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ニューミューテーション#6 井上裕加里 ソー・ソウエン 高田マル「ふるえのゆくえ」

開催情報

【日付】2026年1月17日(土)~2026年3月15日(日)
【時間】10:00 ~ 20:00
【料金】無料
【休館日等】
https://www.kac.or.jp/events/20260117-0315/

会場

会場名:京都芸術センター ギャラリー南・北、グラウンド側建物外壁ほか
ウェブサイト:https://www.kac.or.jp
アクセス:〒604-8156 京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
電話番号:075-213-1000

概要

京都芸術センターでは、関西ゆかりの若手作家を支援する枠組みである「ニューミューテーション」第6弾として、井上裕加里、ソー・ソウエン、高田マルによる展覧会を開催します。
今年、開設25周年を迎える京都芸術センターは、制作と発表支援の場として、アーティストと協働してきました。本展では、出品作家3名による京都芸術センターでのクリエーションを経た新作を発表します。

井上裕加里は、戦後の東アジアを中心とした国家間における複合的な状況にある人々の声を聞き、私たちや国家のあいだにある境界の力学を探ってきました。語られることがなかったかもしれない言葉に耳をかたむけることで、大きな歴史・文化観では消えてしまう声に焦点をあて、そこから生まれる問いを出発点に、社会構造や身体に敷かれたルールを紐解いていきます。本展では、兵役の経験を持つ知人たちへのインタビューや心理学的な質問、基礎教練の習得を通して、アイデンティティや国家と個人の関係、理解し合えなさに着目した映像作品を発表します。また制作での経験を起点に、抵抗の在り方を探るワークショップを展示期間中に実施し、記録映像を発表します。

ソー・ソウエンは、生の根源的な事象を主軸に絵画やインスタレーション、パフォーマンスなどを発表してきました。個としての生の循環を出発点に、身体を通して他者との生きた関係性を紡ぐことで、アイデンティティの在り方を探求しています。本展では、15名の参加者とともに「こんな世界であってほしい」という声をいくつかのルールのもとその場から絶やさない制作ワークショップを実施しました。普段わたしたちが用いる「声」の全体性や連帯、抵抗、逸脱などの性質に着目し、ハーモニーや群集心理について迫るサウンド・インスタレーションを発表します。

高田マルは、現代において絵を描き、みせて、みるという行為を自身の実践をとおして検討してきました。本展では、京都芸術センターグラウンドを囲む元小学校の校舎外壁に約2か月の制作期間をかけて制作し、これまでで最大規模の壁絵シリーズを発表します。本シリーズは、日記帳に描いた絵を外壁に拡大して投影し、重なり合う線をなぞって描き、そして最後には消えていく作品です。描くという個人的な営みが、公の場で人々の目にふれるとき、絵とその環境はどのように変容していくのでしょうか。展覧会の最終日には、参加者とともに線を消す壁絵クロージングを行います。

この展覧会では、わたしが震わせた/震わせられた経験と、そのふるえがどこに向かっていくのかについての作品と実践をみることができます。ふるえは、緊張や高揚、感動、恐れなど言葉以前の感覚が、意志よりも先に身体に立ち現れ消えていく現象です。微弱な振動からはじまるこの運動は、個人的なものでありながら、同時に他者とのあいだに生じ、わたしと他者、世界が断絶しているのではなく、連続した関係にあることを示唆しています。排外的な状況が世界各地でつづくいま、しばしば取るに足らないとされる「わたし」のささやかな欲望や願いから発せられる小さなふるえに目を向け、その行く先をみつめることで、「わたしたち」とは何か、鑑賞者のみなさんとともに考える契機となれば幸いです。

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