GLOBAL ART TALK 035「紙の跳躍とその他のムーブメント」by ヤン・ヘギュ(アーティスト)
コラージュからキネティック彫刻、部屋全体に広がるインスタレーションまで、幅広いメディアを駆使するヤン・ヘギュの作品は、異なる歴史や伝統を独自の視覚言語に結びつけます。
乾燥棚、ベネチアンブラインド、韓紙、人工藁、レンガなど、さまざまな工芸の素材や技、そしてそれらが持つ文化的な意味合いを取り入れています。視覚ばかりではなく多感覚を刺激する環境構築で知られており、労働、移住、移動といった問題を示唆しながら、美術史において抽象化が起こるまざまな瞬間への言及を盛り込んだ没入型の体験を生み出しています。
岡山芸術交流2022の出品作を中心に、ペーパーコラージュ、野外彫刻、音響スカルプチャーによる記念碑的なインスタレーション、グローバル・アート・トークのための壁紙作品など、近年におけるヤンの活動を紹介します。
概要
日時:2022年10月5日(水)19:00 〜 20:30料金:無料(要申込み)
会場:京都芸術大学 人間館地下1階 映像ホール&オンライン・トーク
※会場は、京都芸術大学学生・教職員に限ります。一般の方はオンラインでのご参加となりますのでご注意ください。
定員:500名
聞き手:大坂紘一郎
通訳:中山慶
*新型コロナウィルス感染症予防対策のため、一般の方の参加はオンラインのみとします。また、社会情勢により開催を中止することがございますので、ご了承ください。
主催:京都芸術大学大学院、一般社団法人HAPS
講師プロフィール
ヤン・ヘギュ(アーティスト)1971年ソウル生まれ。ベルリンとソウルを行き来しながら制作活動を行う。1999年より、マイスターシューラーとして卒業したフランクフルト・アム・マインのシュテーデル・シューレで副学長を務める。2018年ヴォルフガング・ハーン賞受賞。
コペンハーゲン国立美術館(デンマーク、2022年)、オンタリオ美術館(カナダ、2020年)、テート・セント・アイヴス(イギリス、2020)、韓国国立近現代美術館(韓国、2020)、ニューヨーク近代美術館(アメリカ、2019)、ルートヴィヒ美術館(ドイツ、2018)、ポンピドゥー・センター(フランス、2016)、Leeum美術館(韓国、2015)、ハウス・デア・クンスト(ドイツ、2012)、第53回ヴェネツィア・ビエンナーレの韓国館(2009)などで個展を開催。その作品は、数多くのエッセイやモノグラフの題材となり、ヨーロッパ、アジア、アメリカ大陸のパブリックコレクションに収蔵されている。
申込み・お問合せ
お申込みフォームはこちら:京都芸術大学×HAPS グローバル・アート・トーク 035 申込フォーム
お問合せ先:GLOBAL_ARTTALK@office.kyoto-art.ac.jp
GLOBAL ART TALK by KUA x HAPS
<現代アートで京都と世界をつなぐ>現代アートを取り巻く環境は、この数十年で飛躍的に複雑化し、そのなかでアーティストとしてグローバルに活躍する道を模索することは容易ではありません。世界各地で同時多発的に生産される芸術の概況を把握することは、もはや不可能といって良いでしょう。とりわけ、経済成長と近代化の進む近隣アジア諸国では、新しい美術館の創設やアートフェア、国際展の隆盛など発表の機会も拡大し、世界からこの地域に向けられた注目も高まっていますが、すでにアートを取り巻くインスティテューションとしては整備を終えた感もある日本では、むしろ制度化の再考、アーティストの社会的役割、グローバルなネットワーク構築などが改めて問われているといえるでしょう。
京都では、多くの芸術系大学から毎年新しいアーティストが輩出されていますが、日本の伝統文化の中心地でもある街から、このように複雑化した現代アートの世界と、今日、どのようなつながりを見出すことができるのでしょうか?京都芸術大学とHAPS共催による「グローバル・アート・トーク」では、世界各地で活躍するアーティスト、キュレーター、コレクター、研究者、ギャラリストなどを招聘し、対話を積み重ねていくことで、世界を実感し、理解を深めていきたいと考えています。
GLOBAL ART TALKは、若手芸術家を応援する一般社団法人HAPSの「キュレーター招聘プログラム」の一環です。
京都芸術大学では、京都を拠点に現代アート界でグローバルな活躍をめざすアーティストの育成機関を将来に見据えています。