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桑原ゆう個展 音の声、声の音 | Yu Kuwabara Solo Exhibition Sounded Voice, Voiced Sound

開催情報
【期間】2024年10月26日(土)~11月4日(月)
【開館時間】木・金・土・日曜 14:00 ~ 19:00 11月4日(月)はオープン
【休館日等】月・火・水曜
【料金】無料
https://monadecontemporary.art-phil.com/?p=729

会場
会場名:monade contemporary | 単子現代
webサイト:https://monadecontemporary.art-phil.com
アクセス:〒605-0829 京都府京都市東山区月見町10-2 八坂ビル地下1階 奥左入ル 2号室

概要

作曲家の仕事とはなにか。それは楽譜をつくることだといってよい。楽譜をつくりながら、小さな選択を積み重ね、音を決めていく。私にいわせれば、楽譜に書いてはじめて音が決まる。もしくは、楽譜に書くから音が決まるのだ。頭に音が浮かぶから書くのではなく、書こうとするから音が顕れる。手と頭とは確かにつながっていて、どちらからともなく、相互に信号を送っている。いや、どちらかというと手先からの信号のほうが速いような気さえする。筆記具を持ち、クリックパッドを操作する指はそのまま、脳髄に突っ込み、ほじくりまさぐる指となって、音をさがす。触覚で音や音楽をとらえるのである。

楽譜は作曲家が音楽を考えるための道具であり、その音楽を書き留め、奏者に伝える手段であるが、ただ音符をならべて楽譜になると思ったら大間違いだ。思いえがく音楽を、できるだけそのままに現実の音として立ちあげるために、何を書くか、反対に、何を書かないのか、どう書けば奏者に伝わるか――奏者へ手紙を書くように楽譜を書くのだ。あらゆる演奏の場に出向き、奏者とコミュニケーションをとり、協働するなかで、そういう楽譜の書き方を模索してきた。楽譜にも実は「顔」があり、よい面構えの楽譜は、微妙なニュアンスや質感など、書かれている以上の情報を、作曲者の代わりに語ってくれる。

本展示は、このような作曲家としての営みを垣間見ていただくためのものである。

―桑原ゆう

〈展覧会情報〉
monade contemporary | 単子現代では、桑原ゆうによる個展「音の声、声の音 | Sounded Voice, Voiced Sound」を開催します。

桑原はこれまで、音楽と言葉、音と声、記譜と演奏といった作曲における音、曲、書くことのかかわりについて思索を深めながら、音楽や歌が生まれる時間や空間を紡ぎ出してきました。作曲家にとって、楽譜はイメージとしてある音楽を現実の音にするために演奏家へと宛てられた手紙のようなものだといいます。

本展では、桑原にとって初めてとなる作品集CDが現代音楽レーベルKairos(ウィーン)よりリリースされたことを記念し、桑原独自の記譜法および記譜のイメージを視覚芸術の観点からとらえ、音と声のかかわりを不可視なものの描画、あるいはドローイングとして紹介します。仏教声楽である声明のための作品を中心とした楽譜を展示するとともに、長年にわたり活動してきたクリエイショングループ 淡座のメンバーによる生演奏パフォーマンスを行い、音や音楽が記譜や演奏という行為のなかで立ち上がるプロセスを共有することを試みます。

手紙のようなものとして描かれた楽譜が譜面として立ち現れるとき、音楽や歌となる音や声はどのように記され、現れることになるのでしょうか。見えるものと見えないもの、聴こえるものと聴こえないものとのあわいから起こる、大いなる音楽の出来事にご参加ください。

*本展は、2024年12月1日に東京で開催される「桑原ゆう 言祝会」との併催企画となります。

作曲/桑原ゆう
演奏/三瀬俊吾(ヴァイオリン)、竹本聖子(チェロ)、本條秀慈郎(三味線)
展示デザイン/細野一三

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