開催情報
【作家】
香川裕樹、前谷 開
【期間】2015年2月28日(土)〜3月29日(日)
【料金】無料
http://artzone.jp/?p=1695
会場
会場名:ARTZONE
webサイト:http://www.artzone.jp/
アクセス:〒604-8031 京都市中京区河原町三条下る一筋目東入る大黒町44 VOXビル1・2階
電話番号:075-212-9676
開館時間:平日 13:00〜20:00 / 土日祝 12:30〜20:00
※ 11月8日(土)のみ19:00よりオープン
休館日等:無休
概要
これまでARTZONEで展覧会をやってきて思うことは、完成した展覧会そのものよりも、それに向けた搬入の方が実はおもしろいのではないか? ということです。もちろん、展覧空間は作品自体をじっくり鑑賞するのには最適です。未だに、展覧会/展示会という形式がなくならないのは、やはり印刷物やモニターを介して観ることよりも多くの経験が作品と対峙することによって生まれるからだと考えられます。それを否定しません。
展覧会の搬入中には、様々な欲望と技術を持った人々が集います。ざっと挙げてみる限り、アーティスト、キュレーター、デザイナー 、インストーラー、コーディネーター、施工業者、運送業者、お手伝いの人、場合によってはカメラマン、コレクター、ふらっと立ち寄ったアーティストの友人。ここARTZONE限定で言えば、運営している京都造形芸術大学アートプロデュースコースの学生たち、先生たち、このビルのオーナー、従業員なども含まれます。そういった個人が、自分のより良い空間に仕立てあげるべく、思考や意志や技術を発揮し合うのが搬入空間です。確かに、色々なところに道具が落ちているし、作品は半分もできていないし、よく見るとお昼ごはんの残りや飲みかけのペットボトルがあるし、壁も汚い。さらに疲れて寝ている人もいるし、ずっとパソコンを触っている人もいて、鑑賞者にとっては心地良くないかもしれません。
ですが、アーティストの一言で空間が変化するダイナミックさとか、キュレーターの時間までに仕上げないといけない切迫感とか、インストーラーの問題が起きたときの絶望感とか、施行が上手くいったときの喜びとかは、意外と隠すべきものではないと思っています。むしろ現れても良いのではないか。そこには、個人の倫理や美学が表出する空間があり、それも作品と同等に尊いものではないか、というのが本展の出発点です。
今回、2015年4月4日から開催される展覧会『Before Night Falls 夜になるまえに』の搬入作業を公開します。そこで生まれるのは当然、ポジティブなものだけではありません。ネガティブなものもあるでしょう。けれど、その時間も含めてインストールなのです。
さらに公開搬入に加えて、本展では香川裕樹と前谷開という2名のアーティストの作品も展示します。正確に言うと「展示されていた」ことになるでしょう。なぜなら、会期が進行していくにつれて、ホワイトキューブ空間は搬入行為自体に奪われていくからです。しかしながら、彼らは次の展覧会のために、自分たちの展示空間が浸食されていく中でも、作品を展示し続けていきます。香川と前谷の抵抗やアイディアが、結果的に作品性を発展させ、収まりきった展示様式を切り開いていくはずです。
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『Before Night Falls 夜になるまえに』
会期=2015年4月4日(土)〜5月10日(日)
時間=平日13:00〜20:00 土日祝12:30〜20:00 会期中無休
出展者=荒木優光、小栢健太、神馬啓介、谷中佑輔、村田宗一郎、冬木遼太郎、山下拓也 、YAP
会場=ARTZONE & VOXビル
入場料=300円
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主催=夜になるまえに実行委員会 & ARTZONE
協力=京都造形芸術大学 アートプロデュース学科、VOXビル
キュレーター=堤 拓也 & 山田卓矢
アシスタント=近藤由佳、松尾若葉、川満ニキアン、藤本悠里子、青山 南