ファルマコン:医療とエコロジーのアートによる芸術的感化

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開催情報

 
【作家】Evor, florian gadenne, Anne-Sophie Yacono, Jérémy Segard,
    石井友人, 犬丸暁, 大久保美紀, 田中美帆, 堀園実
【期間】2017年12月1日(金)~23日(土)
【時間】9:00〜18:00
【料金】無料

http://mrexhibition.net/pharmakon/

会場

 
会場名:The Terminal KYOTO
アクセス:〒600-8445 京都市下京区岩戸山町424
電話番号:-
開館時間:11:00-18:00
休館日等: 会期中無休

概要

 展覧会「ファルマコン:医療とエコロジーアートによる芸術的感化」(Pharmakon : Medical and ecologicalapproaches for artistic sensibilization )は、フランスより5名のアーティストを招き、日本で活躍する3名のアーティストとキュレータ自身を含める9名の作家からなる現代アートのグループ展です。本展覧会は、ターミナル京都(12月1日オープニング)、および特定非営利活動法人キャズ(CAS、12月2日オープニング)にて12月23日まで開催いたします。

 本展覧会「ファルマコン」は、今日の芸術表現が有用性や存在意義を厳しく求められている社会的状況の中で、アートという手段によってこそ実現することのできる社会問題・環境問題への対峙と、芸術表現を通じて他領域への問題提起すること、その意識化の可能性を模索することをめざしています。とりわけ、自然環境と人間の営みの相互的関係や、自然の一部としての人間にとっての先端医療や科学技術の持つべき意味について、芸術的アプローチを介して丁寧に見つめ直すための新しいパースペクティブを提案したいと考えます。

Pharmakon (ファルマコン)とは?
 薬理学の語源であるギリシャ語ファルマコン(Pharmakon=φάρμακον, Greek)は、「薬」=「毒」の両面的意味を併せ持つ興味深い概念です。本展覧会のタイトルとしての「ファルマコン」は、治療薬やドラッグ(remèdes, drogues)を意味すると同時に、染色剤や化粧品などの毒性のあるもの(poisons)を意味するこの言
葉の語源に沿って、病が肉体に定着する以前に行なわれる不適切な行為(投薬など)が却って状況を悪化させる可能性を喚起しながら、身体の自然治癒能力と環境へのコミットメントのあり方を巡り、身体のより健全な生き方について考えるようわたしたちを導いてくれるでしょう。さらには、芸術表現は、特定のメッセージとして放たれ、個人や共同体や社会に深く享受されたとき、それがひょっとしてある既存の体制にとってラディカルなものであったとしても、将来の生活や環境に現在のあり方を改善し、それをより好ましい傾向へ向かわせるものとして、つまり「毒=薬」としてふるまうことに着目します。

 本展覧会が、芸術領域、専門領域、鑑賞体験という個別のフィールドを超え、それぞれを有機的に結びつけながらダイナミックな対話を生み出す「感化的芸術」(Artistic sensibilization)の機会となるよう願っています。

企画キュレータ : 大久保美紀

プロフィール

Jérémy Segard/ジェレミー・セガール
ナント美術大学(ESBANM)卒、芸術修士。ナント(フランス)にて制作。パリ、ナントを中心にフランスにおける展覧会に多数参加。近年は、2016年5月~7月、Vivre, ou vivre mieux ?をLa Conserverie にて展示。同展覧会中、カンファレンスを企画実施。 « Vivre ou vivre mieux ? » を出版(大久保美紀との共著)。伝染病に関わる研究と芸術的アプローチの有用性を模索するプロジェクト « Expérimentation en culture scientifique sur les maladies infectieuses »(伝染病にかんする文化̶科学的実験)主催者。Geoffroy Terrier, Florian Gadenne, Evor, Sylvie ら多領域に渡るアーティストと恊働し、展覧会を企画・実施。
http://jeremy-segard.com

Florian Gadenne/フロリアン・ガデン
1987年仏生まれ。美術家。2013年ナント美術大学(ESBANM)卒、芸術修士。サヴィニー・シュル・オルジュ(パリ郊外)にて制作。パリ、ナントを中心にヨーロッパにおける展覧会に多数参加。近年は、Château deOiron における子どもアトリエ“ Expériences Hasardeuses”(「偶然的経験」、2016年)、植物/無機物/有機物の相互的関係を科学的に考察する実験的作品を多数発表。芸術と科学の領域横断的研究、とりわけ、バイオロジー、環境の生態系に及ぼす影響が主要テーマ。物や生物に蓄積される記憶や物理的刻印に関するプロジェクト“ substances accidentées ”など長期に渡るプロジェクト多数。2016年第三回PARISARTISTES にノミネート、パリ東駅横Couvent des Récollets において “ cellule babélienne” を展示。動植物と我々の関係を再考するアトリエやワークショップを子供と大人に向けて数多く実践している。
http://floriangadennecom.over-blog.com

