開催情報
【作家】瀧英晃 三田村哲郎 柳瀬翔 山下寛也
【期間】2015年7月11日(土)〜8月1日(日)
【料金】無料
http://artzone.jp/?p=2030
会場
会場名:ARTZONE
webサイト:http://www.artzone.jp/
アクセス:〒604-8031 京都市中京区河原町三条下る一筋目東入る大黒町44 VOXビル1・2階
電話番号:075-212-9676
開館時間:平日 13:00〜20:00 / 土日祝 12:30〜20:00
休館日等:無休
概要
現在、私たちが日常で使っている紙の多くは西洋式の紙「洋紙」である。機械によって大量生産される洋紙に対して、日本には千年以上の歴史をもつ伝統的な製法で一枚ずつ手作業で作られる「手漉き和紙」が存在する。古来より和紙は書画の支持体をはじめ、建具、日用品にいたるまで多様なかたちで人々の暮らしを彩ってきた。また、何年もの月日を経ても色褪せない和紙は、美術作品や文献を現代まで残し続ける裏方として、日本の歴史や文化を支えてきたとも言えるだろう。現代でも、インテリアやショウウィンドウ、舞台美術など空間を彩るインスタレーションにも用いられている。
しかし私たちの日常に目を向けると、和紙の代わりとなる素材が増えてきたことにより、和紙を手に取る機会は少なくなってきているのではないだろうか。
本展覧会で紹介する「越前和紙」は、1500年の伝統を誇る高い技術と一つの型にとらわれず、時代に合わせ様々な和紙を生み出しており、アート作品としても海外から注目されている。サブタイトル「~matiere×texture~」の、matiere(マティエール)とは材質、素材、絵肌を、texutre(テクスチャー)は表面的な肌の感覚、材質感を意味する。
本展では越前和紙のもつこの2つの特徴に焦点を当て、和紙を別のものを作るための素材としてみるのではなく、様々な手漉きの技術や職人の個性によって異なる表情を見せる紙そのものがもつ美しさを紹介する。絵画や書画の支持体だけに留まらない、和紙そのものがアートとして成立する、新たな和紙の姿に魅せられるだろう。
伝統が息づく京都の街の中心地で、若手職人が手掛ける伝統の中に革新性を秘めた和紙を紹介する。そこから、これからの和紙の発展と新たな可能性を拓こうとする彼らの熱い意思を感じてほしい。
▼越前和紙
越前和紙とは、1500年以上ほど前に中国から伝来した製紙技術を用いて生産されている高級手漉き和紙の一つで、その優れた保存性や強靭さから、書物や紙幣をはじめ、家屋の障子や襖紙など、生活に欠かすことのできないものとして古くから使用されてきた。現在も福井県越前市は「手漉き和紙」の産地として日本一のシェアを誇っている。
紙の用途に合わせて楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)などの素材を選択して使用し、冷たくてきれいな湧水によって 一枚一枚漉かれた和紙は高い品質を誇っており、その長い歴史に裏付けされた紙の丈夫さと美しさが越前和紙の最大の特徴といえる。また、多くの消費者の手に行きわたるよう、様々な用途に合わせた和紙を作ってきたことから、全国の中でも紙の種類の豊富さで知られる。絵画や書物から身の回りの品に至るまで、越前和紙は日本の歴史と文化に常に寄り添い、その発展を支えてきた影の立役者といえる。
イベント
▼関連イベント
2015年 7月11日(土)
16:00~ アーティストトーク
18:00~オープニングパーティー
※詳細は近日中に公開予定
▼協力
株式会社 杉原商店
▼協賛
福井県和紙共同工業協同組合・越前和紙青年部会
▼後援
京都新聞
▼展覧会スタッフ
加藤夏帆、耕三寺顕範(京都造形芸術大学 アートプロデュース学科3回生)
宮浦亜央衣、島田真親、日下優希(同学科2回生)