「アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」とは一般的に国内外からアーティストを一定期間招聘し、
滞在中の活動を支援する事業です。日本では90年代から行政やNPO等が主催するAIRが増え、
更にオルタナティブな動きも加わっていきました。
また文化庁の支援プログラムにより、近年再び新しいAIRが増えてきています。
「AIR」と一言にいっても、昨今、数多くの種類のプログラムが存在し、
アーティストの関わり方やサービス内容(支援内容《資金、スペース、技術等》、滞在期間、滞在目的など)も全く異なります。
AIRについて1番詳しいのは経験者であるアーティストです。
アーティストはレジデンスに何を求めるのか?
メリットは?デメリットは?
それぞれのレジデンス体験から探っていきます。
開催概要
アーティスト・イン・レジデンス ミーティング「アーティストのAIR体験 クロストーク」
開催日時:3/22(日)16:00−18:00
参加費:無料
会場:京都芸術センター ミーティングルーム2
(京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2)
ゲスト:秋元しのぶ、金氏徹平、ニシジマアツシ、八木良太、山本聖子
モデレーター:遠藤水城
主催:京都芸術センター、東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業
京都市アーティスト・イン・レジデンス企画調査事業
ゲストプロフィール
秋元しのぶ秋元しのぶとマシュー・エバンズ (smfoundation)は、2013年に始まったコラボレーションプロジェクトResidency for Artists On Hiatus (アート活動をしていないアーティストのためのレジデンシー)の共同ディレクター。秋元は1990年初旬よりカナダで美術活動を始め、現在は日本とカナダの間を往復。エバンズは現在モントリオール在住のアーティスト/メディカルイラストレーター。2003年から2008年まで日本在住。各自の活動の詳細はそれぞれのホームページにて:www.shinobuakimoto.com(秋元しのぶ) www.thepopmodule.com(マシュー・エバンズ) www.smfoundation.milkshake.jp (smfoundation)
金氏徹平
1978年生まれ。工業製品やおもちゃ、雑誌の切り抜きなどの身の回りにあるものに加え、イメージや身体なども素材としたコラージュ的手法で制作を行う。主な個展に「溶け出す都市、空白の森」(2009、横浜美術館)、「Towering Something」(2013、Ullens Center for Contemporary Art/北京)、グループ展に「シンガポール・ビエンナーレ2011」(National Museum of Singapore/シンガポール)、「Mono No Aware. Beauty of Things. Japanese Contemporary Art」(2013-14、エルミタージュ美術館/サンクトペテルブルク)など。2015年は金沢、ヴェネチア、ハレ、ニューヨークなどでの展覧会を予定している。京都市立芸術大学彫刻科講師。
ニシジマアツシ
80年代半ばより実験音楽の制作、ライブ・エレクトロニック・ミュージックによる演奏を始める。その後、音が持つ様々な側面と日常の事物を類推・同定して発想したヴィジュアル作品の制作も始める。2001年、Asian Cultural Councilの助成によりニューヨークに滞在し、Location Oneにて展覧会、演奏を行う。2007年から2012年の間には、現代芸術の思潮に大きな影響を与えた作曲家ジョン・ケージの生誕100周年イベント「John Cage Countdown Event2007-2012」を主宰し、連年公演を行うなど、国内外を問わず、展覧会や演奏活動を精力的に展開している。2014年には文化庁新進芸術家海外研修制度にてベルリンに滞在し制作・演奏活動も行っている。
八木良太
1980年愛媛県生まれ。京都市在住。見たいものしか見ない・聞きたいことしか聞かないといった、我々の制限的な知覚システムあるいは態度に対する批判的思考をベースに作品制作を行う。既製品を用いて作品を構成し、その現れによって人間の知覚やそれを利用した工学的システムを浮かび上がらせるような作品を発表している。音響作品をはじめとして、オブジェや映像、インスタレーションからインタラクティブな作品など、表現手法は多岐にわたる。
山本聖子
2004年大阪芸術大学芸術学部美術学科卒業。2006年京都造形芸術大学大学院修了。
2013年5月~2014年4月までポーラ美術振興財団の助成によりメキシコシティに滞在。大学、大学院では主に立体表現を学んだが、近年はインスタレーション、写真、映像、パフォーマンスなどメディアにこだわらず幅広い表現活動を行っている。