開催情報
【期間】2024年11月11日(月)~12月21日(土)
【開館時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
【休館日等】日・祝日(ただし11月23日(土祝)は開館します)
【料金】一般200円、大学生150円、高校生以下無料
*大学コンソーシアム京都に加盟する大学の学生・院生は学生証の提示により無料
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳または被爆者健康手帳をお持ちの方及び付添の方1名は無料(入館の際は、手帳の提示をお願いします)
http://www.museum.kit.ac.jp/20241111.html
会場
会場名:京都工芸繊維大学美術工芸資料館
webサイト:http://www.museum.kit.ac.jp/index.html
アクセス:〒606-8585 京都市左京区松ヶ崎橋上町
電話番号:075-724-7924
概要
京都高等工芸学校シリーズ第3弾は、アメリカの工芸デザインをとりあげます。
明治35年(1902)、京都の伝統産業の近代化と新しいデザインをうみだす人材育成を目的として京都高等工芸学校が開校しました。同校では、教材としてポスターや工芸品など多くのデザイン資料が収集されました。校長の中澤岩太(1858-1943)をはじめ、図案科初代教授をつとめた洋画家の浅井忠(1856-1907)や建築家の武田五一(1872-1938)らは、留学や「アール・ヌーヴォーの勝利」と謳われた1900年のパリ万国博覧会をつうじて、ヨーロッパの技術やデザインをまなび、積極的にその手法を教育に取り入れました。そのため開校初期の教材にはヨーロッパ由来のものが多くみられます。
一方で、1860年代後半から本格的に産業革命を展開したアメリカは、独立100周年を記念した1876 年のフィラデルフィア万国博覧会の開催をきっかけに、多数の博覧会を成功させ、19世紀末にはヨーロッパを凌ぐ生産力をみせるようになります。デザインの分野でも独自のアール・ヌーヴォーを開花させ、世界の注目を集めました。京都高等工芸学校でも、明治39年(1906)に図案科助教授の牧野克次(1864-1942)らが渡米し、現地で活躍をするとともに、明治41年(1908)には、武田五一も議院建築の調査のため欧米を視察し、サクラメントやワシントンを訪問しています。また明治42年(1909)からルイス・コンフォート・ティファニー(1848-1932)によるガラス器やルクウッド製陶所、ヴァン・ブリッグル製陶所による陶器などが教材として収集されており、アメリカの新興デザインを強く意識しはじめていたことがわかります。
京都高等工芸学校の教員たちが注目した19世紀末から20世紀初頭のアメリカの工芸デザインの魅力をお楽しみください。