國府理 水中エンジン redux

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開催情報

【期間】
(前期) 2017年7月4日(火)― 2017年7月16日(日) 
(後期) 2017年7月18日(火)― 2017年7月30日(日)
* 前期・後期で展示内容が大幅に異なります
【開館時間】11:00―19:00 * 7月16日(日)、 30日(日)のみ18:00まで 
【休館日等】月曜日休み
【料金】無料
【企画】遠藤水城
【主催】國府理「水中エンジン」再制作プロジェクト実行委員会

https://engineinthewater.tumblr.com/

会場

会場名:アートスペース虹
webサイト:http://www.art-space-niji.com/
アクセス:〒605-0041 京都市東山区三条通神宮道東入ル東町247
電話番号:075-761-9238
開館時間:11:00~19:00(日曜日 18:00)
休館日等:月曜日休み

関連イベント

・ゲストトーク  
7月8日(土) 19:00 – 20:30 
会場:良恩寺(京都市東山区粟田口鍛冶町7)
話し手:椹木野衣(美術評論家) 聞き手:遠藤水城 
入場料:無料

・トーク「《水中エンジン》再制作の技術について」
7月15日(土)19:00 – 20:30 
会場:東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)(京都市東山区山崎町339)  

話し手:白石晃一、松本晃(エンジニア) 聞き手:高嶋慈、はがみちこ 
入場料:無料

・ゲストトーク 
7月22日(土)19:00 – 20:30 
会場:京都芸術センター ミーティングルーム2(京都市中京区山伏山町546-2) 
話し手:浅田彰(批評家) 聞き手:遠藤水城  
入場料:無料
主催:國府理「水中エンジン」再制作プロジェクト実行委員会、東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
共催:京都芸術センター


・クロージングパーティー 
7月29日(土)18:00 – 20:00  
会場:green & garden(京都市中京区三条猪熊町645-1) 
入場料:1,000円
1 – トーク「遠藤水城、プロジェクトの全貌を語る」話し手:遠藤水城
2 – 上映会「國府理作品の記録映像を見る」
3 – ライブ「《水中エンジン》記録音楽をつくる」出演:中川裕貴(音楽家 / 演奏家) 他

概要

ー 國府理「水中エンジン」再制作プロジェクト ー

 「水中エンジン」は、國府が愛用していた軽トラックのエンジンを水中に沈め、稼働させるという作品です。エンジン音とともに熱および排気が発生し、水槽内の対流が可視化されると同時に展示空間の外まで敷設されたマフラーから排気ガスが排出されます。この作品は國府作品の特徴である「可動性」、「乗り物性」、「自然と人工のコントラスト」、「エネルギー循環の可視化」などが含まれていながらも、彼の作品においてはその「暗さ」において異質な光を放っています。
 この作品の成立は2012年であり、言うまでもなくそれは現在まで続く「震災後」という時間が始まった時でもあります。國府自身も原子力発電所が単なる「巨大な湯沸かし器」であることに衝撃を受け本作を制作したと語っています。この衝撃を國府は隠していません。この作品は明らかに原子力発電所と同じ構造を持っています。しかし國府は、それを何か別のものに変えようとしていた。別のシステムへの可能性を模索していた。「水中エンジン」は、震災後の日本の状況を反映した芸術作品の中でも白眉であると言えます。しかし結果として、この作品は非常に「脆い」ものとなりました。壊れやすい。メンテナンスが必要である。完成していないのではないかとすら思える。
 通常、再制作とは作家の意図を踏まえ、作品を忠実に再現するものです。しかし本企画は、それに多くの困難・不可能性を抱えている。作動する保証はなく、あるいはその危険性から展覧会場での作動が許可されない可能性があります。再制作は、この作品の「脆い」状態を再現するものです。再現された「脆さ」は、アートの現状なのかもしれない。この社会の状態そのものなのかもしれない。私たちはそもそも原子燃料サイクルが完成しないことを既に知っています。この社会システムが決して完結したものではなく、極めて脆いことも。
 「水中エンジン」は、そのような時代にあって作品とはいかなる形態をもちうるのか、もってしまうのか、を端的に示しているはずです。

プロジェクトにおける諸問題
- 部品がほとんど残っていない。完全な再現は不可能。
- 誰がどこまでの改変を許容し、それでもなお國府の「水中エンジン」であると言い得る根拠はどこにあるのか。
- 漏電、浸水、部品の劣化など頻繁なメンテナンスが必要だった。
→そもそも未完成作だった可能性
- 國府自身が展示会場でメンテナンスを施しつづけていた。
→その行為自体が作品に組み込まれている可能性。スタジオ/展示空間の未分化性。
- 作家がケアし続けるという「作品」のありかたまで、再現する必要があるか。
→もはや「作品」ではなく、一つの手のかかるシステムではないのか。

コンセプト
・ これはエンジン=心臓の蘇生を行うプロジェクトである
・ これは原発の廃炉作業のようなプロジェクトである
・ これは愛と絶望のactivationそのものをアーカイヴ化するプロジェクトである
* つまり、これは完結したある作品の再現を目指すものではなく、複数の問いを含む未完のシステムを再び起動するプロジェクトである。
* 國府作品に対する正しい解釈は、このような複雑な追憶・追悼行為によってなされるべきだと考える。
* この再起動と追悼=アーカイヴ化の複合的実践をキュレーションと呼ぶ。

プロジェクトメンバー
- 遠藤 水城
(インディペンデント・キュレーター / 東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス)
- ヤノベ ケンジ
(アーティスト / 京都造形芸術大学 ULTRA FACTORY)
- 白石 晃一
(アーティスト / ファブラボ北加賀屋)
- はが みちこ
(アート・メディエーター / 東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス)
- 高嶋 慈
(批評家 / 京都市立芸術大学芸術資源研究センター)

協力
京都造形芸術大学 ULTRA FACTORY
京都市立芸術大学 芸術資源研究センター
東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)

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