• 2020年02月19日

開催情報

【期間】2020年3月24日(火)~2020年5月17日(日)
【前期】 3月24 日(火)〜4月19日(日)
【後期】 4月21日(火)〜5月17日(日)  
【開館時間】午前10時から午後6時まで。金曜日は午後7時半まで。(入室はそれぞれ30分前まで)
【休館日等】※休館日:月曜日(ただし5月4日(月・祝)は開館)、5月7日(木)
【料金】
一般 1,500円(1,300円) 大高生1,100円(900円) 中小生500円(300円)
※(  )は前売券及び20名以上の団体料金
※未就学児は無料。(要保護者同伴)
※前売券は2019年20年3月23日(月)まで販売。(会期中は当日券のみ)
※障害者手帳等をご提示の方と付き添い1人までは無料
※学生料金で入場の際には学生証をご提示ください
※上記料金で、2階総合展示と3階フィルムシアターもご覧いただけます。(催事により有料の場合があります)
http://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/kyoutogionsai2020/

会場

会場名:京都文化博物館
webサイト:http://www.bunpaku.or.jp/
アクセス:〒604-8183 京都府京都市中京区東片町623ー1
電話番号:075-222-0888

概要

祇園祭の源泉は、遠く千年以上前の平安時代中期にさかのぼり、都の安寧を脅かす疫神の退散を願った祭儀に由来するとされています。それから幾多の年月を経て行く中で、祭礼にはさまざまな変化がもたらされますが、今からおよそ七百年前には山や鉾の姿が祇園祭に登場するようになります。その背景にあったのは「風流(ふりゅう)」と呼ばれた当時の美意識の高まりでした。
 風流とは、人びとを驚かせるような華やかな趣向を凝らすことを指しますが、祇園祭の行列をにぎやかな踊りや音曲で囃し美しい装飾が施された山や鉾が往来する様相は、沿道に繰り出す観衆を大いに熱狂させたのです。そして、その担い手となったのは、後に町衆と総称される都の経済を支えた商工業者たちでした。彼らの情熱は、風流の気風にのって祇園祭の山鉾巡行をより盛大なものへと成長 させてゆき、現在の祭礼の姿ヘと連なるいしずえを作り上げていったのです。
 そして、戦乱の時代を経て江戸時代へと世の中が移り変わってゆくと、祇園祭もまた新たな段階へと変化してゆきます。かつては毎年のように作り替えられていた祇園祭の山鉾の趣向は様式化が進みますが、その一方で本体に飾られる装飾品はより豪華なものへと発展してゆくのです。町衆の中に受け継がれた風流の心意気は、都の経済成長と技術革新に支えられ、その文化力の影響を活かしながら、山鉾に工芸美を追求した姿を反映させてゆきます。西陣に代表される京の染織技術の発展の成果を応用した懸装品や、都の金工師らによる職人技をふんだんに盛り込んだ美しい飾金具、そして京都で活躍した一流の絵師たちが山鉾に描いた作品など、町衆が注入したその情熱は、祇園祭の山鉾を「動く美術館」と称されるまでに高めていったのです。
 この展覧会は、祇園祭の山鉾に込められた人びとの思いがテーマとなっています。日本を代表する祭りとして世界に認められた京都祇園祭。その山鉾巡行の真髄は華麗な装飾を体現させ受け継いできた人びとの心にあります。ここに結集した山鉾の美の姿をご堪能いただければ幸いです。