• 2020年09月17日

開催情報

【作家】増田敏也
【期間】2020年8⽉21⽇(⾦) – 9⽉26⽇(⼟)
【開館時間】10:00 – 18:00
【休館日等】日・月曜日
【料金】無料

会場

会場名:現代美術 艸居
webサイト:http://gallery-sokyo.jp
アクセス: 京都市東山区古門前通大和大路東入ル元町 381-2
電話番号:Tel: 075-746-4456

概要

この度、現代美術 ⾋居では増⽥敏也個展「記憶すくい」を開催致します。テレビゲームのドット絵が⽴体として⽴ち現れたような造形の作品で知られる増⽥敏也。デジタル陶芸家とも呼ばれ、そのポップな作⾵が SNS 等を通して国内外、様々な層からの注⽬を集めています。
⾋居では初の個展となり、18 点の作品を展⽰いたします。
学⽣時代には⾦属⼯芸を専攻していた増⽥でしたが、⼟を扱うようになったことでその物質としての恒久性や、⻑い歴史の中で各時代の⽣活や⽂化等を表し、造形性にも優れた陶芸というものの魅⼒を知るようになりました。
増⽥の作品は、⼆次元的なイメージを実在感のある陶芸で三次元的に表現したものです。作品は全て地道な⼿作業で作り上げられており、タタラにした陶⼟から切り出された細かなパーツを積み重ね削る、あるいは⼿びねりで全体を形作ってから削り出していく、という⼿法が取られます。⾔わばデジタルをアナログで表現するというギャップ、その仮想と現実を⾏き来するような感覚が⾒る者を惹きつけます。
そんな⾃⾝の作品におけるギャップについて、「最近は相反するイメージを持ちつつも共通する部分も多いのではと考えるように」なったと増⽥は⾔います。やきものは縄⽂⼟器のように⻑い時間残るものでありながら、衝撃によって破損してしまう脆い側⾯も持ち合わせた表現媒体です。同様に、デジタルもデータをクラウド上に保存できるものの決して半永久的とは⾔えず、サーバーの障害や思いがけぬ理由で消失してしまう脆弱さも併せ持っています。
「デジタルと陶芸、そして⾃分が⽣きている時代性や思考の断⽚を作品に表現することで、この時代だからこそ⽣まれたやきもの表現として過去に類の無い」独⾃の世界を築き上げようとする増⽥の作品の数々を、この機会にぜひご⾼覧ください。
増⽥ 敏也(ますだ としや)
1977 年⼤阪府⽣まれ。1999 年⼤阪芸術⼤学芸術学部⼯芸学科⾦属⼯芸コース卒業。テレビゲーム上のドット絵のような陶の⽴体作品が、めざましテレビや週刊⽂春などのメディアでも取り上げられ注⽬を集める。主な受賞歴に 1999 年芸⼤⽣のわざ・ワザ展最優秀賞(’00 優秀賞)、2001 年第 7 回素形材センターものづくりコンテスト奨励賞(’02 佳作)、2003 年第 26 回⻑三賞陶芸展前衛部⾨⻑三賞、2005 年第 7 回国際陶磁器展美濃陶芸部⾨審査員特別賞がある。主なコレクションはヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(ロンドン)、アナドル⼤学美術館(トルコ)、兵庫陶芸美術館(兵庫)、増上寺(東京)など。