Hiroki Yamamoto, Shed Light on the Unwritten History, 2014, Art project, photo by Kakeru Okada

GLOBAL ART TALK 023「東アジアの現代美術と植民地主義の遺産」by 山本浩貴(文化研究者、アーティスト)
グローバル・アート・トーク023では文化研究者・アーティストの山本浩貴さんをお招きし、近年のリサーチ・テーマである東アジアの日本植民地主義と現代アートとの関連性についてお話をいただきます。
「このトークでは、映像インスタレーション、パフォーマンス、写真プロジェクトなど、日本の現代アートの事例を参照しながら、東アジア全域においてトランスナショナルに見られる日本植民地主義の遺産について検討します。日本は、19世紀後半から第二次世界大戦に至るまで、朝鮮半島や台湾に建設された神道神社や靖国神社など、東アジアをまたぐ植民地的遺産を残してきました。このトークでは、トランスナショナルな視座を通して、芸術が東アジアの植民地的遺産に光をあてる可能性を検討するため、日本の現代アーティストたちがどのように国境をこえて広がるポストコロニアルな場にアプローチしてきたのかを概観したいと思います。」(山本浩貴)

概要

日時:2020年10月24日(土)18:30-20:00
料金:無料(要申込み) 
定員:100名
*新型コロナウィルス感染症予防対策のため、今回はオンライン・トークで開催させていただきます。また、社会情勢により開催を中止させていただくことがございますのでご了承ください。
*事前にオンライン・トークへのアクセス情報をメールにてご案内いたします。
*トークは日本語のみとなります。ご了承ください。

主催:京都芸術大学大学院、一般社団法人HAPS
チラシのダウンロード

講師プロフィール

山本浩貴〈やまもと ひろき〉
1986年千葉県生まれ。一橋大学社会学部卒。ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アーツにて修士号と博士号を取得。2013~18年、ロンドン芸術大学トランスナショナル・アート研究センター博士研究員。韓国のアジア・カルチャーセンター研究員、香港理工大学ポストドクトラル・フェローを経て2020年1月より東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科助教。京都芸術大学美術工芸学科非常勤講師。著書に『現代美術史 欧米、日本、トランスナショナル』(中央公論新社 、2019年)。

申込み・お問合せ

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京都芸術大学×HAPS グローバル・アート・トーク 023
お問合せ先:GLOBAL_ARTTALK@office.kyoto-art.ac.jp

GLOBAL ART TALK By KUA x HAPS 

<現代アートで京都と世界をつなぐ>
現代アートを取り巻く環境は、この数十年で飛躍的に複雑化し、そのなかでアーティストとしてグローバルに活躍する道を模索することは容易ではありません。世界各地で同時多発的に生産される芸術の概況を把握することは、もはや不可能といって良いでしょう。とりわけ、経済成長と近代化の進む近隣アジア諸国では、新しい美術館の創設やアートフェア、国際展の隆盛など発表の機会も拡大し、世界からこの地域に向けられた注目も高まっていますが、すでにアートを取り巻くインスティテューションとしては整備を終えた感もある日本では、むしろ制度化の再考、アーティストの社会的役割、グローバルなネットワーク構築などが改めて問われているといえるでしょう。
京都では、多くの芸術系大学から毎年新しいアーティストが輩出されていますが、日本の伝統文化の中心地でもある街から、このように複雑化した現代アートの世界と、今日、どのようなつながりを見出すことができるのでしょうか?京都芸術大学とHAPS共催による「グローバル・アート・トーク」では、世界各地で活躍するアーティスト、キュレーター、コレクター、研究者、ギャラリストなどを招聘し、対話を積み重ねていくことで、世界を実感し、理解を深めていきたいと考えています。
GLOBAL ART TALKは、若手芸術家を応援する一般社団法人HAPSの「キュレーター招聘プログラム」の一環です。
京都芸術大学では、京都を拠点に現代アート界でグローバルな活躍をめざすアーティストの育成機関を将来に見据えています。

参考画像

Yoshiko Shimada, Becoming a Statue of a Japanese Comfort Woman, 2012, performance, photo by Soni Kum