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松山しげき「Portrait of Dazzle」

開催情報

【作家】松山しげき
【期間】2024年8月2日(金)~8月24日(土)
【開館時間】11:00~20:00 ※最終日のみ18時閉場
【休館日等】8月21日(水)
【料金】無料

https://store.tsite.jp/kyoto/event/t-site/41555-1714480712.html

会場

会場名:京都 蔦屋書店 5F エキシビションスペース
webサイト:https://store.tsite.jp/kyoto/
アクセス:〒600-8002 京都府京都市下京区四条通寺町東⼊⼆丁⽬御旅町35 京都髙島屋S.C.
電話番号:075-606-4525

概要

松山しげきは、イラストレーターとしての活動を経て、現在は絵画・彫刻・インスタレーション作品を手掛けるアーティストとして国内外で精力的に活動を続けています。
松山の代表作《Portrait of dazzle》は、ダズル迷彩を用いたポートレート作品で、SNSに投稿されている顔写真から切り取った目をモデルとしており、髪型や輪郭などを変えることで全く別の人物として描いています。カメラ目線でこちらを見ている人物や、どこか他方を見ている人物が描かれていますが、どの人物も同様にスマートフォンを通して「自分」を見ています。松山はセルフィーをSNSなどに投稿し、いいねの数やコメントを見るという行為は、他人の評価を通じて自分を見ている事ではないかと考え、作中の人物たちの瞳の中にスマホの光源を描いています。
関西での初個展となる本展では、これまでと背景のニュアンスや塗料をアップデートした《Portrait ofdazzle》の新作をはじめ、ネット上で人間のように振る舞うボットをテーマにした作品《Portrait of dazzle(bot)》、過去の作品をオーバーペイントした作品など計14点の作品を展示します。

松山しげき個展”Portrait of Dazzle” ステートメント

Portrait(肖像画)とは「ある特定の個人をモデルにして描かれた絵画」の事です。肖像画は絵画のひとつのスタイルとして確立したルネサンス期以降、画家たちによって様々なテーマで描かれてきました。写実性を追及した肖像画もあれば、極端に美化された肖像画や逆にわざと醜く描かれる肖像画もありました。古くから肖像画の制作においては、画家とモデルが対面し制作するのが一般的ですが、作品《Portrait of dazzle》では、画家とモデルはネットを介して、お互いに面識がない状態で(モデルにおいては自身が描かれていることも知らない)肖像画が制作されます。この作品は、SNSに投稿された無数のセルフィーやスナップなどの顔写真から、ビデオプロジェクターを使い「目」だけを正確にトレースし、目以外の部分はモデルとしたSNS上の人物から、人種や性別、髪型、輪郭などを別の人間に描き変え、体の一部または全体を白黒のダズル迷彩※で塗りつぶした「現代人の肖像画」です。
作品《Portrait of dazzle》は、SNSに投稿されている実在の人物(の目)をモデルにしている為、この肖像画に描かれている人物は、鑑賞者の友人や家族、或いは鑑賞者自身かもしれないという可能性が示唆され、近年社会問題化しているデジタルタトゥーやディープフェイク、ジェネレーティブAIの機械学習などを問題提起しています。

※ダズル迷彩とは、第一次世界大戦で艦船に用いられた迷彩塗装で、ダズル(幻惑)の名の通り、人の目を惑わす事を目的として採用されました。レーダー技術の無いこの時代、敵艦への砲撃は目視の距離計を使い狙いを定めていたのですが、砲撃を成功させるには敵艦の進行方向や距離を正確に把握する事が重要です。しかし、ダズル迷彩が施された艦船は、コントラストの強い複雑な柄のせいで艦船の形状の理解が難しくなり、艦船がこちらへ近づいているのか、逆に遠ざかっているのか分からず、砲撃が出来なくなってしまうそうです。このようなダズル迷彩の特徴が、日頃私たちがネット上で発信される情報の真贋に惑わされている様子とリンクし「ネットを介した情報の不確かさ」を表現するメタファーとしてぴったりだと思い、私の様々な作品でダズル迷彩をモチーフにしています。

松山しげき

プロフィール

松山しげき
1998年よりイラストレーターとして広告やプロダクトのイラスト制作を手掛け、2011年以降はよりコンセプチュアルな作品制作を行う為にアーティストへ転身し、現在では国内外のギャラリーにて絵画・彫刻・インスタレーション作品を中心に発表している。

[個展・グループ展・他]
2024年「3D2D3D2DSHARE」ロイドワークスギャラリー / 東京
2024年「Portrait of Dazzle」Stolen Space Gallery / ロンドン
2024年「Anonymous Heroes」GR gallery / ニューヨーク
2024年「Portrait of Dazzle」Quiet Gallery HK / 香港
2024年「ART OF MIKU 2024」PARCO MUSEUM TOKYO / 東京
2023年「これは人間ですか?」銀座 蔦屋書店 FOAM CONTEMPORARY / 東京
2023年「ナルキッソスは水面を見続ける」元映画館 / 東京
2023年「Study:大阪関西国際芸術祭 “二次元派展”」中之島図書館 / 大阪
2022年「ubiquitous」松山しげき × feebee GALERIE OVO / 台湾
2022年「Portrait of Dazzle」GR gallery / ニューヨーク
2022年「Portraits III Red room」ロイドワークスギャラリー / 東京
2021年「Duality」天野タケル×松山しげき Urban Spree Galerie / ベルリン
2021年「アイジェンは世界を二次元で見る」MA2ギャラリー / 東京
2020年 ドコモ x rooms 「みる、みられる。」rooms40 / 東京
2019年「Communication : Dazzle room」studio fujino / 神奈川

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