撮影:富永亜紀子

HAPS(Social Work/Art Conference)が協力するイベントのお知らせです。

概要

「地域の課題を考えるプラットフォーム」は、地域と劇場の双方向的なコミュニケーションを促進させるため、2017年度から実施しているプロジェクトです。2019年度、2020年度を通じて、誰にでも開かれた劇場のあり方を模索、実践しています。 昨年度に引き続き、アドバイザーに長津結一郎氏(九州大学大学院芸術工学研究院助教)、市内福祉施設とのコーディネーターに奥山理子氏(Social Work/Art Conferenceディレクター)を迎え、福祉施設等へのヒアリング、市民と共に考えるシンポジウムのほか、特定の演目への障害者の鑑賞支援サポートを実施します。
 
[dropcap color=green][/dropcap] 劇場で考える。支えること、支えられること―舞台作品『Pamilya (パミリヤ)』の映像上映 と関連プログラム
レクチャーとシンポジウムの進行をSW/ACが当日行います。
日程:2020年11月13日(金)~ 11月15日(日)
11月13日:19:30〜
11月14日:13:30〜/19:30〜
11月15日:13:30〜
会場:ロームシアター京都 ノースホール(〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町13)
公演・作品について
人間は、誰もが支える側にも支えられる側にもなります。その関係は、社会の変化に伴って大きく変わります。「家族」という枠組みは、変わりゆく関係性の縮図と言えるかもしれません。『Pamilya(パミリヤ)』のタイトルは、タガログ語で家族を意味します。その映像上映と関連プログラム、参加者同士の語り合いを通して、少子高齢化社会における、支えること、支えられることについて考えます。
舞台作品『Pamilya(パミリヤ)』映像上映 ※上映時間:約75分
演出:村川拓也
ドラマトゥルク:長津結一郎
出演:ジェッサ・ジョイ・アルセナス
映像撮影・編集:仁田原力、とうどう美由紀
11月14日[土]
レクチャー[日本の介護現場における外国人介護士について]
講師:カルロス マリア・レイナルース(龍谷大学教授)
11月15日[日]13:30 
シンポジウム[介護と家族について]
パネリスト:菅野優香(同志社大学大学院准教授)/河本歩美(高齢者福祉施設 西院 所長)/渡邉琢(日本自立生活センター介助コーディネーター)
主催:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、京都市
協力:一般社団法人HAPS(Social Work/Art Conference)
11月13日[金]19:30 上映+演出家によるトーク
11月14日[土]13:30 上映+レクチャー[日本の介護現場における外国人介護士について]
11月14日[土]19:30 上映+演出家によるトーク
11月15日[日]13:30 上映+シンポジウム[介護と家族について]
※レクチャーとシンポジウムでは、参加者が自由に話し合える場を設けます。
https://rohmtheatrekyoto.jp/event/60447/
 

Social Work / Art Conference(SW/AC)について


 
アートとともにわたしたちの豊かさを交換する
少子高齢化の進展、貧困世帯の増大、ジェンダー格差、障害を持つ人々の社会参加など現代社会は様々な課題や困難を抱えています。社会を覆う閉塞感を感じ取ったアーティストや彼ら/彼女らを支える実務家たちは現場に向かい、美術や演劇、音楽などの表現を通して関わった人や場の可能性を引き出してきました。それは同時に、社会とアートの関係性を見直すことにつながり、アート領域の拡張を予感させます。
これまでHAPSは、京都市の計画に基づき、「文化芸術による共生社会実現に向けた基盤づくり事業」を通して、アートをきっかけに様々な立場の人が関わり合う共生社会を実現するための取り組みを実施してきました。しかし、こうしたアー卜の取り組みの認知度は低く、また知っていたとしても十分な経験の共有や分析を得ずに終わってしまうことも少なくありません。
そうした状況を踏まえ、HAPSでは従来の相談事業を拡張させた、「Social Work / Art Conference」を新たに始めます。私たちは、人間の尊厳や価値を擁護する「Social Work」 の理念と、社会に対し刺激的に問いを投げかける「Art」とを結びつけることで、多様な意見を交換し合える「Conference」の場を作っていきます。相談に来られた方々がアー卜や表現の意味を深く感じ、社会へとよりひらかれた活動を行なっていくためのサポートを提供します。
そして人々、もの、場、組織、さらには思考に至るまで、広くその関わりを促すことで、それらの相互作用の質が高まり、より豊かな社会活動の実践と日常の営みが実現される未来を目指します。
http://haps-kyoto.com/swac