Sonomi Hori/堀園実
研修でパリに派遣され、滞在・制作を行なう。主な展覧会に、個展「ことばとは」(ガレリア・グラフィカbis、東京、2010年)、「EMPTY SPOT は脳の中」(CAMP TALGANIE artistic farm、沖縄)等。2017年には、滞在中のシテ・デ・ザールにおけるオープンスタジオで下記作品Negative and positive を発表し、注目を集める。また、研究発表展「表現素材と言う」メディアの変遷と人々のコミュニケーションの変容に着目し、身体意識に訴える彫刻を制作する。身体と環境の境界である皮膚や容れ物としての肉体に関して象徴的に解釈する表現を追求する。本展覧会では、ネガティブーポジティブのコンセプトを引き継ぎ、石をメディアとして自然物のポートレートに挑む。

Anne-Sophie Yacono/アンヌ=ソフィー・ヤコノ
Anne-Sophie Yacono/アンヌ=ソフィー・ヤコノ
1987年仏生まれ。美術家。2013年ナント美術大学(ESBANM)卒、芸術修士。2014年第59 回サロン・ド・モンルージュにノミネートされる。絵画、彫刻、インスタレーション、パフォーマンスなど、多岐にわたるメディウムを操り、フェミニズムともクイア論者とも限定を免れる鋭いパースペクティブで鑑賞者をハッとさせる作品を発表する。とりわけ、「シャトランド」(Chatteland)は彼女の製作に手法を変えながらも繰り返されるテーマであり、モチーフである。ヤコノはキュレータとしても活躍しており、主な展覧会に、Décongélations prématurées (2013)、Color pit (2017)などがある。
http://www.reseaux-artistes.fr/dossiers/anne-sophie-yacono

Evor/エヴォー
2000年、ナント芸術大学大学院造形芸術専修終了。フランス内外で個展、グループ展多数。アーティストレジデンス多数。主な個展に « Caprices » (galerie 5、アンジェ、フランス、2014年)、« Mascarade New York » (Le Petit Versaille、ニューヨーク、アメリカ)、グループ展に « Art Paris art fair »(Le Grand Palais、パリ、2013年) « Talents à la carte »(Salon Maison & objets、パリ、2013年)等。主なレジデンスに、病院内レジデンスを通じて作品Nourritures célestes (2013)着想のきっかけとなった、« Résidence de créationau CHU d’Angers »(アンジェ大学病院、アンジェ、フランス)等がある。ナント芸術大学で非常勤として教えるなど教育に携わるほか、展覧会企画も行なう。
http://www.evor.fr

Miho Tanaka/ 田中美帆
1990年京都市生まれ。2017年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。

Miki Okubo/大久保美紀
1984年生まれ。芸術博士(Ph.D)、パリ第8大学造形芸術学部講師。海洋汚染と食物連鎖の懸念がテーマのパフォーマンス「奇形魚のクッキーを食べて、食べ物のことなどを思う」(2013)や梶井基次郎の『檸檬』に基づく実験的電子書籍Citrons(2013)を発表。2014年以降、アーティストと恊働し、医療・生態をテーマにテクストVivre ou vivire mieux?や感染症と清潔概念に着目する展覧会L’UN L’AUTRE カタログにテクストを執筆。
http://www.mrexhibition.net/wp_mimi/

Tomohito Ishii/ 石井友人
1981年、東京都生まれ。多摩ニュータウン育ち。現在東京都足立区在住。美術家。2006年、武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。絵画を主な表現手段としながら複合的な形式で作品を発表している。主な個展に「未来の家」(Maki Fine Arts、2017)、「『複合回路』ー認識の境界」(Gallely αM、2011)。主な展覧会に「グレーター台北ビエンナーレ」(NTUA、2016)、引込線2015(旧所沢市第二学校給食センター、2015)、「わたしの穴 美術の穴」(Space23℃、2015)、「新朦朧主義2」(Red Tory Museum of ContemporaryArt, Guangzhou、2015)、「大和コレクション Ⅶ」(沖縄県立博物館・美術館、2015)、「パープルーム大学Ⅱ」(熊本市現代美術館、2014)。
https://www.tomohitoishii.com

Akira Inumaru/ 犬丸暁
1984年茨城生まれ。フランスのルーアンとパリを拠点に活動中。2008年武蔵野美術学院油画学科卒業後に渡仏。2013年ルーアン・ルアーブル高等美術学校DNSEP(修士号)修得。目に見える物質的な“光”や内省的な“目に見えない光”をテーマに、平面表現(絵画)を主な表現媒体にしながら、写真やパフォーマンスなどの異なった媒体を織り交ぜながら制作している。2012年以降はルーペを使って太陽光で作品の一部を焼く『Distillation solaire(太陽光昇華)』という独自の技法での制作を続けている。
https://inumaru.carbonmade.com

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