に奪う。絵は動きもしない。光らず、まして拡大や縮小もできない。それでもなお、たくさんの人が絵を描いている。なぜって?私はいまだ、そのわけを知らない。
絵を描かない私が、そのわけを知りたいと思ってから十数年が経つ。その当時、私はこの世に画家がいるだなんて思ってもみなかった。私が初めて出会った絵描きは二歳年上で、その人から「もう絵はやめました」と書いた手紙を受け取ったのが数日前。私たちはもっと話さなければならない。人と絵のあいだで交わされている、たくさんのやりとりについて。
鬣 恒太郎(たてがみこうたろう)
1981年 兵庫県生まれ
2011年 京都造形芸術大学情報デザイン学科先端アートコース卒業
2013年 京都造形芸術大学大学院芸術表現専攻総合造形領域修了
[個展]
2011年 +×÷(HOTEL ANTEROOM KYOTO, Gallery 9.5/京都)
2014年 鬣くん、最近どんな絵を描いているの?(ARTZONE/京都)
2016年 Dear Big Brother(京都芸術センター/京都)
[グループ展]
2011年 SANDWICHES(HOTEL ANTEROOM KYOTO Gallery 9.5/京都)
Flowing Narrative Following Narrative(ARTZONE/京都)
2012年 ANTEROOM PROJECT(HOTEL ANTEROOM KYOTO Gallery 9.5/京都)
2013年 AT PAPER. EXHIBITION “ 09 ”(kara-Sギャラリー/京都)
RADICAL SHOW 2013(渋谷ヒカリエ 8/CUBE/東京)
2014年 KUAD graduates UNDER 30 selected(京都造形芸術大学 ギャルリ・オーブ/京都)
[その他]
2015年 アーティストブック「辺集」(Group Exhibition on Book)参加
「Dance Fanfare Kyoto vol.03 美術xダンス」内企画「Don’t look back in anger.Don’t be long 時化た顔で振り向くな、早くおうちに帰っておいで」参加(元立誠小学校/京都)
加藤 方彦(かとうまさひこ)
1982年 京都府生まれ
2005年 同志社大学文学部国文学専攻卒業
2008年 武蔵野美術大学油絵学科卒業
2011年 ミュンヘン造形美術大学絵画科
2014年 ドレスデン造形美術大学絵画科Ralf Kerbachクラス卒業
2014年-ドレスデン造形美術大学マイスターシューラー在籍
[個展]
2005年 同時代ギャラリー, 京都
2008年 Roof, 東京)
2010年 Klartext, ミュンヘン
[グループ展]
2012年 Wesseling美術賞(ケルン)
2013年 ACTアート大賞展(東京)
ワンダーシード2013入選(東京)
Klangkunsthöfe 2013(ベアバルデ)
Hype internationale figurative Aussetellung(Geh8/ドレスデン)
四季 ACTアート大賞展 優秀賞グループ展(東京)
2014年 Diplomausstellung(ドレスデン)
日本人美大生の展示とワークショップ(ケムニッツ鉄道博物館/ケムニッツ)
グループ展(ギャラリーIrrgang/ライプツィヒ)
しまだそう
1983年 大阪府生まれ
2009年 近畿大学文芸学部芸術学科卒業
[個展]
2009年 double bind(gallery Den/大阪)
2010年 せこはん景色・でらっくす(spectrum gallery/大阪)
2011年 B面の界隈(spectrum gallery/大阪)
2012年 0≒Be式(コンテンポラリーアートギャラリーZone/大阪)
そううぃんどう(street gallery/神戸)
1,000×しまだそう×青い家(AIR南山城村「青い家」/京都)
2013年 明後日の芳香(spectrum gallery/大阪)
2014年 そううぃんどう(street gallery/神戸)
8th wonder of the galaxy(spectrum gallery/大阪)
ようやく無題(2kw gallery/大阪)
NO PLAN―脳腐乱―(KUNST ARZT/京都)
2015年 イメージでした(spectrum gallery/大阪)
キャプテンフランスパンとレーザーワニ(2kw58/大阪)
Maybe, Cosmos (YIRI ARTS/台北)
[受賞・入選]
2008年 全国公募 第七回サムホール大賞入選
2012年 ゴールデンコンペティション2012優秀賞受賞
シェル美術賞2012 入選(2011、2010も入選)
2015年 YOUNG ART AWARD 2015 ベスト5ノミネート
[パブリックコレクション]
南山城村役場(冬耳、長友紀子、沖晋吾、田中秀介、岩名泰岳、しまだそうによる共同制作作品)
田中 秀介(たなかしゅうすけ)
1986年 和歌山県生まれ
2009年 大阪芸術大学美術学科油画コース卒業
[個展]
2013年 回想と突発のわれわれ(Gallery Morning/京都)
2015年 私はここにいて、あなたは何処かにいます。(Gallery PARC/京都)
2016年 円転の節(トーキョーワンダーサイト渋谷/東京)
[グループ展]
2013年 夜水鏡みがかず見るよー死と詩ー(Gallery OUT of PLACE/奈良)
有馬温泉路地裏アートプロジェクト2013(有馬温泉/兵庫)
2014年 まよわないために -not to stray-(the three konohana/大阪)
CONSTELLATION 2014-星座的布置展-(上野の森美術館/東京)
2015年 liquid section(2kw gallery/大阪)
[受賞・入選 等]
2009年 第24回 ホルベイン・スカラシップ奨学生認定
「Art Camp 2009」サントリー賞受賞
2014年 FACE 2015 損保ジャパン日本興亜美術賞入選
シェル美術賞 入選
2015年 トーキョーワンダーウォール2015入選
Gallery PARC Art Competition 2015入選
ALLNIGHT HAPSについて
本企画は、若手アーティストおよび若手キュレーターの養成を目的とし、年間2名の企画者による展覧会シリーズです。HAPSオフィスの1階スペースにて終夜展示を行い、道路からウィンドー越しに観覧いただく構成となっています。