2022年度 文化芸術による共生社会実現に向けた基盤づくり事業 モデル事業 報告会を開催します。

概要

日時:2023年3月25日(土)14:00〜16:30
第一部(報告)14:00〜15:30
第二部(休憩、ゲストを交えたクロストーク・質疑応答など)15:30〜16:30
交流会(希望者のみご参加ください)16:30〜17:00
会場:喫茶アミー(〒600-8206 京都府京都市下京区下之町1)  
入場料:無料
定員:20名(要予約)
話し手(今年度の協働団体):崇仁すくすくセンター実行委員会/高瀬川モニタリング部/東九条 空の下写真展実行委員会
ゲスト:石谷治寛(広島市立大学国際学部准教授、京都市立芸術大学芸術資源研究センター客員研究員)
コーディネーター:石井絢子(一般社団法人HAPS)
司会:中川眞(音楽学者、大阪公立大学都市科学・防災研究センター特任教授)
主催:一般社団法人HAPS
タイトル・フライヤーデザイン:山本洋明(caravan)

ご予約はこちらから:https://model2022.peatix.com

HAPSが「アートと共生」に関わる事業を開始し6年目を迎える2022年度は、引き続き京都駅周辺の崇仁・東九条地域を含むエリアにおいて取組みを行いました。今年度は特に、場所の歴史や現在の状況に呼応するように、多様な立場から複数名で芸術実践を重ねている人々と協働し、時に彼らの動きを下支えする試みを行ってきました。1年間の取組みを振り返り、未来に向けた芸術実践や共生のあり方を探る試みとして、実践の報告・クロストーク・交流会を行います。

アーティスト、学生、研究者、住民、福祉関係者など多様な存在が集う芸術実践によって、何が生じ得るのでしょうか。社会的には聞こえづらい小さな声との向き合い方、土地の記憶や資源とともに生み出す表現のあり方、協働の実践における個と公/個と集団の関係性の模索など、それぞれが地道に重ねてきた社会的な芸術実践には、どのような共通点や差異があるのでしょうか。実践者による報告と、ゲストや参加者を交えたクロストークによって問いをひらき、紐解いていきます。

多様な生が重なり合い生まれた表現、うごめく小さな力、一つの場所にとどまらず育まれる生態系の一端から、「共生」について考える場になれば幸いです。

 
※新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては、開催内容を変更する場合があります。
※会場の様子を写真撮影し、今後の広報等に使用予定です。写り込みが難しい方は当日受付にてお声がけください。
※ご参加にあたっては、本トークイベントに関わる全ての人々が互いの存在を尊重しあい、安全に進行できるようご協力をお願いいたします。主催者が必要と判断した場合は、ご退出いただく可能性がございますので予めご了承ください。

 

登壇者紹介

話し手(今年度の協働団体:登壇者)
崇仁すくすくセンター実行委員会:大森晃子(崇仁デイサービスうるおい 管理者)/宮崎彰子(京都市下京・東部地域包括支援センター センター長)/山本麻紀子(アーティスト)
京都市立芸術大学移転等の新たなまちづくりによって大きく変化する崇仁地域にて、まちと共にあった崇仁小学校、崇仁市営住宅、崇仁保育所などで命を育んできた樹木の挿し木を試み、地域住民とともにその成長を見守り、土地の記憶や人の繋がりを継承しながら、いずれしかるべき場所に木を地植えして返すことを目指すアーティストの山本麻紀子がスタートさせたプロジェクトです。2021年度より、実行委員会を立ち上げ、主に崇仁デイサービスうるおいの皆さんとの活動を中心に、様々な方との関わりを創りだしながら進めています。

高瀬川モニタリング部:梅田郁美(京都工芸繊維大学 工芸科学研究科デザイン学専攻 修士)/前田耕平(アーティスト)/山本洋明(デザイナー)
2022年4月に発足。高瀬川モニタリング部では、定期的に高瀬川周辺の生き物の観察と記録をする「観望会」や、高瀬川を起点にゲストと話す「座談会」を行っています。高瀬川の昔や今をモニタリングすることで、川と都市、人類と自然のような壮大な物語に結びつけながら、高瀬川のこれからについて考えていく部活動です。

