開催情報
【期間】2020年4月3日(金) – 4月22日(水)【開館時間】11:00〜18:30
【休館日等】木曜日
【料金】無料
webサイト:https://www.yamahon.co/currentexhibition
会場
会場名:うつわ京都やまほんwebサイト:https://www.yamahon.co/
アクセス:〒604-0931 京都市中京区榎木町95番地3 延寿堂南館2階(二条通寺町東入)
電話番号:075-741-8114
開館時間:11:00~18:30
休館日等:木曜日
概要
日本陶芸界そして海外アートシーンにおいてもその造形と活動に注目を集め続ける辻村史朗氏。本展では内なる静謐と題して、氏が情熱を持って制作された作品「何か」に着目した展覧会を開催致します。現在、日本を代表する工芸家である辻村氏は青年となる17才の時に絵かきを志します。「がむしゃらに絵を描きつつも、何か自己の中から、自己追求する気持が、つのってきて」髪を剃り、衣をまとい、禅寺の雲水となります。東北へ行脚修行をも自ら志願し、行をする中、それらの行も絵を描くうえでは逃げ道と考え、修行に終止符をうち、画塾へと戻ります。ところがその画塾には石油で焼く小さな窯があり、好き放題にやきものを造ったのが端緒となり、生きる軸足を絵から陶に移したのでした。氏が茶碗造りを生涯のことと思うようになった切っ掛けとなる出会いがあります。駒場にある日本民藝館に展示されていた大井戸茶碗です。「心にしみこむ大らかさ、何もかも善も悪もつつみこむ、それでいて気負いのない姿」「茶碗ということより人間と相対しているような状態、大母性大慈悲心と向かい合っているようなこころもち」との言葉の通り、辻村氏はこの一つの茶碗から大いなるものを感じ取ります。その後、奈良県の山中に土地を求め、自身の手で山を切り開き、古材を集め、友人の手を借りながらも自ら小屋を作り居を構えます。「それら小屋を造ることも、絵を描くことも、焼き物をすることも、売りにいくことも、自分にとっては同じ一つのことなのです。これからも内なる禅と、もの造りから発する何かを探し続けてゆきたい」と。この十数年の期間ではありますが、私が垣間見てきた辻村氏の仕事と生き方は今なお「何か」を探し求め、作陶されているように感じてなりません。本展では1945年に制作された井戸茶盌から近年、制作された茶盌や大壷、酒器、湯呑、鉢などの器に加え、書や絵画の仕事を一堂にご紹介します。どうぞご高覧き、皆様におかれます「何か」をも感じて頂けると幸いです。 ※「 」内の言葉はすべて辻村氏が1973年『大阪消防』に寄稿された「器と心」より引用。 ※ gallery yamahonと京都やまほんの展示作品は異なります。どちらの会場もご覧いただけると幸いです。
辻村 史朗 Shiro Tsujimura
1947年 奈良に生まれる
1965年 画家を志す 禅門をたたく。
1969年 作陶を始める。3ヶ月後には京都の寺院の門前に並べ、販売する。
1970年 奈良・水間に居を定め、築窯。
1977年 水間にて初個展 1978年 大阪・三越にて個展。個展活動をはじめる(絵・陶芸)
1993年 海外でも個展活動をはじめる(絵・陶芸)ドイツ・アメリカ・フランス・イギリス他
1999年 裏千家茶道資料館にて「辻村史朗・壷と茶碗展」
2007年 ベネチア ビエンナーレ アルテンポ館に招待展示
国内外で絵・陶芸・書の展示会を開催
2014年 京都やまほん 酒器展
● 作品所蔵美術館
アメリカ|クリーブランド美術館・ミネアポリス美術館・ブルックリン美術館・フリーア美術館・メトロポリタン美術館 サンフランシスコ美術館・カンザス大学付属美術館・ノースキャロライナ美術館・ボストン美術館・クラーク財団・バーグ財団
ドイツ|フランクフルト工芸美術館・ベルリン美術館
スウェーデン|ストックホルム美術館
日本|裏千家茶道資料館・MIHO MUSEUM