開催情報
【期間】2026年4月1日(水)~8月23日(日)
【開館時間】10:00~16:30(入館は16:00まで)
【休館日等】毎週月・火曜日 祝日の場合は開館
【料金】一般900円、大学生700円、高校生500円、中学生以下無料
20名様以上の団体と65歳以上の方は400円、障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名無料
https://koryomuseum.or.jp/showing/118/viewbody
会場
会場名:高麗美術館
webサイト:http://www.koryomuseum.or.jp/
アクセス:〒603-8108 京都市北区紫竹上岸町15番地
電話番号:075-491-1192
概要
2026年4月1日から『朝鮮半島の土器-その暮らしと祭祀の美』を開催いたします。
井上満郎 高麗美術館館長の挨拶
日本各地から出土する「須恵器」の源流の1つが朝鮮半島南部の伽耶地方です。朝鮮半島の南部、特に伽耶地方において「硬質土器」あるいは「陶質土器」と呼ばれる灰青色の堅牢な土器が登場するのは、3世紀後半から4世紀初頭にかけてのことです。これは、従来の軟質土器(無文土器や瓦質土器の系譜)から、技術的に大きな飛躍を遂げた時期にあたります。
朝鮮半島における硬質土器の登場は、粘土が1000度以上の高温によって硬化する性質を利用した画期的な技術でした。それらがもたらした技術は、人々の生活様式を多角的に変容させました。それらは食生活、住形態、そして精神文化という大きな側面から捉えることができます。
食料の安全な運搬や大型土器を用いた穀物の貯蔵も容易になり、食生活の安定化が実現しました。この流れは、高麗時代に「ご飯と汁物」を中心とする朝鮮半島の伝統的な食事様式の基盤となりました。
次に、この食生活の安定と貯蔵能力の向上は、人々の暮らしを移動生活から「定住化」へと向かわせました。一つの場所に長く留まる生活が定着するにつれ、土器の用途も多様化していきます。単なる調理器具の枠を超え、日常の食器や貯蔵容器、さらには死者を弔うための副葬品や土器棺としても活用されるようになりました。
最後に、土器は人々の精神世界や社会構造を象徴する存在へと進化しました。4世紀の伽耶社会に見られる、杯を器台に載せて捧げる祭礼文化や、死後の幸福を願って作られた象形土器は、土器が儀礼において不可欠な役割を担っていたことを示しています。さらに時代が下ると、貴族が愛好した青磁と、庶民の用いた実用的な陶器のように、土器の質が社会的な階層を映し出す鏡としての役割も果たすようになりました。