東九条 空の下写真展実行委員会:村木美都子(東九条まちづくりサポートセンター〈まめもやし〉事務局長)/やんそる(Books × Coffee Sol.店主、東九条マダン)ほか
「この街のあちこちで、笑い泣き遊び働いてきた人たちの生きた証が、広く高い空の下に並んだら、どんなにステキだろう、どんな景色になるんだろう。」東九条と周辺地域に今も息づく人々の営みの記憶と記録、その語りをアーカイブすること、街ゆく誰もが鑑賞することができる写真展の開催を目指して、東九条で暮らす・働く・動く有志が集まりました。古代より人は、星空や大地といった自然の営みと一体となって生活の知恵や術を紡いできました。古来からの人間の営みや、写真や語りが織りなす人々の記憶を重ねるように、私たちは過去とつながる”今”と向き合い、ともに生きる”これから”の物語をこの場所で紡いでいきたいと思っています。

 
ゲスト
石谷治寛(いしたに はるひろ)
美学・芸術学。広島市立大学国際学部准教授。京都市立芸術大学芸術資源研究センター客員研究員。十九世紀フランス美術と視覚文化に関する研究から、外傷記憶の再演を扱う現代アート、メディア芸術の保存とアーカイブなどを考察。芸術と市民をつなぐメディエーター育成事業を運営している。著書に『幻視とレアリスム―クールベからピサロへ フランス絵画の再考』(人文書院)。共著に『アートセラピー再考』(平凡社)、共訳にクレーリー『知覚の宙吊り』(平凡社)、『24/7眠らない社会』(NTT出版)など。『MAMリサーチ006:クロニクル京都1990s−ダイアモンズ・アー・フォーエバー、アートスケープ、そして私は誰かと踊る』(森美術館)を共同企画。

 
モデル事業 コーディネーター
石井絢子(いしい あやこ)
1990年生まれ。2013年、公益財団法人福武財団に入職。ベネッセアートサイト直島での勤務を経て、2018年より京都市「文化芸術による共生社会実現に向けた基盤づくり事業」モデル事業の担当としてHAPSで勤務。崇仁・東九条とその周辺地域を中心にプロジェクトを行う。携わった企画に、丹羽良徳「歴代町長に現町長を表敬訪問してもらう」(直島町、宮浦ギャラリー六区、2016)、谷本研+中村裕太「タイルとホコラとツーリズム season8<七条河原じゃり風流>」(京都市下京区、崇仁地域、2021)などがある。

 
司会
中川眞(なかがわ しん)
ガムラン合奏団《マルガサリ》創設者。著書に『平安京 音の宇宙』(1992年)、『サウンドアートのトポス』(2007年)、『アートの力』(2013年)など、編著に『これからのアートマネジメント』(2011年)、『受容と回復のアート』(2021年)、『Voices from A』(2022年)など。京都府文化賞、サントリー学芸賞、京都音楽賞、小泉文夫音楽賞、日本都市計画家協会賞特別賞、佐治敬三賞〔共同〕などを受賞。

 

HAPSについて

若手アーティストが京都市内に居住し、活動し続けることができる環境を整え、彼らの新しい創作の活力をまちの活力につなげていくことを目指し、居住・制作・発表支援、仕事コーディネートなど、アーティストへの包括的な支援活動をおこなう組織。2017年より従来の支援活動の範囲を広げ、文化芸術の力を活用して、多様な背景を持つ人々が共に生きることのできる社会のあり方を探り、その仕組みづくりを目指す事業を実施しています。

これまでに実施したモデル事業については以下をご覧ください。

・オープンラボ『かめのま』 前田耕平 http://haps-kyoto.com/open-lab-kamenoma/
・「タイルとホコラとツーリズム」Season8 七条河原じゃり風流 http://haps-kyoto.com/tht8_jarifuryu/
・ノガミッツ プロジェクト http://haps-kyoto.com/nogamittsu/
・「はじめまして こんにちは、今私は誰ですか?」 http://haps-kyoto.com/kurata/

 

お問い合わせ

一般社団法人HAPS
住所:〒605-0841 京都市東山区大和大路通り五条上る山崎町339
電話: 075-525-7525(火〜土、10:00〜18:00)
メール:info@haps-kyoto.com