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ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み

開催情報

【期間】2023年8月9日(水)〜 10月15日(日)
【開館時間】11:00~19:00 土日祝は18:00まで
【休館日】月曜日(祝日・振替休日の場合はその翌日)、祝日の翌日(土日にあたる場合は開館)
【料金】無料

https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=2&seq=00000821/

会場

会場名:京都dddギャラリー
webサイト:https://www.dnpfcp.jp/gallery/ddd/
アクセス:〒600-8411京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620COCON烏丸3F
電話番号: 075-585-5370

概要

このたび、2021年12月10日(金)~03月12日(土)にギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催された、日本初の大々的な個展の巡回展を京都dddギャラリーで開催する運びとなりました。
ソール・スタインバーグ財団よりご寄贈いただいたポスター、リトグラフ、エッチングなどの貴重な作品をはじめ、ドローイングを中心とした代表作の複製作品などを含む、合計約170点の作品を一堂にご覧いただきます。

アメリカでもっとも愛された芸術家の一人、ソール・スタインバーグ(1914—1999)の逝去から24年。
スタインバーグの名前は日本でもおなじみですが、今もっとも再発見、再評価を必要としている芸術家です。
スタインバーグは、ドローイングを「紙上で推論する方法」と捉え、神話化されたアメリカの理想像と現実とのギャップや、不気味で滑稽な不条理、たとえば、古いものと新しいもの、優雅と狂暴といったものの混在とその見えない裂け目(クレバス)を、ユーモアと風刺を備えた、軽妙でしかも鋭利な線(line)で描きました。
彼は、「見えない線」、「見えないもの」、「見えない言葉」、「見えない構造」を視覚化し、意味の変換、概念の変換に生涯挑戦し続けました。
自分自身の肩書の曖昧さを積極的に受け入れていたようで、世間からも「描く文筆家」、「言葉と音の建築家」、「境界線上の芸術家」、「新しい思想の起案者」など様々に評され、常に未知の視覚的領域を超えて、子供の絵や大人の落書きから、クラシック、バロック、マニエリスム、表現主義、キュビスム、構成主義まで、あらゆるスタイル、あらゆる表現方法を試みました。
「私は読者に共犯を呼びかけている」と、スタインバーグは見る側を、現実の理不尽さに目を向けるために当事者になることを煽ります。スタインバーグが生み出した造形は、このような思索と思想を武器に、イタリアの風刺新聞『ベルトルド』やアメリカを代表する雑誌『The New Yorker』誌をはじめ、数々の新聞や雑誌の紙面を、美術館の壁にあるピカソの絵と同じくらい明確に、芸術の場に変えたのです。
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催された、日本初の大々的な個展を巡回する本展では、ソール・スタインバーグ財団よりご寄贈いただいたポスター、リトグラフ、エッチングなどの貴重な作品をはじめ、ドローイングを中心とした代表作の複製作品などを含む、合計約170点の作品を一堂にご覧いただきます。
本展の監修をいただいた矢萩喜從郎氏曰く、「スタインバーグのドローイングを見せられたほとんどの人が、有り得る筈がない情景、と最初笑って反応したとしても、すぐに戸惑い、思考が停止し、宙吊りにされてしまう」。ぜひこの感覚を、会場の作品に直接対面して、ご体験ください。

※本展は2021年12月10日(金)~03月12日(土)に開催された
ギンザ・グラフィック・ギャラリー第386回企画展「ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み」の巡回展です。

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