開催情報
【会期】2025年7月5日(土)–2025年8月3日(日)
【休館日】月曜日 7月21日(月・祝)は開館、翌日の7月22日(火)を休館
【時間】10:00–18:00
【料金】無料
https://gallery.kcua.ac.jp/archives/2025/12587/
会場
会場名:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
webサイト:https://gallery.kcua.ac.jp/
アクセス:〒600-8601 京都市下京区下之町57-1 京都市立芸術大学 C棟1F
電話番号:075-585-2010
概要
ロシアによるウクライナ侵攻以降、アーティストが主導するかたちで、国際的非暴力展を過去3回開催しています。前回の#W_INTER_2024は京都市立芸術大学内の教室や食堂などで開催し、学生や京都在住のアーティストなど80人ほどが参加。ワークショップやパフォーマンス、搬入や搬出の協働、新聞づくりなどを通して、さまざまな対話と交流が生まれました。国際的非暴力展実行委員会はアーティスト、キュレーターを含む市民による国際的な非暴力展を継続開催するために結成されました。#SUM_MER_2025でも作品展示、講演会、ワークショップなどの様々なイベントを開催します。
所信表明
本展は、世界的パンデミックの影響が続く中で、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルによるガザ虐殺に代表される、市民の生命と人権を脅かす暴力に対し、アーティストたちが「非暴力」「反戦」の声を届ける展覧会です。2022年夏にアーティストたちが声をあげて始まり、今回で4回目となります。ひとりで悩むのでも、無力感に打ちひしがれるのでも、見て見ぬふりをするのでもなく、作り、手を動かし、集まり、展示することを手放さないようにしようという声から、この展示は始まっています。デモや、寄付や支援、具体的なアクションや学習を忌避する態度としてではなく、本展は、それぞれが得意なこと、やりたいと思うことをやりきることが、ひとつの抵抗になると信じるものです。
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この展示というフレームが、小さな声や、微かな態度、見えにくい表現を、(他のさまざまな手段よりも)いっそう確かに受け止めることができると望んでいる。世界というよりももはや日常に響いている強く圧倒的な声にときに従わざるを得ないと感じ、その声に不安や恐怖を感じる中で、そんな軋みの音に対抗できる場所が、アートの向こうにあることを信じたい。 従うべきものは、他者の強い声ではなく、自分自身の内から湧き出る意志しかない。計画と偶然、自律と他律、立ち止まる必要と動き続ける必要—— これらすべての矛盾を超えていくために必要なのも、結局その意志だけだろう。だからこそ、始めること、変わること、動くこと。この展示に集ってほしい。
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アンデパンダンであること、それでもキュレーションらしきものがあること。政治的なイシューがあること、にも関わらず個々の作品は勝手に自治を示していること。展覧会として提示されている、けれども「展示」にとどまらない諸実践が必然的に多数生まれてしまっていること。内部に自閉する傾向と外部に展開する傾向が、拮抗しているとも言えるし相反しているとも言えること。アートの良いところと悪いところが、等しく出てしまっているところ。 このような矛盾のなかでしか見えてこないものがあるのだとしたら、という前提について考えています。「日本アンデパンダン」と「読売アンデパンダン」の間にあったかもしれないもの、「政治」と「美学」をなし崩しにするのでも誤魔化すのでもなく、それをゼロから考えることを阻害するものを正しく認識し、その対処法を知ること、無数の恥辱からもう一度始められる美術のこと、を考えています。
(テキスト:国際的非暴力展実行委員会)