開催情報
【作家】杉本湖子
【期間】2024年12月21日(土)- 2024年12月29日(日)
【開館時間】12:00 ‒ 19:00
【休館日等】なし
【料金】無料
https://maedahiromi.com/information/
会場
会場名:MAEDA HIROMI ART GALLERY
webサイト:https://maedahiromi.com
アクセス:〒604-0911 京都市中京区河原町通二条上ル清水町352 佐藤ビル2F
概要
来たる2024年12月21日(土)より、現在中学校3年生15歳の杉本湖子さんの作品展、その名も「コココテン」を開催致します。
杉本湖子さんの個展は当廊では今回で2回目となります。昨年の11月、公募展にエントリーしようと一生懸命描いておられた湖子さんは「中学生以下のエントリー不可」の事実を作品搬入日に知ります。公募展用に制作された作品は中学生とは思えないダイナミックな描写で、このままひっそり部屋の片隅に置きっぱなしになるのは忍びないと当廊で個展を開催する運びとなりました。
この1年、湖子さんは描く機会に恵まれ、筆を離す時間が少なかったため、いろいろな挑戦をなさったみたいです。昨年は「ベタ」という闘魚のヒラヒラをドレスに見立てたシリーズを展観なさいましたが、今年は日常の「かわいい」を描いておられるようです。Instagramでご覧の方はご存じだと思いますが、スーパーで並んでいる食材、魚や野菜、果物などに「かわいい」を見出し、湖子流にデフォルメした作品をシリーズで描いておられます。湖子さんの作品は、昨年の個展で描いた作品から一貫して、視たまま、そのまま、描いてないところに才能の片鱗を見ます。普通、年齢が若かったり、絵を描くキャリアが浅い人なんかは、綺麗に描こうと思い、現物そのまま描こうとし、何処となく大人びたような背伸びをしたような出来栄えになります。しかし、そういった作品は、描いた対象物同等かそれ以上の迫力は無く、なんとも淋しい絵となり、観る人に訴えかけることのない残念なものとなります。私は30年以上この仕事をしておりますが、面白い作品というのは、共通して画面内に物語が構成されている作品であるように私は思います。誰かが教えた訳ではありませんが、湖子さんの作品にはその「物語」が構成されているように思います。画面内で展開する物語に合わせて対象物の色彩を変更したり、フォルムをデフォルメしたり、現実社会ではありえないようなシーンや物体が描かれ、見事に湖子さんの想う「かわいい」を表現されているように思えます。とは申しましても、湖子さんもアーティストとしては歩みだしたばかりです。昨年の個展の宿題を観ているような感じで、湖子さんの作家としての通過点と可能性を私と共に観ていただければ幸いです。
株式会社 マエダ・ヒロミアートギャラリー
代表取締役 前田 博巳