Exhibition Review

saga

2016.02.25

第44回 「卒業・修了制作展」「進級制作展」

京都市美術館

2016年2月3日(水) - 2016年2月7日(日)

レビュアー:ナイスショップスー店員 (28)

2015年の節分の日に京都を訪れたら偶然吉田神社の節分祭に行き着いて、京都の節分はこんなに盛り上がるんだと衝撃を受けました。行きかう人たちが「あけまして おめでとう」と声を掛け合っていたのが衝撃的だったのでうちに帰って調べてみたのですが、節分と旧正月の関係って複雑ですね。とにかくたくさんの人でにぎわっていて、節分なのに正月って感じでとても楽しかったです。
というわけで、今年の節分も特に予定がなかったので昨年を思い出し、そうだ 京都、行こうと思い立ち、ついでに卒展シーズンなので京都市美術館にも訪れて、その時に開催していた「京都嵯峨芸術大学・同短期大学部 第44回制作展」を鑑賞しました。

まず、京都市美術館を訪れるのが初めてだったので、どんな場所なんだろうと道中から楽しみにしていたのですが、美術館の目の前にある平安神宮の大きな鳥居を見るだけでもすごく刺激的ですね!なんか今更な話ですみません。。
ベタな例えですが、初めて太陽の塔を見たときのような衝撃でした。でかいってなんかすごいですね。鳥居の朱色もすごく刺激的でした。とにかくあんなにびっくりしたの久しぶりな気がします。

今 回展示されていた嵯峨芸術大学とはまったく縁もゆかりもないですし、知っている作家もほとんど皆無だったのですが、我が子の作品を楽しみに来る親御様方や 合評を行う教職員の方々と一緒に作品を鑑賞していると、ぼんやりとですがこれこそが美術の醍醐味なのかもしれないなんてことを感じました。
中には 学生時代から名の知れた作家もいらっしゃるのでしょうが、まだほぼ無名の学生たちを好き勝手に「この作家にはこれからも美術の道をまい進してほしい」とか、「どうか学んだ技術を生かしてデザイナーとして就職できますように」なんて応援したり、「この子は学校でいったい何を学んだんだ!」と批評したりしな がら鑑賞することは、有名な作家や知り合いの展覧会でお目当ての作品を鑑賞し「さすが○○はすごいなー」などと感動するのとは異なる刺激で、自分が何を見て感動するかを知るとてもいい機会でした。
もちろん学生の作品には未熟なところも多く、巨匠たちの作品が放つ圧倒的なパワーには及ばないかもしれませんが、表現したいことが明確な作家の作品にブレはなく、十分に鑑賞者を感動させる力を持っていたと思います。
果たして私が評価した作家が将来美術界で活躍するのか、はたまた活動をやめてしまうかなんてまったく予想もつきませんが、自分の評価と美術界の評価が同じなのかを気にすることでより身近に日本の美術界を感じることができると思いますし、なにより先入観なく美術を鑑賞する楽しさを実感できたことは自分自身にとってとても大切な出来事でした。

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