開催情報
【期間】2019年4月27日(土) – 6月16日(日)【料金】一般 1,300円(1,200円) 学生 1,000円(900円)
※( )内は20名以上の団体料金
【開館時間】午前10時~午後6時 (入館は午後5時30分まで)
【休館日等】月曜日(4月29日、5月6日は開館、5月7日は休館)
会場
会場名:細見美術館webサイト:http://www.emuseum.or.jp/
アクセス:〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
電話番号:075-752-5555
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日等:月曜日休み(祝日の場合、翌火曜日)
概要
細見美術館は、細見家三代のコレクションから成り立っています。大阪を基盤に毛織物で財を成した初代細見古香庵こと細見良(1901~79)。初代の薫陶を受けながら、父と競うように新たな蒐集を行った二代目古香庵こと細見實(1922~2007)、いつかは美術館をという祖父の意志を継ぎ、それらの美術品の公開に踏み切った細見良行(1954~)。美術館が京都・岡崎の地に開館したのは1997年3月のことでした。細見コレクションはコンパクトな規模ではありますが、時に日本美術の教科書と称されるように、さまざまな時代やジャンルを象徴する優れた作品で構成されています。かつてこれらの美術品は、泉大津の細見邸で四季折々に部屋を飾り、国内外の賓客を迎え入れたものでした。制作当初の美術品が、人々を癒し楽しませていたことに想いを馳せ、細見家で貫かれてきた日本の美によるおもてなしの心。コレクション展ではその精神を以て、館蔵品の中から選りすぐりの作品をご覧いただきたいと思います。
江戸時代絵画を代表する絵師として知られる伊藤若冲(1716~1800)。彼の精緻な彩色表現や自由闊達な水墨画風は、生きとし生けるものの姿を独自の視点で捉え、瑞々しい絵画世界を創り上げました。「雪中雄鶏図」「糸瓜群虫図」をはじめ、館蔵の若冲作品の数々にその魅力を探ります。これらの若冲コレクションは、二代目古香庵が半世紀も前に若冲に開眼し集めたものでした。
一方特に仏画・仏像・和鏡といった平安・鎌倉の宗教美術は、初代古香庵がこよなく愛したものです。彼は神や仏に捧げられた美の造形の中にこそ真の尊さがあると信じ、その蒐集に心血を注ぎました。重要文化財「刺繍大日如来像」、同「線刻十二尊鏡像」などいずれも小品ながら、穏やかな仏の笑みは今もなお、人々に美しく生きる心の在りようを示すかのようです。
若冲と宗教美術、両者に通じるのは表現対象に真摯に向き合い、美に昇華させた作り手の崇高な精神ではないでしょうか。自然や神仏への敬意、それを見事に造形化した日本美術の豊かさをご堪能ください。