開催情報
【作家】市川信也
【期間】2023年12月14日(木) 〜12月24日(日)
【開館時間】13:00~19:00(最終日18時まで)
【休館日等】月・火曜休み
【料金】無料
https://gallerymain.com/exhibiton_shinyaichikawa_2023/
会場
会場名:galleryMain
ウェブサイト:https://gallerymain.com
アクセス:〒600-8059 京都市下京区麩屋町通五条上ル下鱗形町543-2F
電話番号:075-344-1893
概要
2020年という年は、これまでに無い経験をした年だった。コロナウイルスのパンデミックに伴う緊急事態宣言の後、街は閑散とし人々は家に篭った。人と人の接触が避けられリモートワークやオンライン講義が増え、人々のライフスタイルを変えた。人のいなくなった街へ出て、カメラを持ってウロウロするのはどこか憚られた。私はカメラを持って街を徘徊する代わりに、実家の蔵から古いネガを掘り出してきて、スキャナーでスキャンしていった。遠い記憶の中にある旅がパソコンの画面に次々に蘇ってきた。そしてお金は無いが時間はたっぷりとあった学生時代に旅した中国の各地の写真と30年余りを経て再会し、ある種の新鮮な感動を覚えた。今回の展覧会では、彼らのあるがままの生活をとらえた当時のネガより、新たに暗室でバライタ印画紙にプリントされたモノクロ写真30点余りをお見せする。
この30年余りの間に中国経済は急成長し世界の工場と言われる迄になり、人々の生活は大きく変わった。私の撮ったネガの中にある中国という国では、改革開放の途上にありながらも、人々が民族の伝統文化や生活習慣を守りながら家族や友人と共にある日々の生活を大切に生きていた。今回展示する写真はその中でも新疆ウイグル自治区で撮られたものである。鑑真号で神戸から上海に赴き、そこから鉄路でウルムチへ、ウルムチからは現地の乗合バスでタクラマカン砂漠を4日間走りカシュガルへ。春の約2ヶ月の旅であった。これらの写真に写っている子供たちももう40歳代になっている筈だ。彼らが今どのような人生を送っているのかは想像を巡らすしかないが、彼らが自分達の文化やアイデンティティを守り、愛する家族や友人と共に幸せな人生を、あるがままに歩んでいることを祈って止まない。