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showcase #13 “ひとの気配 – Human signs” curated by minoru shimizu

開催情報

【作家】宮下 五郎 | 山崎 雄策
【期間】2025年4月11日(金)- 5月11日(日)
【開館時間】12:00-18:00
【休館日等】月〜木(アポイントメント制)
【料金】無料
http://en-arts.com/portfolios/showcase13/

会場

会場名:eN arts
webサイト:http://en-arts.com
アクセス:京都市東山区祇園町北側627円山公園内八坂神社北側
電話番号: 075-525-2355

概要

ひとの気配

ここ数年来、showcaseは、初登場の新人と、過去に登場した作家の2人展という形を取っている。二人の作家を選ぶ際に、とくに共通のコンセプトとか相性というものは考えない。むしろ二人の写真家を組み合わせることで、コンセプトはあとからあぶり出されてくる。あるコンセプトをいかに表現するかにおいて、二人の写真家が相補的であることもあれば、対照的であることもある。

宮下五郎は、2017年にキヤノン写真新世紀佳作(清水穣選)を受賞して注目された。今回は、「目は口ほどにものを言い」とか「ふと視線を感じる」とか言うときの「眼」であり、宮下はそれを文字通り被写体とする。撮影された眼はカメラ目線ではなく、その瞳が開いているので、暗がりにいる被写体の眼にピンポイントで光を当てて撮影していることがわかる。つまり、これらは口ほどに物を言う眼、視線を向ける眼を、観察した写真なのである。機械としての写真の力が存分に発揮される。無言の雄弁さを奪われ、何を見ているわけでもない、ただの即物的な眼が並んでいる。

山崎雄策は、ちょうど10年前、2015年のshowcase #4にも登場してもらった。2013年キヤノン写真新世紀佳作(清水穣選)で注目され、翌年には優秀賞を獲得した。今回は、デビュー作「さい子」シリーズのリニューアル&リミックスバージョンとのことである。ヒッチコック監督の「サイコ」に掛けた「さい子」は、写真が好んで生み出す、目に見えないもの(とりわけ人間)の気配、痕跡、視線を主題として、前兆と痕跡、未来と過去をめぐるそのレトリックを、写真によって問い続けている。

2025年4月、清水 穣

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