開催情報
【作家】吉川永祐、高橋順平、内田望美、川松康徳
【関連プログラム登壇者】吉野靫
【期間】2024年11月5日(火)~2024年12月22日(日)
【開館時間】10:00-20:00
【料金】無料
https://www.kac.or.jp/events/20240913/
会場
会場名:京都芸術センター ギャラリー北・南
ウェブサイト:https://www.kac.or.jp
アクセス:〒604-8156 京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
電話番号:075-213-1000
概要
群馬を拠点に活動するアーティストの川松康徳と京都芸術センターが共同で主催する本展覧会は、「身体と実存」をテーマにしています。乳幼児(Baby)が自らの身体(Body)を起点に他者や世界と絆(Buddy)を結ぶように、川松を含む4名のアーティストたちは、本展で、自らの身体を起点に世界を捉え返そうとします。展示のほか、パフォーマンスやレクチャーも実施します。どうぞご覧ください。
ドラマのワンシーンが流れている。犯人を追跡する警察。GPS、監視カメラ、口座履歴、電子決算、通話記録、IPアドレス、、、四六時中記録され、離散したログに残るバラバラになった犯人を時空間で関連付けることで、身体の在処をトラッキングしていく。いくつもあったタイムラインがひとつに集約していくドラマとは反対に、現実はパーソナルなタイムラインの中で、デジタライズされたログの羅列が主体を物語っていく。 ひとつである必要がなくなった時間、同じである必要がなくなった空間には、語りやすく加工して切り出された私と、そのためのランダムに離散した身体が浮いている。それは本来身体が持っていた自由になる制約への所作を、記述され続ける現実の中に閉じこめてしまう。閉じられた所作はコストになってしまい、コストパフォーマンス/タイムパフォーマンスとして支払いの対象となる。 そうやって社会的構築物となったアイデンティティに、私たちの実存はあるだろうか? 本展では身体の在処、そのプリミティブな制約を再起動するために、デジタライズされる身体/現実への反応として、バイオメトリクス(生体認証) における情報処理過程を参照しながら、それぞれのアーティストの実践の先に、これからの在り方を見つけていく展覧会です。(川松康徳)
オーディオガイド
展覧会では、各作品の近くに、身体を基準とした作品の見方を示すオーディオによるガイドバイアスが設置されています。それは作品の見方を案内するよりも、特定の基準に照らし合わせ、むしろ鑑賞者の認知を誘導するものとなってしまうでしょう。その認知バイアスをすり抜けて、独自の身体を見つけることができるでしょうか?
関連イベント
■関連プログラム1
AIRdabada「壁の向こう側/階段と会談 」
AIRは、さまざまな場所を一時的に放送室に変化させ、発話/談話を含む「声」から場を発生させるプロジェクトです。目指すのは、非評価的環境で、プライベートと公共/共用が溶け合う場で生まれる「問いかけ」になること。
壁の向こう側にある階段は、1階でも2階でもない。どちらでもないその場所を使わずに、上にも下にも行くことはできない。もし行くことができるとしたら、そこで行使されるのは、階段を作る「力」と、別の入口を作る「破壊」だけである。
日時:2024年11月10日(日)14:00
登壇:吉野靫
会場:ギャラリー北 西側通路・階段前
*予約不要・入場無料。
■関連プログラム2
Æffection 「壁の前/背景と演壇」
アェフェクションは、AffectとEffect(共に効果や影響に関する言葉)にAction(行為)を組み合わせた造語で、ある任意のパフォーマンスを共同作業に変換し、パフォーマンスし直すものです。身体と実存をテーマに展開されるBody Buddy Baby展ではアーティストの(制作)行為が作品化されたものが登場します。作品となるために取り出され手続きとなった行為は、始まりや終わりが付き纏う事情を外在化してしまっているのかもしれない。そこで始まりの他者として、一対一のパフォーマンスを基本とする内田望美とともに、協働するための対話プロセスを得て、共同化する終わり方を考えるものです。
日程
①内田望美+吉川永祐 2024年11月20日(水) 14:00から
②内田望美+高橋順平 2024年12月4日(水) 14:00から
③内田望美+川松康徳 2024年12月18日(水) 14:00から
※申込不要・参加無料
会場:ギャラリー内で協働のパフォーマンスを実施。