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清水裕貴 岸

開催情報
【作家】清水裕貴
【期間】2024年3月13日(水) - 3月24日(日)
【開館時間】13:00-20:00(水・木・金) 11:00-19:00(土・日)
【休館日等】月曜・火曜
【料金】無料
https://purple-purple.com/exhibition/shimizu2024/

会場
会場名:PURPLE 
Webサイト:https://purple-purple.com
アクセス:〒604-8261 京都市中京区式阿弥町122-1 式阿弥町ビル 3階
電話番号:075-754-8574

概要
写真と言葉の波打ち際に、永遠が立ち上がる

2023年12月に赤々舎から刊行された写真集「岸」の展覧会。
水辺の旅の写真、潮間帯に生きる架空の生物の話、水中から攫いにくる何者かとの会話、海水や黴で腐蝕させた写真で構成。

水は人々の生活に不可欠なものだが、同時に大きな災いをもたらす存在でもある。人は時に川を神に見立てて、海に怪物の影を見つけ、湖の水面や白波の向こうに亡くなった人を幻視した。
私は十年に渡り水辺を旅して、身投げした姫が龍神になった川、生贄が捧げられた池、毒を浄化する湖、雨乞いのお祭り、水の喜びを歌う人たち、オアシスの街の跡、古代湖が干上がった砂漠などを撮影した。その傍ら、水神にまつわる伝承や、水害などの記録を集め、フィクションの世界を立ち上げて言葉を綴った。
それは風景の多層性を表現する試みである。

写真が描き出すのは、思いがけない他者の気配だ。
数秒前、数十年前、数百年前にいたかもしれない何者かの気配が、誰もいない草むらに生々しく立ち上がる。
私はそこにいる何者かの気配をよりはっきりと掴むために、撮影した場所を何度も歩き直し、言葉による風景の再構築を行った。言葉は私の心象を表現したものではなく、被写体の直接的な説明でもなく、風景を語り直したものだ。
異なる階層から語られた風景は波のようにぶつかり合い、そのはざまに新しく風景が立ち上がる。

風景に蓄積された過去、他者の声に耳を澄ます装置としての写真の可能性を探る。
新しい風景の表現方法。

清水裕貴|Yuki Shimizu

写真家・小説家。2007年武蔵野美術大学映像学科卒業。土地の過去や伝説をリサーチしながら写真や物語を制作する。2011年1wallグランプリ受賞。2016年三木淳賞受賞。主な個展はPGI「微睡み硝子」(2022)、スタジオ35分/A’holic「よみがえりの川」(2023)、PURPLE「眠れば潮」(2023)など。千の葉芸術祭(2021)、千葉市美術館「とある美術館の夏休み」(2022)に参加。2023年、写真集『岸』(赤々舎)刊行。著作『ここは夜の水のほとり』(新潮社・2019)、『花盛りの椅子』(集英社・2022)、『海は地下室に眠る』(KADOKAWA・2023)。

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