開催情報
【期間】2021 年 4 月 22 日(木)―7 月 30 日(金)【開館時間】午前9時30分―午後5時
【休館日等】土・日・祝
【料金】無料
ウェブサイト
会場
会場名:KCIギャラリーwebサイト:https://www.kci.or.jp
アクセス:〒600-8864 京都市下京区七条御所ノ内南町103 ワコール京都ビル5F
電話番号:075-241-6861
概要
KCI ギャラリーでは髙島一精(たかしま かずあき)の個展 「This is not a cat.:夜の動物園」を開催中です。 髙島は、黒猫のキャラクター「にゃー」で知られるブランド 「Né-net」のデザインを手がけていた 2019 年、イラストを中心とした個展「This is not a cat.」を開催しました。ファッション・デザ インを本業としてきた髙島が、ゆっくりとしたスパンで取り組むもうひとつの活動として始めた架 空の動物たちのイラスト制作。そのひとつ「もじゃ」は一見「にゃー」のような猫に見えますが猫ではないし、描く姿勢も異なります、という彼の説明が、そのまま展覧会名となりました。 独立 後の 2020 年に開催した同名の個展では、布をキャンバスと捉えた、いわばウェアラブルなイラス ト作品である「TIE」を発表し、再びファッション・デザインに接近。さらに熊の「マロン」をは じめとした新たなキャラクターを発表し、顧客と Instagram を通して対話しながら私たちの日常に 向けた服や小物を受注生産するなど、髙島は既存のファッションの枠組みとは距離をとりつつ、服 を着る人たちとのつながりを重視しながら活動の幅をひろげています。今では「This is not a cat.」は、彼の一連の活動を示すフレーズとなりました。
本展はこうした髙島の作品を展示する、関西では初の機会となります。過去の個展では明るい空間を選んでいた髙島は作品保護のためにいつも薄暗いこのギャラリーを訪れ、「くらい空間の中にあ の黒いなんの動物かわからない動物がたくさん」いて、彼らが檻から抜け出すイメージを想像しま した。囲いからこっそりと脱走する不思議な動物たちは、コロナ禍、自由に外出できない私たちの 願望を託したファンタジーのようにも見え、その微笑ましい姿に私たちの頬や肩は自然と緩みそうです。 髙島は「妄想」を創造の重要な過程と考えてきました。「そこになんのルールもなくて、自分の中 で勝手に想像して、それを形にしていく」。こうした髙島の自由な思考や自然体の姿勢から生み出 されるユーモアに溢れた作品に私たちは共感し、思わず微笑んでしまうのでしょう。そんな「ちょ っと何か“通じ合えた”時のにっこり」が、明日を見通しにくい現在の状況でも髙島を動かし続けて います。
「想像から生まれる創造は、時に今までの常識や枠組みをひょいっと飛び越えて、新しい発見が できる自由さがあって、それが楽しい!」髙島一精
「This is not a cat.」展の第三弾となる本展では、不思議な動物たちのイラスト作品に加え、それらをモチーフにしたマスクや新作の服を展示します。遁走した動物たちがどこに潜んでいるのか、 「夜の動物園」になぞらえたギャラリーで探してみてください。