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ひみつきち

開催情報

【作家】中嶋純花
【期間】2024-11-12(火) ~ 2024-11-17(日)
【開館時間】12:00-19:00 *最終日17:00まで
【休館日等】月曜日(祭日の場合は開廊)
【料金】無料
https://www.dohjidai.com/gallery/exhibition/c20241112/

会場

会場名:同時代ギャラリー  コラージュプリュス
webサイト:https://www.dohjidai.com/gallery/
アクセス:〒604-8082  京都府京都市中京区三条通御幸町東入弁慶石町56 1928ビル2F
電話番号:075-256-6155

概要

中嶋純花は、原風景を探究する日本画家である。原風景とは、人の心の奥にある原初の風景を指し示す言葉で、生まれ育つ場所や記憶に残る体験によって人それぞれ異なる様相を持つものである。
今回の展覧会タイトルにもある『ひみつきち』という言葉からは、それぞれが隠し持っている幼少期の記憶を彷彿とさせるが、彼女にとってのそれは川辺で開かれたたった一人の空間だった。そこではお皿を広げておままごとをしたり、草むらに生えている草木をスケッチして遊んでいたという。当時と比べて変わったことはあるか聞いてみると、本人曰く「あんまり変わっていない」らしい。目の前にある対象を観察して写生すること、自分の表現と真摯に向き合い続けることはブレることのない軸として変わらずにある。描く彼女の胸の内には、私たちが知りえない『ひみつきち』が持続している。

今回出展する平面作品は、幼少期の記憶を頼りにクレヨンで描かれた空想的なイメージと、写生をもとに描かれた現実的なイメージが交差している。手捻りの粘土で作られた器も空間に配置され、会場は一つのインスタレーションとなり来場者を待ち構える。しかしながら、不特定多数の人間が足を運ぶ展示会場は、彼女にとっての『ひみつきち』といえるだろうか。いや、恐らくいえないだろう。人目にさらされた空間や作品は、もはや彼女だけのものではなくなっている。もしもこの会場にあるのだとしたら、彼女が描いた風景によって貸し出された私自身の記憶、すなわち来場者それぞれにとっての『ひみつきち』だろう。

(文:谷口雄基)

アーティスト詳細

私の活動は、日本画を通して多くの人にとっての原風景を届けることを目的としています。過去の作品には、故郷を離れ生活していく中で生まれた”故郷への懐かしさ”を求めて描いたものや”故郷の風景と目の前の風景が重なる瞬間”をテーマにしたものがあります。基本的な表現方法は、岩絵の具や箔、膠などの伝統的な日本画材を使用し、近代以降の日本画における自然観に基づいた写生感をもって描いています。

個展「ひみつきち」では幼少期の記憶をもとに一人で作り出す創造の空間をテーマにしました。新しい挑戦として、クレヨンや粘土を使った表現や河原や公園で見る”子供たちの遊んだ形跡”をヒントにしたインスタレーションを取り入れています。この展示の準備期間は、 草むらの中のひみつきちで空想にふけっていた頃の創造性を思い出しながら制作しました。 とても小さな視点から描き出す世界は新鮮で純粋に楽しかったです。あの頃の自由さやおおらかさと今の私たちは何が違うのか、もしくは何も変わっていないのか、そういうことを感じられる展示になればと思います。

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