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黒田アキ個展「FLYING CITY ~from future~」

開催情報

【期間】2024年6月8日(土) − 7月6日(土)
【開館時間】13:00-18:00 / 金曜・土曜のみOPEN
*事前アポイントメント制(下記よりご予約ください)
https://moriyugallery.square.site/
【休館日等】月・火・水・木・日曜

会場

会場名:MORI YU GALLERY VIEWING ROOM
webサイト:https://moriyugallery.square.site
アクセス:〒602-0007 京都府 京都市上京区下清蔵口町-133−17
電話番号:075-950-5230

概要

モリユウギャラリー ヴューイングルーム(上京区)は、6月8日(土) – 7月6日(土)まで 黒田アキ個展「FLYING CITY ~from future~」を開催いたします。
FLYING CITY ~from future~

The Flying CITY~from future~
飛翔する都市ー未来からー。

黒田が考える都市CITY。黒田の友人である小林康夫によれば、CITYはCOSMOGARDENの変容体であり、それは、「出会いの場所である。そこでは、見知らぬ者が見知らぬ者へ、誰でもない者が誰でも無い者へとたえず出会っている。だが、忘れてはならないのだが、そこはまた、同時に、たえず出会いそこねる場所でもあるのだ。」と。

そのCITYに迷い込んだ我々は、そこに転がっている無数の球(TAMA)を見つける。他には無数の穴が空いているスポンジ(EPONGE)のようなものもある。我々はその穴を覗き込んだ瞬間、鏡のように自分自身が映りこむ。と次の瞬間、スッと過去の自分や家族や友人、子供の時に持っていたものや見慣れた風景が目に飛び込んでくる。そしてまた見たことのない未来まで見えてくるのだ。COSMOGARDENは、宇宙がすっぼりと入るほどの大きさであり、京都の坪庭ほどの中にも存在すると黒田は語る。だが、そこでは完全な空白、完全な沈黙、完全な孤独は不可能であることを黒田は知っているのだと小林は語っている。そう、1人ぼっちの、SILENCE(静寂)が制する誰も存在しない場所が、古いフランス語でざわめき、異世界からくる存在のざわめきや喧嘩を意味するNOISE(今よく使用されるノイズとは異なる意味)によってCITYへと変容する。

「黒田はSILENCEの先をいく」とマルグリット・デュラスが語ったように、黒田は、見る者、それぞれ自身を写し出す鏡のような作品、そして時に異空間への抜け穴となって未来と今と過去を繋ぐような作品(CITY)を描く。
小林が語るように、我々はCITYという作品群をみた時に、最後には自分自身が一個の小さなCITYであることに気付かされるのだ。

最新作10数点、過去作とともに黒田の世界をご高覧ください。


黒田アキ Aki Kuroda

1944年 京都に生まれる
1970年 渡仏
パリ在住

黒田アキは、1980年にパリ国際ビエンナーレのフランス部門から出品したのと前後して、ボナールやマティス、ミロやジャコメッティ、 カルダー等をパトロナイズしヨーロッパのアートをリードしてきた、フランスのマーグ・ギャラリーと契約しました。(「マーグ・コレクション展」 横浜美術館、1994年) 以降、ヨーロッパ、アメリカを中心に、日本では二十数年間MORI YU GALLERY にて個展を多数開催し続けています。
日本では1993年に東京国立近代美術館において当時最年少で個展を開催 (1994年、大阪の国立国際美術館へ巡回 )、翌95年にはサンパウロ・ ビエンナーレ(ブラジル)に参加することで世界的な評価を受けました。また、1993年にはロシアバレエの傑作『Parade (パラード) 』の再演にあたり舞台美術を担当しました。(パリのオペラ座、アヴィニョン国際演劇祭で上演)この『Parade (パラード)』は、1917年にジャン・コクトー(台本)、エリッ ク・サティ(音楽)、パブロ・ピカソ(舞台美術・衣装)という組み合わせで、パリのシャトレ座にて初演された伝説的バレエ作品です。
黒田の美的関心は広く、1985年から哲学者のジャック・デリダやミシェル・セールが寄稿する美術文芸誌『NOISE(ノワズ)』を編集、創刊しています。 1991年には、より私的な『COSMISSIMO (コスミッシモ) 』という美術誌を創刊し、その誌上ではヴィム・ヴェンダースやソニア・リキエルの作品が黒田の絵とともに戯れています。
また、建築家の安藤忠雄やリチャード・ロジャースとのコラボレーション、TOKYO DOME MEETS PORT HALLにおいて数十メートルのWALLアートワークや高さ9mのオブジェを制作する(2008年、東京)など、他分野との交流も多い作家です。
(2003年に黒田が全アート・ワークスを担当した京都の南山城小学校は、イギリス王立英国建築家協会「ワールドワイド・アワード」(2004年)を受賞)
このように黒田は、一枚のカンヴァスと対峙する画家であると同時に、不安定で予期しがたい状況を軽やかに且つ確実に足跡を残しながら、 総合的な表現を続けている希有な作家なのです。

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