開催情報
【作家】いとうみずき
【期間】2025年6月10日(火) ~ 2025年6月22日(日)
【開館時間】12:00-19:00 最終日17:00まで
【休館日等】月曜日
【料金】無料
https://www.dohjidai.com/gallery/exhibition/c20250610/
会場
会場名:同時代ギャラリー
webサイト:https://www.dohjidai.com/gallery/
アクセス:〒604-8082 京都府京都市中京区三条通御幸町東入弁慶石町56 1928ビル2F
電話番号:075-256-6155
概要
いとうみずきは、セラミック3Dプリントを用い、粘土を積み上げて出力したものに手を加えることで、美濃焼をはじめとする陶磁器の制作を主に行う。造形中に生まれる積層痕が環境によって崩れていくさまを自然物のゆらぎと捉えており、その自然現象に応答するようにいとう自らの独創性を付加していく。それは素地に炭素を付着させて焼き上げる炭化焼成のほか、積層痕に彩色することでドット絵を浮かび上がらせる「ドット絵シリーズ」などに表れている。
これらの制作スタイルからは、倫理学者の竹内整一が指摘しているような「おのずから」と「みずから」をともに「自(ずか)ら」という一語で語りうる日本の基本発想をみることができる。機械が自ずと出力するものと、自らが為しえることは別ごとではなく、むしろ互いに影響を及ぼし合いながら一つの陶器が出来てくる。いとうが制作する積層痕のゆらぎには、人と機械が織りなすあわいの景色が投影されている。本展覧会が、誰かの生活空間にまだ見ぬ『景層』を贈り届ける契機となることを望む。
(文・谷口雄基)