開催情報
【作家】アピチャッポン・ウィーラセタクン
【期間】2014年6月14日(土) ~ 7月27日(日)
【料金】無料
http://www.kcua.ac.jp/gallery/exihibition/6116.html
会場
会場名:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAwebサイト:http://www.kcua.ac.jp/gallery/
アクセス:〒604-0052 京都市中京区油小路通御池押油小路町238-1
(堀川御池ギャラリー内)
電話番号:075-253-1509
開館時間:11:00〜19:00(入館は18:45まで)
休館日等:月曜日(祝日の場合火曜日休み)
概要
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAでは、開館5周年を記念し、アピチャッポン・ウィーラセタクン氏による個展「PHOTOPHOBIA」を開催致します。本展は、日本未発表の新作を含む作品約40点が出展される、これまで国内で開催されたアピチャッポン氏の最大規模の個展となります。本展「PHOTOPHOBIA」は、2013年10月にノルウェー・オスローのStenersen Museumで開催された同名の展覧会をベースに新作を追加し、弊廊の展示空間に合わせ再編したものです。展示作品は、1999年制作の「Windows」から、2014年制作の「Fireworks」までの映像作品を中心に、写真等の平面作品も数多く出展します。
アピチャッポン氏の作品の多くは、タイのイーサーン(東北地方)でつくられ、その地域に伝わる迷信、個人的な記憶、夢、無意識、森の記憶などを主題としています。
アピチャッポン氏は、「森の中にある光と記憶に強く惹かれる」、同時に「全てを記憶したいという欲望と、全てを記憶してしまうことに対する恐怖がある」と言います。羞明(しゅうめい)を意味する「PHOTOPHOBIA」は、アピチャッポン氏の「光」に対する「憧憬」と、それに伴う「恐怖」や「痛み」を表しているとも解釈できます。
アピチャッポン氏の作品には、初期から一貫して説明的なものは少なく、抒情的で瞑想的ともいえる映像表現が特徴で、不思議な夢のように論理的な理解を求めません。一方で、直接的に明示されることはないですが、タイ現代社会と密接な関係にあり、若者、移民、経済格差、政治などの社会問題を、緻密に計算された映像表現の中に観取できます。
そうした両義性が、作品に重層的な構造を与え、多くの人々を魅了しているのだといえます。
是非この機会に、多様なメディアを用いて表現されるアピチャッポン氏の作品世界を、ご高覧いただけますようお願い申し上げます。
主催:京都市立芸術大学
助成:芸術文化振興基金
協力:SCAI THE BATHHOUSE, トモ・スズキ・ジャパン有限会社
イベント、その他
2014 年6 月13 日(金) プレ・イベント+ レセプション会場:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 2F
18:00〜 プレ・イベント POD(Moderndog) Special Live
アピチャッポン・ウィーラセタクン氏がミュージックビデオを手がけたことのあるタイのミュージシャンPODのライブを開催致します。ウィーラセタクン氏が会場構成を手がけます。
19:00〜レセプション
2014 年6 月14 日(土) トークイベント
会場:京都芸術センター フリースペース
13:00 ~ 15:00 アピチャッポン・ウィーラセタクン x アラヤー・ラートチャムルンスック同時期に京都芸術センター× 京都市立芸術大学 アーティスト・イン・レジデンスプログラム 2014 で招聘されているアラヤー・ラートチャムルンスック氏とのトークイベントを開催致します。
プロフィール
アピチャッポン・ウィーラセタクン(映画監督・アーティスト, タイ・チェンマイ在住)
1 9 9 4 年に映像制作を始め、2 0 0 0 年に初めての長編映画を完成させる。
タイの商業映画界とは一線を画し、1 9 9 9 年に自ら設立したK i c k t h e M a c h i n e プロダクションを通し、実験的でインディペンデントな映画制作を続けている。2 0 1 0 年には、「ブンミおじさんの森」でカンヌ国際映画際にて最高賞( パルムドール)を受賞する。
同時に現代美術作家としても、国際的に高い評価を獲得しており、代表作には映像を使用したインスタレーション作品の「P r i m i t i v e 」がある。
これはドイツ・ミュンヘンのハウス・デア・クンスト( 2 0 0 9 )、パリ市立近代美術館( 2 0 0 9 )、 ニューヨークのニュー・ミュージアム( 2 0 1 0 )を含む多くの美術館を巡回した。2 0 1 3 年には、美術家チャイ・シリとのコラボレーション作品にてシャルジャビエンナーレに出展し金賞( 最高賞)を受賞、またドイツ・カッセルにて開催されたドクメンタ1 3 にも出展した。同年に、福岡アジア文化賞( 文化・芸術賞)も受賞している。