開催情報
【作家】ゲリー・デ・スメット【期間】2023年4月1日(土)~5月13日(土)
【開館時間】木曜日 11:00~15:00 、 金・土曜日 11:00~19:00
【休館日】日・月・火・水曜日(事前のアポイントにより観覧可能)
【料金】無料
http://www.hrdfineart.com/exb-desmet23.html
会場
会場名:HRDファインアートwebサイト:http://hrdfineart.com/top.html
アクセス:〒602-0896 京都府京都市上京区上御霊竪町494-1
電話番号:090-9015-6087
概要
HRDファインアートでは、ベルギー人アーティスト、ゲリー・デ・スメットの個展「Hidden Signs – カクサレタシルシ」を4月1日から5月13日までの会期で開催します。ベルギーを拠点に欧州各地で幅広い活動を行っているデ・スメットの、日本では2回目の個展となり、展覧会に合わせて作家も来日します。ゲリー・デ・スメットは1961年アントウェルペン(ベルギー)生まれ。現在はベルギーのヘントを拠点に、絵画や写真、インスタレーションなど幅広い媒体を用いた表現活動を展開しています。その制作は移民、国籍、権力、伝統などをテーマとし、人々のアイデンティティを掘り下げ、その背後にある構造、すなわち「つくられた伝統」を炙り出す試みです。
前回のHRDファインアートでの個展「意図せぬ因果関係」(2021年)では、ポルノ雑誌から切り抜いたヌード写真と古代欧州のルーン文字を多重的に組み合わせることで、イメージの力と欺瞞性を浮き彫りにするような写真作品を展示しましたが、本展は絵画を中心とした展示となります。
デ・スメットの絵画作品の多くは、風景写真をもとにして描かれています。アクリル絵具を用いたダイナミックな筆触とモチーフの抽象化の処理により、シンプルで流動的な絵画空間が生まれます。詩的な雰囲気を湛えたその画面は、伝統的な東洋絵画にも通じるものがあります。しかしながら、デ・スメットはそこに歴史や伝統にまつわる様々な象徴や暗示を仕込むことで、多様な解釈を可能にしています。他のメディアや素材での制作と同様に、絵画作品においても、デ・スメットは「イメージの多面性」を追求しているのです。
本展では、中判のキャンバス作品から小作品、ポストカードサイズの紙の小品まで、幅広い技法やスタイルによって制作された絵画作品を展示します。そこからは、デ・スメットの多彩な創作活動のすべてを貫く強烈な批判精神が透けて見えてきます。
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アーティストからのメッセージ
私の作品の多くは、神話を求める力学とその悪用をテーマにしている。神話は、自然やその象徴性とも近い関係にある。また、歴史の相対性や互換性、流用がテーマとなることもある。私の創作活動は、「つくられた伝統」を解き明かすための旅と呼べるかもしれない。
時間をかけて私の作品を見ていくと、多様性の中にもある類似性があることに気付くだろう。多くの場合、目に見えるものがすべてではなく、そこには複数の異なる意味が同時に存在しているのだ。 (ゲリー・デ・スメット)