開催情報
【日時】2026年3月15日(日)13:30 – 17:00
【参加方法】
①アトリエみつしま Sawa-Tadori会場で参加する。(会場受付は13:00から)
2026年3月14日(土)までにお申し込みください。定員30名。
※同チケットで、後日配信する動画もご覧いただけます。
②後日オンライン動画を視聴する。
事前申込者のみ、1ヶ月限定で動画配信します。
2026年3月16日(月)17:00までにお申し込みください。
【料金】一般・会場参加¥1000/学生証、障害者手帳をお持ちの方・会場参加¥500
一般・後日オンライン配信¥1000/学生証、障害者手帳をお持ちの方・後日オンライン配信¥500
記録集発行のための応援チケット・後日オンライン配信¥2000
詳細:https://peatix.com/event/4918303/view
会場
会場名:アトリエみつしま Sawa-Tadori
webサイト:https://mtsm.jimdofree.com
アクセス:〒603-8215 京都市北区紫野下門前町44
電話番号: 075-406-7093
概要
本シンポジウムは、アーティストによる「制度批判」実践の一つの方法として行います。
2018年6月に「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」*1が公布・施行されてから8年が経とうとしています。この間、鑑賞における情報保障の拡充、47都道府県への障害者の芸術文化活動に対する支援センターの設置、障害のあるアーティストが主導するプロジェクトや芸術祭の実施など、多くの変化が生まれました。
この法律によって権利を保障され、経済活動が行いやすくなる人たちと重なりつつも、また異なる場や社会に生きる人たちの制作や表現、そして人権に関する話は、どこで誰がしているのだろうかという疑問がしだいに湧いてきました。
例えば、患者の表現や文化活動に対して理解や関心がない医療の場で、その活動を行ってきた人。例えば、ASD(自閉スペクトラム)の人の「社会的カモフラージュ」のように、「健常な」社会へのパッシングをする・できる人。例えば、芸術の専門的な教育を受けた、あるいは現在受けている、障害者手帳を持つ人。この数年間に、私がたまたま出会った人たちです。
このように、この法律が想像している「障害者」には、誰かが含まれているけれど、同時に誰かが含まれていないのではないか。そして、そのあいだに立ち(あるいは座り、もしくは布団の間に身を置きながら)、生活し、表現をする人たちがいる。
国による「障害者による文化芸術活動」の推進は、「障害」へのスティグマを低減し、「自分」とは異なる人たちと出会い、想像力を深め、ひいては障害者の人権状況の改善につながるのではないか。そのような私の楽観的な理想や希望は、次第に疑問を帯びるようになりました。
先住民族の人権をめぐる状況に目を向けると、1997年の「アイヌ文化振興法」の公布・施行、さらにそれを発展させるかたちで、2019年に「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)*2が公布・施行されました。しかし、政治家をはじめとするアイヌの人々へのヘイトスピーチは、ネット上の言説空間において今も根強く存在します。その上で、文化を通して作られる「ステレオタイプ」や「イメージ」の広まりが、マジョリティによる新たな差別の言説を作り出しているようにも思います。
文化振興が進むことと、差別が解消されることは、必ずしも一致しない。そのことを私たちはすでに知っています。
「私たち」が文化芸術を通した「共生社会」の実現をうたう前に、まず、人権の尊重があることを確認する。「人は(みな)何かをつくる存在である」と、文化芸術について話す前に、人びとが生きる地面に手を触れて、「ここには人権がある」という前提を確かめる。この社会を生きてきた人たちのことを思い出す。そのための機会として本シンポジウムを企画しました。
(飯山由貴/美術家)
*1 第一章 総則(目的)第一条 この法律は、文化芸術が、これを創造し、又は享受する者の障害の有無にかかわらず、人々に心の豊かさや相互理解をもたらすものであることに鑑み、文化芸術基本法(平成十三年法律第百四十八号)及び障害者基本法(昭和四十五年法律第八十四号)の基本的な理念にのっとり、障害者による文化芸術活動(文化芸術に関する活動をいう。以下同じ。)の推進に関し、基本理念、基本計画の策定その他の基本となる事項を定めることにより、障害者による文化芸術活動の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって文化芸術活動を通じた障害者の個性と能力の発揮及び社会参加の促進を図ることを目的とする。
*2 第一章 総則(目的)第一条 この法律は、日本列島北部周辺、とりわけ北海道の先住民族であるアイヌの人々の誇りの源泉であるアイヌの伝統及びアイヌ文化(以下「アイヌの伝統等」という。)が置かれている状況並びに近年における先住民族をめぐる国際情勢に鑑み、アイヌ施策の推進に関し、基本理念、国等の責務、政府による基本方針の策定、民族共生象徴空間構成施設の管理に関する措置、市町村(特別区を含む。以下同じ。)によるアイヌ施策推進地域計画の作成及びその内閣総理大臣による認定、当該認定を受けたアイヌ施策推進地域計画に基づく事業に対する特別の措置、アイヌ政策推進本部の設置等について定めることにより、アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、及びその誇りが尊重される社会の実現を図り、もって全ての国民が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする。