• 2020年11月23日

開催情報

【期間】12月4日(金) 19:00
12月5日(土) 19:00
12月6日(日) 15:00
【休館日等】日〜水曜休み
【料金】一般:3000円
学生:2000円(受付時に身分証明書をご提示いただきます)
※当日券は各500円増
※チケットの購入は事前精算を推奨しています。なるべく「クレジットカード決済」をお選びください。
※当日精算ではクレジットカード・LINEペイ・PayPayなどの電子決済が可能です。
※演出の都合上、ストロボなどの激しい照明と音楽を使用します。強い刺激に弱い方、特にお子様や感覚の敏感な方はご注意ください。。
https://askyoto.or.jp/e9/ticket/20201204

会場

会場名:THEATRE E9 KYOTO
webサイト:https://askyoto.or.jp/e9
アクセス:〒601-8013 京都府京都市南区東九条南河原町9-1
電話番号:075-661-2515

概要

「ダンスは毒であり、薬である。」
北米やヨーロッパで長年活動してきたダンサー・児玉北斗が、近年活躍めざましい黒田健太、藤田彩佳、益田さちのダンサー陣に加え、ダムタイプのメンバーでLED照明の第一人者・藤本隆行、ベルリンを拠点に活動する音楽家・平野みどりをクリエーション・メンバーに迎え、関西では初めてとなる新作を発表!
20世紀初頭におけるモダンダンスと現代のクラブカルチャーを参照し、社会の病理を反映するメディアとしての「踊る身体」を考察します。
公演期間内には、舞台空間で照明と音響を直接体験できるインスタレーション作品『Pure Core Installation』も発表。また特設サイトでは児玉北斗が様々なダンサーや研究者に依頼した「ダンスをめぐる12の文章」も随時更新中です。ぜひご覧ください。
特設ウェブサイト:https://purecore.hokutokodama.com
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『Pure Core』
ダンスは毒であり、薬である。
ある時には排除され、またある時には無理にでも飲み込まされる。
頭が重く、考えることについて考える時間が高速で過ぎている。錠剤を2錠手に取り、ウーロン茶で流し込む。胃の粘膜を通して、脳がむりやり解きほぐされる。頭の中で、数を数える声が止み、静かな狂気が訪れる。深層からこみ上げる自己破壊の衝動は、外部に霧散する事なく、身体そのものを巻き込みながら、らせん状に虚の領域へと崩落していく。
症状的で異質(alien)な身体へと向けられた眼差しは、常に我々自身による他者への恐れ、欲望、そして執着を内包し、それらを通さずに身体というものを網膜に捉えることはできない。そこに映る疎外された(alienated)姿は、空虚な中心点を巡るように何度も回帰し、踏みとどまり、傷として跡を残す。振り払うことのできない欲動に突き動かされ、私は薬を飲み、ゆっくりとしたリズムに身体を揺らされながら溶けてゆく。
この作品で我々は、不安の中で重なり合う20世紀初頭と現代の踊る身体を接続し、自身と似たものでありながら異質な他者を塑像する。舞踊史、精神医療、そして近代規範の社会史を参照し重ね合わせることで「表現(ex-pression)」という言葉を捉え直し、再起動させようという動きの中で思い知るのは、自身の内部には外部へ投影する中心などないという事だ。むしろこの肉体は、それを眼差さす視線を反転した形で映し出すスクリーンであり、メディアとして機能する剥き出しの生なのだから。