GLOBAL ART TALK 012 ヒーマン・チョン(アーティスト)「様々な言い訳」
今回ゲストとしてお迎えするヒーマン・チョン氏は、イメージの創造、文筆活動そしてパフォーマンス行為の間を流動的に行き来する作家として国際的に評価されています。彼の世代の作家特有のポスト・コンセプチュアル、ポスト・スタジオ的な実践についてお話をうかがいます。
「今回のレクチャーは、私の作品ではないもの(それは偶然だったのだが)で始まり、私が詠んだものではないポエム(他の作家が執筆した作品)の一節が採用されたパフォーマンスで終わりを迎えます。その間、私の目、手そして心を通り過ぎていったいくつかの物事について論じてみたいと思います。それらは小説、ブックショップ、図書館、木、カレンダー、ポストカード、言葉、ストーリー、状況、展覧会、時間、テキスト、マガジン、カンファレンス、記録、翻訳、うわさ、関係、抵抗、スピーチ、秘密、分配、架け橋などであり、多くの人々が私の作品の一部であると認識する重要な部分なのです。今回の議論は、私が2003年から制作してきた10から15作品を解体することによって実現するものです。」
(ヒーマン・チョン)
概要
日時:2018年10月26日(金) 19:00-20:30会場:京都造形芸術大学 人間館 NA102教室
https://www.kyoto-art.ac.jp/info/about/access/
料金:無料(要申込み)
定員:100名
※英日逐次通訳あり
主催:京都造形芸術大学大学院、東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
チラシのダウンロード
講師プロフィール
ヒーマン・チョン(アーティスト)ヒーマン・チョンは、イメージ、パフォーマンス、状況そして執筆の間の交錯点に位置する作品を制作するアーティストである。これまでに、アートソンジェセンター(“Never, A Dull Moment” 2015)、サウスロンドン・ギャラリー(“An Arm, A Leg and Other Stories” 2015)、ロックバンド・アート・ミュージアム(“Ifs, Ands, Or Buts” 2016)、72-13 (“Because, the Night” 2017)、カール・ライト(“Never is a Promise” 2018)、ロッシ・アンド・ロッシ(“Abstracts from The Straits Times” 2018)、スイス・インスティチュート(“Legal Bookshop (Shanghai)” 2018)などで作品を発表。ルネ・スタールとともに‘The Library of Unread Books’の設立者兼共同ディレクターを務める。2019 年にはPolyparenthesisより小説The Book of Draftsを上梓予定。
申込み・お問合せ
申込み・問い合わせ先:(GLOBAL_ARTTALK@office.kyoto-art.ac.jp)*お申込みの際には、①氏名、②人数、③連絡先電話番号あるいはメールアドレス、④ご職業(学生の場合は大学名)を上記アドレスまでお送りください。京都造形芸術大学の学生の方は学籍番号も添えてください。
GLOBAL ART TALK By KUAD x HAPS
<現代アートで京都と世界をつなぐ>現代アートを取り巻く環境は、この数十年で飛躍的に複雑化し、そのなかでアーティストとしてグローバルに活躍する道を模索することは容易ではありません。世界各地で同時多発的に生産される芸術の概況を把握することは、もはや不可能といって良いでしょう。とりわけ、経済成長と近代化の進む近隣アジア諸国では、新しい美術館の創設やアートフェア、国際展の隆盛など発表の機会も拡大し、世界からこの地域に向けられた注目も高まっていますが、すでにアートを取り巻くインスティテューションとしては整備を終えた感もある日本では、むしろ制度化の再考、アーティストの社会的役割、グローバルなネットワーク構築などが改めて問われているといえるでしょう。
京都では、多くの芸術系大学から毎年新しいアーティストが輩出されていますが、日本の伝統文化の中心地でもある街から、このように複雑化した現代アートの世界と、今日、どのようなつながりを見出すことができるのでしょうか?京都造形芸術大学とHAPS共催による「グローバル・アート・トーク」では、世界各地で活躍するアーティスト、キュレーター、コレクター、研究者、ギャラリストなどを招聘し、対話を積み重ねていくことで、世界を実感し、理解を深めていきたいと考えています。
*GLOBAL ART TALKは、若手芸術家を応援する東山アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)の「キュレーター招聘プログラム」の一環です。
*京都造形芸術大学では、京都を拠点に現代アート界でグローバルな活躍をめざすアーティストの育成機関を将来に見据えています。