元小学校の教室で、制作に励む。
京都を拠点に活動していく美術系アーティストのために、元小学校の教室を利用した制作スタジオを提供、運営しています。2012年12月から使用した東山区にある元新道小学校は2021年3月をもって運営を終了し、2021年4月から、元楽只小学校(京都市北区)を活用した複合施設「ふれあい共生館」内にスタジオを移転しました。現在は6組のアーティストが新しいスタジオを使用して制作に励んでいます。
現在使用中のアーティスト
おおしまたくろう
サウンドマン。PLAY A DAYをモットーに、日常の道具を改変した楽器の制作と、それらを組み合わせた少し不思議な音楽活動を行う。音楽や楽器の名を借りた遊びやユーモアによって社会をマッサージする。
音の実験ワークショップ「SOUNDやろうぜ」主宰。近作にスケートボードとエレキギターを合体させて街のカタチを演走する「滑琴(かっきん)」、耳型マイクを身につけた2人の奏者の動きを作曲する「擬似耳人(ぎじじじん)」など。
澤田 華(さわだ はな)
1990年京都府生まれ。2016年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了。近年の主な展覧会に、「吹けば風」(豊田市美術館/2023年)、「見るは触れる 日本の新進作家 vol.19」(東京都写真美術館/2022年)、「避雷針と顛末」(Gallery PARC / 2022年)、「夏のオープンラボ:澤田華 360°の迂回」(広島市現代美術館/ 2020年)など。
HABURI(ハブリ)
1992年中華人民共和国内モンゴル自治区⽣まれ。中国の改⾰開放後期の「ひとりっ⼦政策」下で育ち、内モンゴルで美術の基礎教育を受けた。2016年に⽇本に移住して以降、留学⽣として東京に5年間滞在。2020年東京藝術⼤学美術研究科油画科修⼠課程修了。 2021年に京都へ移住したことで、⾃身の⽂化的アイデンティティを再認識し、現在は⼯芸や⼿仕事の実践を通じて、国家の概念や政治教育・歴史・イデオロギーや、少数⺠族の伝統が個⼈の感情や思考をどのように形成するのかを探っている。
村上 美樹(むらかみ みき)
1994年秋田生まれ、京都拠点。京都市立芸術大学大学院修士課程彫刻専攻修了。自分自身や他者の個人的な経験や記憶に焦点を当て、それらの忘却や物の廃棄に対する抵抗と愛着を重要な要素としながら展示空間に構成することで、鑑賞者と相互作用が起こり、体験が拡張される「記憶の場」となるような作品の制作、発表を行う。
八幡 亜樹(やはた あき)
1985年東京生まれ、北海道育ち。現代美術家、映像作家。東京藝術大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了。映像インスタレーションを,『「人類の表現=生きること」のための思考装置』と捉え、取材をベースとした作品制作を行なっている。
また,「辺境」に人類の表現の根源的なものを感じ、その追求のための場としてHENKYO.studio(京都)を設立。2008年の学部卒業以降,「六本木クロッシング」(森美術館)などへの参加を皮切りに、国内外の展覧会に参加するほか、森美術館、愛知県美術館などに作品が収蔵されている。
陸瑋妮(LU WEINI)+上田佳奈+六根由里香
陸 瑋妮(LU WEINI) 1990年台湾台北出身。台北実践大学建築設計専攻卒業後に来日し、2019年に京都市立芸術大学院絵画科版画専攻を修了。プリンティングやアートブックなどの制作を行い、コピーとエラーの繰り返しで生まれる新しい風景の平面作品を制作。
上田 佳奈(うえだ かな)兵庫県生まれ。ロンドン芸術大学Central Saint Martinsでファッション、大阪芸術大学附属大阪美術専門学校で版画を学ぶ。日々の些細な出来事や痕跡を採集し、版画、写真、映像などを用いて「うつし取る」ことで、日常を新たな視点から再解釈する手がかりとなる作品を制作する。
六根 由里香(ろっこん ゆりか)1995年大阪府生まれ。2021年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程版画領域修了。周囲にあるモノが咄嗟に目の端に飛び込んでくる経験をチャンスイメージと見なし、リトグラフやシルクスクリーンなどの版画技法を用いてイメージの諸相を再提示する作品を制作する。
これまでにHAPSスタジオを使用したアーティスト
鏡世界社(松見拓也、NAZE)/毛原大樹/吉野正哲(マイアミ)/榎本耕一/Hyon Gyon/村田宗一郎/谷中佑輔/トーチカ(ナガタタケシ+モンノカヅエ)/やんツー/中田有美/池田剛介/マイケル・ウィッテル/井上亜美/Homesick Studio(成田舞、堀井ヒロツグ、前谷開、守屋友樹)/川田知志/ガブリエ・バロンタン/禹歩(三枝愛、捩子ぴじん、島貫泰介)/小林椋/ヒスロム+和田寛司/宮木亜菜/本山ゆかり
スタジオ使用者募集
現在、HAPSスタジオの募集はありません。
元楽只⼩学校跡地を活⽤した複合施設(愛称:ふれあい共⽣館)とは
京都市では、楽只⼩学校と紫野⼩学校の統合に伴い、2019年3⽉に閉校した元楽只⼩学校の跡地活⽤について、「⼦育て・⼈権・⽂化芸術の拠点」として、複合施設を整備することとしました。楽只学区全体のまちづくりの観点から、北いきいき市⺠活動センター、ツラッティ千本、京都市楽只児童館、京都市楽只保育所を移転整備するととともに、元新道⼩学校から、HAPSスタジオおよび天才アートKYOTOアトリエが移転し、「ふれあい共⽣館」として開設する運びとなりました。